番外編
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都内で発生したとある連続爆破事件。
警視庁と公安が合同で捜査を進める中、降谷零は珍しく江戸川コナンと名乗る少年に対して、強く警戒を示していた。
「……やっぱり、お前も来てたか」
「公安が動いてる事件に、出しゃばるつもりはないけどね。でも……僕は、どうしても気になるんだよ。この爆破、何か引っかかる」
小さな声。
けれど、その言葉には、核心を突く鋭さがあった。
星奈は、その場で降谷の後ろに立っていた。
黒髪の少年――コナン――は、ちらと星奈を見上げた。
「その子、公安の関係者?」
「……いや。俺の知人だ。事件には関わっていない」
そう降谷が言っても、コナンは何も言わず星奈をじっと見つめた。
その視線に、星奈は一瞬だけ胸をざわつかせた。
この子、目が……探偵の目だ。
◇
その日の夜。
調査のために立ち寄った爆破現場跡で、星奈はたった一人、崩れた建物の影を見つめていた。
――この爆発で、誰かが“いたはずの場所”が、なくなった。
まるで、現実世界で自分の居場所が壊れていった日々のようだった。
無意識に、拳を強く握ったその時。
「……君、怖くないの?」
振り返ると、そこにはまた、江戸川コナンの姿があった。
「……どうして、ここに?」
「君が、泣いてるように見えたから」
星奈は、ぎくりとした。
「泣いてません。……私は、いつもこうです」
「それが泣いてるのと同じってことも、あるんだよ」
彼の声は、穏やかで、だけど逃げ場を与えない優しさだった。
「僕にはね、好きな人がいるんだ。彼女は……泣くことも怒ることも、すごく真っ直ぐで。見てると自分が正されるような気がする。でも、君は――自分の感情を“閉じ込めて”る」
星奈は、何も答えられなかった。
「ねえ、どうしてそんなに“無表情”なの?」
問いは、優しくも鋭い刃だった。
「……必要なかったから」
星奈は、ぽつりと答えた。
「笑っても、誰も見てくれなかった。泣いても、誰も気づいてくれなかった。だったら、最初から何も見せなければ、傷つかなくて済む……そう思ってただけです」
コナン――工藤新一は、しばらく黙ってから、こう言った。
「でもね。感情って、“自分のため”にあるものだよ」
「……え?」
「誰かのためにじゃなくて、自分自身が“生きてる”って感じるために、あるんだ。笑ったら楽しい。泣いたらつらい。それでいいじゃないか。自分を守るために、笑わないようにしてるなら……そのほうが、きっと苦しい」
星奈の心に、何かが確かに刺さった。
◇
事件が解決した後、降谷が言った。
「……あいつ(コナン)は、ある意味、手強い男だ。無意識に人の核心に触れてくる」
星奈は、小さく笑った。
「……たしかに、ちょっとだけ、泣きそうになりました」
それは、この世界に来て初めての、自然な笑顔だった。
◇
後日。
星奈の部屋の机の上に、一枚のメモが置かれていた。
「また会ったら、今度は笑顔を見せてよ」
― 江戸川コナン
その筆跡を指でなぞりながら、星奈はふっと目を細めた。
――笑顔って、自分のためにある。
それを教えてくれたのは、探偵の少年だった。
警視庁と公安が合同で捜査を進める中、降谷零は珍しく江戸川コナンと名乗る少年に対して、強く警戒を示していた。
「……やっぱり、お前も来てたか」
「公安が動いてる事件に、出しゃばるつもりはないけどね。でも……僕は、どうしても気になるんだよ。この爆破、何か引っかかる」
小さな声。
けれど、その言葉には、核心を突く鋭さがあった。
星奈は、その場で降谷の後ろに立っていた。
黒髪の少年――コナン――は、ちらと星奈を見上げた。
「その子、公安の関係者?」
「……いや。俺の知人だ。事件には関わっていない」
そう降谷が言っても、コナンは何も言わず星奈をじっと見つめた。
その視線に、星奈は一瞬だけ胸をざわつかせた。
この子、目が……探偵の目だ。
◇
その日の夜。
調査のために立ち寄った爆破現場跡で、星奈はたった一人、崩れた建物の影を見つめていた。
――この爆発で、誰かが“いたはずの場所”が、なくなった。
まるで、現実世界で自分の居場所が壊れていった日々のようだった。
無意識に、拳を強く握ったその時。
「……君、怖くないの?」
振り返ると、そこにはまた、江戸川コナンの姿があった。
「……どうして、ここに?」
「君が、泣いてるように見えたから」
星奈は、ぎくりとした。
「泣いてません。……私は、いつもこうです」
「それが泣いてるのと同じってことも、あるんだよ」
彼の声は、穏やかで、だけど逃げ場を与えない優しさだった。
「僕にはね、好きな人がいるんだ。彼女は……泣くことも怒ることも、すごく真っ直ぐで。見てると自分が正されるような気がする。でも、君は――自分の感情を“閉じ込めて”る」
星奈は、何も答えられなかった。
「ねえ、どうしてそんなに“無表情”なの?」
問いは、優しくも鋭い刃だった。
「……必要なかったから」
星奈は、ぽつりと答えた。
「笑っても、誰も見てくれなかった。泣いても、誰も気づいてくれなかった。だったら、最初から何も見せなければ、傷つかなくて済む……そう思ってただけです」
コナン――工藤新一は、しばらく黙ってから、こう言った。
「でもね。感情って、“自分のため”にあるものだよ」
「……え?」
「誰かのためにじゃなくて、自分自身が“生きてる”って感じるために、あるんだ。笑ったら楽しい。泣いたらつらい。それでいいじゃないか。自分を守るために、笑わないようにしてるなら……そのほうが、きっと苦しい」
星奈の心に、何かが確かに刺さった。
◇
事件が解決した後、降谷が言った。
「……あいつ(コナン)は、ある意味、手強い男だ。無意識に人の核心に触れてくる」
星奈は、小さく笑った。
「……たしかに、ちょっとだけ、泣きそうになりました」
それは、この世界に来て初めての、自然な笑顔だった。
◇
後日。
星奈の部屋の机の上に、一枚のメモが置かれていた。
「また会ったら、今度は笑顔を見せてよ」
― 江戸川コナン
その筆跡を指でなぞりながら、星奈はふっと目を細めた。
――笑顔って、自分のためにある。
それを教えてくれたのは、探偵の少年だった。