passez
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
翌日。
ライブの熱がまだ冷めないうちに、いれいすの控室には重苦しい空気が流れていた。
パソコンのモニターには、ファンの反応やまとめ記事が映し出されている。
画面の隅に表示されたコメント欄には、賞賛の言葉と並んで、鋭い刃のような批判が突き刺さっていた。
「ほら見て?“歌下手すぎて耳壊れる”だって」
ほとけが笑いながら読み上げた。
声は軽い調子だったが、その笑みはどこか引きつっていた。
「まぁ、アンチの戯言やろ」
初兎が即座に返す。だが、その声には焦りがにじんでいた。
「気にすんなや」
言いながらも、彼自身は胸の奥にチクリと刺さる感覚を隠しきれなかった。
「……“演出が雑”“リーダーが無能”」
モニターを食い入るように見つめながら、ないこは無意識に呟いた。
彼の眉間には深い皺が寄る。
批判を無視すればいいとわかっている。それでも、責任を背負う彼の目には、その言葉がどうしても焼きついてしまう。
「俺のせいで……」
吐き出しかけたその声を、悠佑が遮った。
「ないこ、気にすんな。そんなもん見たらキリないで」
低く落ち着いた声。だが、その口調に逆に張り詰めた空気が漂う。
「アニキ、わかってるよ。けどリーダーって立場上、俺が……」
「立場やのうて仲間やろ。お前一人が責任背負うことないんや」
二人の視線がぶつかった瞬間、控室の空気がぴんと張り詰める。
その沈黙を破ったのは、Ifだった。
彼は机に突っ伏しながら、スマホを片手で弄っていた。
「……まぁ、どうせ次の会議で社畜コース決定やな。曲作りも、演出修正も、やるん俺やし」
自嘲気味の笑い声。その言葉には、誰に向けるでもない棘が含まれていた。
「おい、いふくん。そういう言い方やめぇや」
初兎が眉をひそめる。
「別に責めてへんよ。ただ、事実やろ? 俺がやらな回らん」
「……それ、他のメンバーに失礼ちゃう?」
初兎の声が少し強くなる。
「失礼?ほんまのこと言ったらあかんの?」
Ifの目は笑っていなかった。社畜としての疲れと苛立ちが、その奥で燃えていた。
りうらは、そんなやり取りを端の席から黙って見ていた。
拳を膝の上で強く握りしめる。
(俺……何もできてない。見てるだけや……)
最年少としての立場が、彼の言葉を奪っていた。
「頑張る」と言いたいのに、自分の声が誰かの役に立つ自信がなかった。
「ねぇ、もうやめよ!」
突然、ほとけが大きな声を上げた。
いつものおちゃらけた調子ではなく、どこか必死な響き。
「ボク達喧嘩してる場合じゃないじゃん!ファンに最高見せるために頑張ってるんでしょ?」
その言葉に全員が一瞬黙る。
だが、沈黙の中に渦巻いているのは「言えなかった不満」と「吐き出せない弱さ」だった。
――小さな亀裂。
それは、確かに彼らの絆の中に入り込み始めていた。
ライブの熱がまだ冷めないうちに、いれいすの控室には重苦しい空気が流れていた。
パソコンのモニターには、ファンの反応やまとめ記事が映し出されている。
画面の隅に表示されたコメント欄には、賞賛の言葉と並んで、鋭い刃のような批判が突き刺さっていた。
「ほら見て?“歌下手すぎて耳壊れる”だって」
ほとけが笑いながら読み上げた。
声は軽い調子だったが、その笑みはどこか引きつっていた。
「まぁ、アンチの戯言やろ」
初兎が即座に返す。だが、その声には焦りがにじんでいた。
「気にすんなや」
言いながらも、彼自身は胸の奥にチクリと刺さる感覚を隠しきれなかった。
「……“演出が雑”“リーダーが無能”」
モニターを食い入るように見つめながら、ないこは無意識に呟いた。
彼の眉間には深い皺が寄る。
批判を無視すればいいとわかっている。それでも、責任を背負う彼の目には、その言葉がどうしても焼きついてしまう。
「俺のせいで……」
吐き出しかけたその声を、悠佑が遮った。
「ないこ、気にすんな。そんなもん見たらキリないで」
低く落ち着いた声。だが、その口調に逆に張り詰めた空気が漂う。
「アニキ、わかってるよ。けどリーダーって立場上、俺が……」
「立場やのうて仲間やろ。お前一人が責任背負うことないんや」
二人の視線がぶつかった瞬間、控室の空気がぴんと張り詰める。
その沈黙を破ったのは、Ifだった。
彼は机に突っ伏しながら、スマホを片手で弄っていた。
「……まぁ、どうせ次の会議で社畜コース決定やな。曲作りも、演出修正も、やるん俺やし」
自嘲気味の笑い声。その言葉には、誰に向けるでもない棘が含まれていた。
「おい、いふくん。そういう言い方やめぇや」
初兎が眉をひそめる。
「別に責めてへんよ。ただ、事実やろ? 俺がやらな回らん」
「……それ、他のメンバーに失礼ちゃう?」
初兎の声が少し強くなる。
「失礼?ほんまのこと言ったらあかんの?」
Ifの目は笑っていなかった。社畜としての疲れと苛立ちが、その奥で燃えていた。
りうらは、そんなやり取りを端の席から黙って見ていた。
拳を膝の上で強く握りしめる。
(俺……何もできてない。見てるだけや……)
最年少としての立場が、彼の言葉を奪っていた。
「頑張る」と言いたいのに、自分の声が誰かの役に立つ自信がなかった。
「ねぇ、もうやめよ!」
突然、ほとけが大きな声を上げた。
いつものおちゃらけた調子ではなく、どこか必死な響き。
「ボク達喧嘩してる場合じゃないじゃん!ファンに最高見せるために頑張ってるんでしょ?」
その言葉に全員が一瞬黙る。
だが、沈黙の中に渦巻いているのは「言えなかった不満」と「吐き出せない弱さ」だった。
――小さな亀裂。
それは、確かに彼らの絆の中に入り込み始めていた。