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雨上がりの東京。空気は少し冷たく、歩道の水たまりに街灯が揺れていた。
星奈はフードをかぶり、近所のコンビニへ向かっていた。冷蔵庫の中に、もう水もなかったからだ。
店内には、数人の客。レジ前で小さな子どもが泣いているのが見えた。
母親らしき女性が困った顔をしてしゃがみ込み、何かを宥めている。
「……ママ、これがいい」
「それは今日は買えないの、ごめんね」
泣き声は高くなり、母親の肩が小さく震えた。そのとき——。
「……そんな顔したら、こっちも泣いてまうやん」
低くやわらかい関西弁が、空気をやさしく撫でた。
視線を向けると、黒いキャップにマスク姿の青年が、棚の奥からしゃがみ込み、子どもにお菓子を差し出していた。
「これやったら、ママも笑うかもしれんで」
子どもは泣き止み、母親は深々と頭を下げた。
星奈は、その声を忘れられなかった。
家に戻っても、耳の奥で何度も反芻された。
『あれ……もしかして』
夜、星奈はスマホを開いた。DMの未読は一つもない。
それでも、指はReluとのスレッドを開く。
> ……この前のコラボの件、やってみたいです。
> まだ自信はないけど、頑張ってみます。
送信してから、胸が熱くなった。
あのコンビニで見た背中と声が、決心の最後の一押しになったのだ。
Reluは返信を読んだ瞬間、声を漏らした。
「……よっしゃ」
東京の空はまだ雲に覆われていたけれど、胸の奥には、はっきりとした青空が広がっていた。
星奈はフードをかぶり、近所のコンビニへ向かっていた。冷蔵庫の中に、もう水もなかったからだ。
店内には、数人の客。レジ前で小さな子どもが泣いているのが見えた。
母親らしき女性が困った顔をしてしゃがみ込み、何かを宥めている。
「……ママ、これがいい」
「それは今日は買えないの、ごめんね」
泣き声は高くなり、母親の肩が小さく震えた。そのとき——。
「……そんな顔したら、こっちも泣いてまうやん」
低くやわらかい関西弁が、空気をやさしく撫でた。
視線を向けると、黒いキャップにマスク姿の青年が、棚の奥からしゃがみ込み、子どもにお菓子を差し出していた。
「これやったら、ママも笑うかもしれんで」
子どもは泣き止み、母親は深々と頭を下げた。
星奈は、その声を忘れられなかった。
家に戻っても、耳の奥で何度も反芻された。
『あれ……もしかして』
夜、星奈はスマホを開いた。DMの未読は一つもない。
それでも、指はReluとのスレッドを開く。
> ……この前のコラボの件、やってみたいです。
> まだ自信はないけど、頑張ってみます。
送信してから、胸が熱くなった。
あのコンビニで見た背中と声が、決心の最後の一押しになったのだ。
Reluは返信を読んだ瞬間、声を漏らした。
「……よっしゃ」
東京の空はまだ雲に覆われていたけれど、胸の奥には、はっきりとした青空が広がっていた。