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生配信から数日後。
すたぽらのYouTubeチャンネルには、前回のアーカイブが記録的な勢いで再生数を伸ばし、SNSのトレンドにも「#Coe新曲」「#Relu作曲」がランクインしていた。
「……みんなのコメント、すごいあったかい」
Coe.はスマホを見つめながら、ぽつりと呟いた。
【Coe.くんの声に救われた】
【Reluさんの曲、心が震えた】
【あれはふたりでしか作れない世界】
【"ただいま"って言葉が、こんなに切ないなんて】
コメントひとつひとつが、まるでプレゼントのようだった。何より──
「『ふたりの関係性に泣いた』って」
その言葉が、一番胸に残っていた。
あの歌は、ただの楽曲じゃない。
Reluの思いと、自分の声が、重なって初めて生まれたものだったから。
「……なあ、Coe.」
リビングにやって来たReluが、コーヒー片手に隣へ座る。
「よく寝とるか? 最近、寝落ち通話してへんやろ」
「……えっ、寝落ち前提なの?」
「いや、前提ではないけど……お前、ひとりで抱え込みやすいからな。配信後って、感情の反動もでかいやろ?」
図星だった。
Coe.は、自分が少しずつReluに「見透かされている」ことに気づき始めていた。
「……うん、でも大丈夫。今回は、リスナーのみんなの声で、ちゃんと前向けた」
「そっか。ならええ」
Reluはやさしく笑う。
「お前はよう頑張っとる。だから、気張らんでええ時くらい、俺に甘えてええんやで?」
「……うん。ありがと」
小さなその会話だけで、Coe.の胸はあったかくなった。
けれどその翌日──
「なあなあ!! みんなニュース見た!?」
くにがグループ通話で叫んだ。
「な、なにごと!? くに、テンションバグってるよ!」
こったろの声に被せるように、くには興奮した声で言った。
「学園フェスに出演決まったって! しかも、すたぽらで単独ステージやで!!」
「えっ……まじで?」
ゆうが目を丸くする。通話の空気が一気に色めき立った。
「主催から正式オファーがあったんだって。うちのマネージャーが朝からバタバタしてた!」
「おおぉ……すごい……!」
Coe.は目を輝かせながら、スマホ画面に表示されたメールを見つめた。
《出演依頼:青春学園フェス2025 》
──それは、全国の人気配信グループ・クリエイター・歌い手が集まる、年に一度の超大型ライブイベントだった。
**
数日後。
学園フェス用の撮影やレッスンが始まり、メンバーは連日リハーサルに追われていた。
「動きながら歌うの、思ったよりキツいな……」
Reluが苦笑しながら、首筋の汗をタオルで拭う。
「Reluくんのダンス、実はかっこいいってファンにバレそう……」
Coe.がぽつりと言うと、Reluは横目で睨むように笑った。
「せやろ? 俺、隠れたポテンシャルあるんやから」
「隠しすぎなんだよ、それは」
ふたりの距離は、確実に縮まっていた。
レッスンの合間、ふたりだけの時間になると、自然に隣に座るようになっていたし、喉を気遣ってドリンクを交換し合うことも増えた。
「……でも、ほんとにすごいよね。こんなに大きなステージに、すたぽらで出られるなんて」
Coe.がつぶやくと、Reluはふっと目を伏せた。
「せやな……でも、ここがゴールやないで」
「……うん」
「この先も、ずっと一緒におりたいな、俺は」
その言葉に、Coe.は一瞬、返す言葉を失った。
(──ずっと?)
