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会場の空気が張り詰めている。
都内最大級の学園フェス「Star*Festival」。出演グループは合計10組、その中ですたぽらは最終ブロックという好位置に配置されていた。
「すごい……お客さん、入りきらないくらい」
舞台袖から客席を覗き込んだゆうが、緊張した声でつぶやく。
「うちわも、ペンラも……“すたぽらカラー”だらけ」
こったろも、言葉に詰まっていた。客席は、すたぽらの配色であるネイビーブルーとゴールドに染まっている。
Reluはその様子を静かに見つめながら、横に立つCoe.に小声で言った。
「……これが、俺らの“帰る場所”なんやな」
Coe.は、ふっと笑ってうなずいた。
「うん。“ただいま”って言える場所、ちゃんとあるんだ」
**
すたぽらの出番まで残り15分。
舞台袖では、直前のグループ──シクフォニのステージが最高潮を迎えていた。
大型スクリーンに映し出される、しんやのダンス、れるりりのハイトーン、暇72の煽り。会場の熱気は凄まじい。
「シクフォニ、えぐ……。完成度、やばすぎん?」
くにが小声でつぶやく。
「……でも、俺たちは俺たちのステージをやるだけだよ」
Coe.のその一言に、空気が変わった。
Reluが頷く。
「うん。“すたぽら”は、“すたぽら”のままでええ」
その時、舞台袖で照明スタッフが指を上げた。
「──すたぽらさん、ステージインです!」
**
暗転の中、静かに始まったピアノの旋律。
会場の空気が、張り詰めたように静まった。
1曲目は、Coe.とReluのデュエット曲「ただいま。」
序盤はCoe.のソロパート。柔らかく、温もりを帯びた声が会場を包む。
♪ 君の声が 今日も 僕を呼んでいる気がしたんだ
何気ない日々の中に 君がいた証(あかし)──
Reluの声が続く。低音から繊細に入り、サビに向けて一気に感情を乗せていく。
♪ ただいま この声が 届くなら
「おかえり」って 君が言ってくれるようで──
照明が2人を優しく照らす。後ろのスクリーンには、ファンから募集した“帰り道”の写真がスライドショーで流れていた。
その一つひとつに、会場の誰かの“記憶”が重なる。
やがて、2人の声が重なるラストサビ。
♪ 君がいるから 歌えるよ いつでも
どこまでも 帰ってこれるように──
ただいま ただいま──
演奏が終わった瞬間、しばらく拍手は起きなかった。
それほど、観客の心は“歌”に包まれていた。
そして──爆発的な拍手と歓声。
ペンライトが一斉に大きく振られた。
Coe.が、ほっと息を吐いた。
「──届いた、よね」
Reluは小さく頷いた。
「うん。“届けた”。俺たちで」
**
その後もすたぽらは、定番のアップテンポ曲「Twinkle Jump!」や、「ポラリスの声で」など、ファン人気の高い楽曲を次々と披露していった。
途中、こったろのカメラパフォーマンスに客席が湧き、くにの高速ラップで「えぐい!」という声が飛び交い、ゆうのウインクに悲鳴が上がった。
会場が、完全に“すたぽら”の空気に染まっていた。
ラストナンバー前、MCタイムが設けられる。
「みんな……今日は、ほんまにありがとう」
Reluが深く一礼した。
「俺たち、活動しとっても、いろんな不安あったりした。でも──みんなの声が、ちゃんと届いとる」
「それに、こうして……一緒に歌ってくれる仲間がいて──」
そう言って、ReluはCoe.の方に目をやる。
Coe.も、目を細めた。
「僕も……正直、何度も立ち止まりかけたけど。でも、Reluくんや、みんなが隣にいてくれたから、また歌おうって思えた」
その言葉に、会場がまた静かになった。
そして、照明が落ち──
「次が最後の曲です。タイトルは──“星を探して”」
**
最後の一曲。新曲「星を探して」は、すたぽら全員がボーカルを担当するバンドサウンドのロックナンバーだった。
