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――大歓声に包まれたステージの幕が、ゆっくりと降りていく。
視界いっぱいに広がっていた光と色は闇に変わり、スポットライトの熱気も消えた。残されたのは、耳に残るファンの余韻の声と、胸を叩く心臓の鼓動だけ。
舞台袖に引き上げた瞬間、全員の体から一気に力が抜ける。
汗で濡れた衣装、喉に貼りつく乾いた息。控室に向かう足取りはふらついていた。
「……はぁぁ、やり切ったぁ!」
真っ先に声を上げたのはほとけだった。タオルで頭を拭きながら、わざと大げさに倒れ込むようにソファに座る。
「ねぇ?今日めっちゃカッコよかったでしょ? アニキ!」
「お前はいつも自信満々やな」
悠佑は苦笑してペットボトルの水を差し出す。最年長らしく柔らかい笑顔だが、額に浮かぶ汗は誰よりも多かった。
その笑顔の裏で――「みんなを守らなあかん」という責任感が重くのしかかっていることを、彼以外はまだ気づいていない。
「で?今日一番盛り上げたの誰だと思う?」
ほとけが続けておちゃらけると、初兎がすかさずツッコんだ。
「はいはい、また自分や言いたいんやろ?アホか!」
「アホじゃない!」
笑いが起きる。だがその笑い声は、ほんの一瞬で消えた。
誰もが心の奥で感じていた。表舞台で見せた明るさが、いまは仮面のように重いことを。
「……みんな、本当にお疲れ」
リーダーのないこが低く落ち着いた声で口を開く。
「今日のライブ、最高だった。でも……課題も山ほど見えた」
その言葉に、控室の空気がわずかに緊張する。
彼は社長でありリーダーであり、グループを背負う存在。だからこそ、笑顔の裏でいつも数字や未来を考えている。
仲間と同じように「楽しかった」と言えばいいのに、責任感が口を縛っていた。
「ないこ、また難しい顔してんで」
Ifが片肘をつきながら、だるそうに笑う。
「どうせ明日の打ち合わせで地獄見るんやし、今日くらい休ませてや」
冗談めかして言った声の奥に、張り詰めた疲労感がにじむ。
Ifは「社畜」のように働き続ける。ステージの上ではサイコパスな笑顔を演じるが、それは自分を保つための鎧だった。
笑えば笑うほど、心の中では「ほんまは限界なんちゃうか」と声が響いていた。
そんな空気を、最年少のりうらは少し離れた場所からじっと見ていた。
彼は誰よりも歓声に包まれ、誰よりも輝いていたはずだ。だが胸に残るのは、別の感情。
(……俺、ほんとにここにいていいのかな)
握ったタオルが震えている。仲間たちと肩を並べるには、自分はまだ幼すぎるのではないか――そんな不安が、声にならないまま喉に詰まっていた。
控室の時計の針が静かに進む。
笑いと沈黙、明るさと影。その全てが混ざり合いながら、いれいすの夜は更けていった。
視界いっぱいに広がっていた光と色は闇に変わり、スポットライトの熱気も消えた。残されたのは、耳に残るファンの余韻の声と、胸を叩く心臓の鼓動だけ。
舞台袖に引き上げた瞬間、全員の体から一気に力が抜ける。
汗で濡れた衣装、喉に貼りつく乾いた息。控室に向かう足取りはふらついていた。
「……はぁぁ、やり切ったぁ!」
真っ先に声を上げたのはほとけだった。タオルで頭を拭きながら、わざと大げさに倒れ込むようにソファに座る。
「ねぇ?今日めっちゃカッコよかったでしょ? アニキ!」
「お前はいつも自信満々やな」
悠佑は苦笑してペットボトルの水を差し出す。最年長らしく柔らかい笑顔だが、額に浮かぶ汗は誰よりも多かった。
その笑顔の裏で――「みんなを守らなあかん」という責任感が重くのしかかっていることを、彼以外はまだ気づいていない。
「で?今日一番盛り上げたの誰だと思う?」
ほとけが続けておちゃらけると、初兎がすかさずツッコんだ。
「はいはい、また自分や言いたいんやろ?アホか!」
「アホじゃない!」
笑いが起きる。だがその笑い声は、ほんの一瞬で消えた。
誰もが心の奥で感じていた。表舞台で見せた明るさが、いまは仮面のように重いことを。
「……みんな、本当にお疲れ」
リーダーのないこが低く落ち着いた声で口を開く。
「今日のライブ、最高だった。でも……課題も山ほど見えた」
その言葉に、控室の空気がわずかに緊張する。
彼は社長でありリーダーであり、グループを背負う存在。だからこそ、笑顔の裏でいつも数字や未来を考えている。
仲間と同じように「楽しかった」と言えばいいのに、責任感が口を縛っていた。
「ないこ、また難しい顔してんで」
Ifが片肘をつきながら、だるそうに笑う。
「どうせ明日の打ち合わせで地獄見るんやし、今日くらい休ませてや」
冗談めかして言った声の奥に、張り詰めた疲労感がにじむ。
Ifは「社畜」のように働き続ける。ステージの上ではサイコパスな笑顔を演じるが、それは自分を保つための鎧だった。
笑えば笑うほど、心の中では「ほんまは限界なんちゃうか」と声が響いていた。
そんな空気を、最年少のりうらは少し離れた場所からじっと見ていた。
彼は誰よりも歓声に包まれ、誰よりも輝いていたはずだ。だが胸に残るのは、別の感情。
(……俺、ほんとにここにいていいのかな)
握ったタオルが震えている。仲間たちと肩を並べるには、自分はまだ幼すぎるのではないか――そんな不安が、声にならないまま喉に詰まっていた。
控室の時計の針が静かに進む。
笑いと沈黙、明るさと影。その全てが混ざり合いながら、いれいすの夜は更けていった。
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