胸の奥で、なにかが静かに弾けた。
**
その夜。Coe.は珍しく、Reluに自分から通話をかけた。
「なあ、今日……言ってたでしょ? “ずっと一緒にいたい”って」
「……うん。言うたな」
「……それって、どういう意味?」
通話越しに、静かな沈黙が流れた。
そして──
「……ただの仲間とか、同じグループとか、そういうんやなくて」
Reluの声は、震えるようにまっすぐだった。
「お前のこと、好きなんや、Coe.」
心臓が、跳ねた。
「……うそ」
「ほんまや。お前の声も、笑い方も、真剣な目も、ぜんぶ。俺はお前の隣にいたい思てる」
返事ができなかった。
でも──
(Reluくんの声、すごくやさしい)
そう思った瞬間、Coe.の目から静かに涙がこぼれていた。
「……泣いてる?」
「……うん。うれしい。びっくりしてるけど、すごくうれしい」
「そっか。なら、よかった」
通話越しに、安心したような笑みが浮かんだ気がした。
「今は答えんでええ。けど、俺は、これからも隣におるからな」
「……うん」
その夜、Coe.は心の奥に小さく芽生えた感情を抱えながら、眠りについた。
──それはまだ、名前のない気持ちだった。
けれど確かに、鼓動だけは、夜明け前の静けさの中で確かに鳴っていた。
すたぽらのYouTubeチャンネルには、前回のアーカイブが記録的な勢いで再生数を伸ばし、SNSのトレンドにも「#Coe新曲」「#Relu作曲」がランクインしていた。
「……みんなのコメント、すごいあったかい」
Coe.はスマホを見つめながら、ぽつりと呟いた。
【Coe.くんの声に救われた】
【Reluさんの曲、心が震えた】
【あれはふたりでしか作れない世界】
【"ただいま"って言葉が、こんなに切ないなんて】
コメントひとつひとつが、まるでプレゼントのようだった。何より──
「『ふたりの関係性に泣いた』って」
その言葉が、一番胸に残っていた。
あの歌は、ただの楽曲じゃない。
Reluの思いと、自分の声が、重なって初めて生まれたものだったから。
「……なあ、Coe.」
リビングにやって来たReluが、コーヒー片手に隣へ座る。
「よく寝とるか? 最近、寝落ち通話してへんやろ」
「……えっ、寝落ち前提なの?」
「いや、前提ではないけど……お前、ひとりで抱え込みやすいからな。配信後って、感情の反動もでかいやろ?」
図星だった。
Coe.は、自分が少しずつReluに「見透かされている」ことに気づき始めていた。
「……うん、でも大丈夫。今回は、リスナーのみんなの声で、ちゃんと前向けた」
「そっか。ならええ」
Reluはやさしく笑う。
「お前はよう頑張っとる。だから、気張らんでええ時くらい、俺に甘えてええんやで?」
「……うん。ありがと」
小さなその会話だけで、Coe.の胸はあったかくなった。
けれどその翌日──
「なあなあ!! みんなニュース見た!?」
くにがグループ通話で叫んだ。
「な、なにごと!? くに、テンションバグってるよ!」
こったろの声に被せるように、くには興奮した声で言った。
「学園フェスに出演決まったって! しかも、すたぽらで単独ステージやで!!」
「えっ……まじで?」
ゆうが目を丸くする。通話の空気が一気に色めき立った。
「主催から正式オファーがあったんだって。うちのマネージャーが朝からバタバタしてた!」
「おおぉ……すごい……!」
Coe.は目を輝かせながら、スマホ画面に表示されたメールを見つめた。
《出演依頼:青春学園フェス2025 》
──それは、全国の人気配信グループ・クリエイター・歌い手が集まる、年に一度の超大型ライブイベントだった。
**
数日後。
学園フェス用の撮影やレッスンが始まり、メンバーは連日リハーサルに追われていた。
「動きながら歌うの、思ったよりキツいな……」
Reluが苦笑しながら、首筋の汗をタオルで拭う。
「Reluくんのダンス、実はかっこいいってファンにバレそう……」
Coe.がぽつりと言うと、Reluは横目で睨むように笑った。
「せやろ? 俺、隠れたポテンシャルあるんやから」
「隠しすぎなんだよ、それは」
ふたりの距離は、確実に縮まっていた。
レッスンの合間、ふたりだけの時間になると、自然に隣に座るようになっていたし、喉を気遣ってドリンクを交換し合うことも増えた。
「……でも、ほんとにすごいよね。こんなに大きなステージに、すたぽらで出られるなんて」
Coe.がつぶやくと、Reluはふっと目を伏せた。
「せやな……でも、ここがゴールやないで」
「……うん」
「この先も、ずっと一緒におりたいな、俺は」
その言葉に、Coe.は一瞬、返す言葉を失った。
(──ずっと?)
胸の奥で、なにかが静かに弾けた。
**
その夜。Coe.は珍しく、Reluに自分から通話をかけた。
「なあ、今日……言ってたでしょ? “ずっと一緒にいたい”って」
「……うん。言うたな」
「……それって、どういう意味?」
通話越しに、静かな沈黙が流れた。
そして──
「……ただの仲間とか、同じグループとか、そういうんやなくて」
Reluの声は、震えるようにまっすぐだった。
「お前のこと、好きなんや、Coe.」
心臓が、跳ねた。
「……うそ」
「ほんまや。お前の声も、笑い方も、真剣な目も、ぜんぶ。俺はお前の隣にいたい思てる」
返事ができなかった。
でも──
(Reluくんの声、すごくやさしい)
そう思った瞬間、Coe.の目から静かに涙がこぼれていた。
「……泣いてる?」
「……うん。うれしい。びっくりしてるけど、すごくうれしい」
「そっか。なら、よかった」
通話越しに、安心したような笑みが浮かんだ気がした。
「今は答えんでええ。けど、俺は、これからも隣におるからな」
「……うん」
その夜、Coe.は心の奥に小さく芽生えた感情を抱えながら、眠りについた。
──それはまだ、名前のない気持ちだった。
けれど確かに、鼓動だけは、夜明け前の静けさの中で確かに鳴っていた。