♪ あの日見上げた夜空は 今も胸の中で光ってる
迷っても、ぶつかっても
“君”がいるから 歩いてこれた──
照明が煌めき、5人の声が空へと突き抜けていく。
ラストサビでは、ファンも一緒に合唱し、涙を流している人も見えた。
──この空間に、“すたぽら”という存在が、確かに刻まれた。
**
すべての演目が終わり、舞台袖に戻った5人。
スタッフや共演者たちが拍手で迎えてくれる中、暇72がひょっこり現れた。
「お疲れ、すたぽら」
その顔には、敵意ではなく、賞賛の笑みが浮かんでいた。
「まいったわ。……正直、めっちゃよかったよ。Coe.くんとReluくんの曲、泣きそうになった」
しんやも、少し照れたように言った。
「バランスがすげぇ。パフォーマンスと感情、両立してるの、あんまいない」
れるりりは、ふっと笑ってひとこと。
「……いいライバルができたね」
それは、シクフォニからの“宣戦布告”であり、“友情の証”でもあった。
Reluが手を差し出す。
「また、同じステージに立とうな」
暇72がその手をがっちり握った。
「もちろん。次は、もっと本気出すから」
**
その日の夜。打ち上げが終わった帰り道、ReluとCoe.はふたり、夜の歩道を並んで歩いていた。
「……なあ、今日さ」
Reluがぽつりと口を開く。
「お前が、歌ってるとこ見とって、“ずっと隣にいたい”って思った」
Coe.は、立ち止まる。
「Reluくん……」
「俺、今までは“歌うため”にお前とおった。でも、違うんやなって気づいた」
その目は、まっすぐだった。
「──お前そのものが、俺にとって“大事”なんやって」
Coe.の胸が、ぎゅっと締めつけられる。
涙が、知らないうちにこぼれ落ちていた。
「……僕も、ずっとそう思ってた」
Reluが、そっとその涙を拭った。
「なら、ええやん。これからも一緒に、歌ってこうや」
ふたりの手が、自然と重なった。
星空の下、彼らの物語は、まだ始まったばかりだった。
都内最大級の学園フェス「Star*Festival」。出演グループは合計10組、その中ですたぽらは最終ブロックという好位置に配置されていた。
「すごい……お客さん、入りきらないくらい」
舞台袖から客席を覗き込んだゆうが、緊張した声でつぶやく。
「うちわも、ペンラも……“すたぽらカラー”だらけ」
こったろも、言葉に詰まっていた。客席は、すたぽらの配色であるネイビーブルーとゴールドに染まっている。
Reluはその様子を静かに見つめながら、横に立つCoe.に小声で言った。
「……これが、俺らの“帰る場所”なんやな」
Coe.は、ふっと笑ってうなずいた。
「うん。“ただいま”って言える場所、ちゃんとあるんだ」
**
すたぽらの出番まで残り15分。
舞台袖では、直前のグループ──シクフォニのステージが最高潮を迎えていた。
大型スクリーンに映し出される、しんやのダンス、れるりりのハイトーン、暇72の煽り。会場の熱気は凄まじい。
「シクフォニ、えぐ……。完成度、やばすぎん?」
くにが小声でつぶやく。
「……でも、俺たちは俺たちのステージをやるだけだよ」
Coe.のその一言に、空気が変わった。
Reluが頷く。
「うん。“すたぽら”は、“すたぽら”のままでええ」
その時、舞台袖で照明スタッフが指を上げた。
「──すたぽらさん、ステージインです!」
**
暗転の中、静かに始まったピアノの旋律。
会場の空気が、張り詰めたように静まった。
1曲目は、Coe.とReluのデュエット曲「ただいま。」
序盤はCoe.のソロパート。柔らかく、温もりを帯びた声が会場を包む。
♪ 君の声が 今日も 僕を呼んでいる気がしたんだ
何気ない日々の中に 君がいた証(あかし)──
Reluの声が続く。低音から繊細に入り、サビに向けて一気に感情を乗せていく。
♪ ただいま この声が 届くなら
