ステージが終わるその前に
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新幹線の窓に映る自分の顔は、ずいぶん変わって見えた。
声帯はまだ完全じゃない。
でも、医者は言ってくれた。
「無理をしなければ、また歌えるようになるかもしれませんよ」
その「かもしれない」という言葉だけで、東京行きの切符を買った。
逃げた場所に戻るのは怖かった。
Coe.がどんな顔をするか、想像するだけで胸が苦しかった。
でも、それでも会いたかった。
あの日、自分を見つけてくれた声に。
あの日、一緒に歌いたいと願った仲間に。
東京駅の雑踏の中、息が詰まるような人混みをかき分けて歩いた。
Reluは今、どこにも所属していなかった。
「すたぽら」のグループチャットにも、公式の名前にも、もう存在していない。
それでも――
あのスタジオには、きっと誰かがいる気がした。
くにお、こったん、ゆうくん。
そして――Coe.
スタジオのドアを開けた。
誰もいなかった。
代わりに、ピアノの横に置かれた録音機材と、一冊のノートがあった。
それは、ゆうくんの手書きの歌詞ノートだった。
ページをめくると、そこに見覚えのあるメロディが添えられていた。
「Stella」の原案――Coe.が一人で歌い上げた、あの歌の。
Reluの名前が、そこにはなかった。
でも、すべての言葉に「おかえり」と書いてある気がした。
「ほんまに、勝手なやっちゃな……」
ぽつりとこぼれてしまった言葉。
けれどそのとき、背後のドアが小さく開いた。
振り返ると、そこには――
「れるち……?」
くにおの声だった。
続いて、こったん。ゆうくん。そして、Coe.
Reluは何も言えずに、頭を下げた。
心臓がうるさく鳴っていた。
でも、何も言われなかった。
代わりに、Coe.が言った。
「歌いたくなったら、ここにおいで」
それだけやった。
Reluは、涙を堪えながら、うなずいた。
帰る場所は、確かにまだここにあった。
声帯はまだ完全じゃない。
でも、医者は言ってくれた。
「無理をしなければ、また歌えるようになるかもしれませんよ」
その「かもしれない」という言葉だけで、東京行きの切符を買った。
逃げた場所に戻るのは怖かった。
Coe.がどんな顔をするか、想像するだけで胸が苦しかった。
でも、それでも会いたかった。
あの日、自分を見つけてくれた声に。
あの日、一緒に歌いたいと願った仲間に。
東京駅の雑踏の中、息が詰まるような人混みをかき分けて歩いた。
Reluは今、どこにも所属していなかった。
「すたぽら」のグループチャットにも、公式の名前にも、もう存在していない。
それでも――
あのスタジオには、きっと誰かがいる気がした。
くにお、こったん、ゆうくん。
そして――Coe.
スタジオのドアを開けた。
誰もいなかった。
代わりに、ピアノの横に置かれた録音機材と、一冊のノートがあった。
それは、ゆうくんの手書きの歌詞ノートだった。
ページをめくると、そこに見覚えのあるメロディが添えられていた。
「Stella」の原案――Coe.が一人で歌い上げた、あの歌の。
Reluの名前が、そこにはなかった。
でも、すべての言葉に「おかえり」と書いてある気がした。
「ほんまに、勝手なやっちゃな……」
ぽつりとこぼれてしまった言葉。
けれどそのとき、背後のドアが小さく開いた。
振り返ると、そこには――
「れるち……?」
くにおの声だった。
続いて、こったん。ゆうくん。そして、Coe.
Reluは何も言えずに、頭を下げた。
心臓がうるさく鳴っていた。
でも、何も言われなかった。
代わりに、Coe.が言った。
「歌いたくなったら、ここにおいで」
それだけやった。
Reluは、涙を堪えながら、うなずいた。
帰る場所は、確かにまだここにあった。