「おかえり」って 君が言ってくれるようで──
照明が2人を優しく照らす。後ろのスクリーンには、ファンから募集した“帰り道”の写真がスライドショーで流れていた。
その一つひとつに、会場の誰かの“記憶”が重なる。
やがて、2人の声が重なるラストサビ。
♪ 君がいるから 歌えるよ いつでも
どこまでも 帰ってこれるように──
ただいま ただいま──
演奏が終わった瞬間、しばらく拍手は起きなかった。
それほど、観客の心は“歌”に包まれていた。
そして──爆発的な拍手と歓声。
ペンライトが一斉に大きく振られた。
Coe.が、ほっと息を吐いた。
「──届いた、よね」
Reluは小さく頷いた。
「うん。“届けた”。俺たちで」
**
その後もすたぽらは、定番のアップテンポ曲「Twinkle Jump!」や、「ポラリスの声で」など、ファン人気の高い楽曲を次々と披露していった。
途中、こったろのカメラパフォーマンスに客席が湧き、くにの高速ラップで「えぐい!」という声が飛び交い、ゆうのウインクに悲鳴が上がった。
会場が、完全に“すたぽら”の空気に染まっていた。
ラストナンバー前、MCタイムが設けられる。
「みんな……今日は、ほんまにありがとう」
Reluが深く一礼した。
「俺たち、活動しとっても、いろんな不安あったりした。でも──みんなの声が、ちゃんと届いとる」
「それに、こうして……一緒に歌ってくれる仲間がいて──」
そう言って、ReluはCoe.の方に目をやる。
Coe.も、目を細めた。
「僕も……正直、何度も立ち止まりかけたけど。でも、Reluくんや、みんなが隣にいてくれたから、また歌おうって思えた」
その言葉に、会場がまた静かになった。
そして、照明が落ち──
「次が最後の曲です。タイトルは──“星を探して”」
**
最後の一曲。新曲「星を探して」は、すたぽら全員がボーカルを担当するバンドサウンドのロックナンバーだった。
♪ あの日見上げた夜空は 今も胸の中で光ってる
迷っても、ぶつかっても
“君”がいるから 歩いてこれた──
照明が煌めき、5人の声が空へと突き抜けていく。
ラストサビでは、ファンも一緒に合唱し、涙を流している人も見えた。
──この空間に、“すたぽら”という存在が、確かに刻まれた。
**
すべての演目が終わり、舞台袖に戻った5人。
スタッフや共演者たちが拍手で迎えてくれる中、暇72がひょっこり現れた。
「お疲れ、すたぽら」
その顔には、敵意ではなく、賞賛の笑みが浮かんでいた。
「まいったわ。……正直、めっちゃよかったよ。Coe.くんとReluくんの曲、泣きそうになった」
しんやも、少し照れたように言った。
「バランスがすげぇ。パフォーマンスと感情、両立してるの、あんまいない」
れるりりは、ふっと笑ってひとこと。
「……いいライバルができたね」
それは、シクフォニからの“宣戦布告”であり、“友情の証”でもあった。
Reluが手を差し出す。
「また、同じステージに立とうな」
暇72がその手をがっちり握った。
「もちろん。次は、もっと本気出すから」
**
その日の夜。打ち上げが終わった帰り道、ReluとCoe.はふたり、夜の歩道を並んで歩いていた。
「……なあ、今日さ」
Reluがぽつりと口を開く。
「お前が、歌ってるとこ見とって、“ずっと隣にいたい”って思った」
Coe.は、立ち止まる。
「Reluくん……」
「俺、今までは“歌うため”にお前とおった。でも、違うんやなって気づいた」
その目は、まっすぐだった。
「──お前そのものが、俺にとって“大事”なんやって」
Coe.の胸が、ぎゅっと締めつけられる。
涙が、知らないうちにこぼれ落ちていた。
「……僕も、ずっとそう思ってた」
Reluが、そっとその涙を拭った。
「なら、ええやん。これからも一緒に、歌ってこうや」
ふたりの手が、自然と重なった。
星空の下、彼らの物語は、まだ始まったばかりだった。