番外編
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動画撮影のない、久しぶりの完全オフ日。
北海道の山間にある、すたぽらの合宿所。
春の風がカーテンを揺らす朝、Reluはまだ薄暗い部屋でまどろんでいた。
ぼんやり目を開けると、隣の布団が軽く動く。
「ん……れる、起きてる?」
寝ぼけ声。
「……おはよう、こえ」
Reluは小さく笑った。こんなふうに一緒に目覚めるのは、まだ3回目くらい。
でも、朝の空気に混じるCoe.の声は、何度聞いても心があたたかくなる。
「起こした?」
「いや、自分もそろそろ起きよかと思ってたとこや」
Reluはゆっくりと上体を起こし、ストレッチをする。
それを見ながら、Coe.は掛け布団にくるまりながらも口を開いた。
「れる……さ、いつもがんばってるよね」
Reluは肩をすくめるように笑う。
「お互いさまやん、自分が書いた曲も、お前が歌ってくれへんかったら、なんも伝わらん」
「でもさ、伝わってるよ。リスナーにも、メンバーにも……僕にも」
一瞬の沈黙。朝の空気がふたりのあいだに、優しく降りた。
Reluは、布団に手を伸ばしてCoe.の髪をそっとくしゃっと撫でた。
「……今日、天気ええし、ふたりで外行くか」
「うん、行こう」
午前9時、合宿所の裏にある湖のほとり。
こったろとゆうは、散歩ついでにカメラを回していた。
ファン向けのオフショット動画になるらしい。
「なんか、れるとこえ……最近やたら一緒にいるよね?」
ゆうがつぶやく。こったろはカメラ越しにふたりを見ながら頷いた。
「うん。でも、なんか“自然”なんだよなぁ……無理してる感ないし」
「こえくん、れるのこと、ほんとに大事にしてるよ」
「れるもだな」
その湖畔。ベンチに並んで座ったCoe.とRelu。
Reluが持ってきたギターをぽろんと弾く。
「……これ、新曲のラフ。まだ歌詞もないけど」
「どんな曲になるの?」
「お前の声で、完成する曲や。そういうつもりで作ってる」
Coe.は驚きつつも、照れながら、でも目をそらさずにReluを見た。
「……それって、プロポーズみたいな?」
Reluはギターを止め、笑って言った。
「せやな。音楽で言う“告白”や」
「じゃあ、僕も返事しなきゃね」
ふたりの笑顔の先には、まぶしい朝の陽が差し込んでいた。
リスナーにも、メンバーにもまだ言わない。
けど、今のこの“音”が、ふたりの関係をすべて語っていた。
「……この曲、タイトル決めてないんよ」
「じゃあ、『朝焼けの音』ってどう?」
「……ええな、それ。完璧や」
風が静かに吹き抜ける。
青春も恋も、活動も、全部ひっくるめて、すたぽらの一日は続いていく。
北海道の山間にある、すたぽらの合宿所。
春の風がカーテンを揺らす朝、Reluはまだ薄暗い部屋でまどろんでいた。
ぼんやり目を開けると、隣の布団が軽く動く。
「ん……れる、起きてる?」
寝ぼけ声。
「……おはよう、こえ」
Reluは小さく笑った。こんなふうに一緒に目覚めるのは、まだ3回目くらい。
でも、朝の空気に混じるCoe.の声は、何度聞いても心があたたかくなる。
「起こした?」
「いや、自分もそろそろ起きよかと思ってたとこや」
Reluはゆっくりと上体を起こし、ストレッチをする。
それを見ながら、Coe.は掛け布団にくるまりながらも口を開いた。
「れる……さ、いつもがんばってるよね」
Reluは肩をすくめるように笑う。
「お互いさまやん、自分が書いた曲も、お前が歌ってくれへんかったら、なんも伝わらん」
「でもさ、伝わってるよ。リスナーにも、メンバーにも……僕にも」
一瞬の沈黙。朝の空気がふたりのあいだに、優しく降りた。
Reluは、布団に手を伸ばしてCoe.の髪をそっとくしゃっと撫でた。
「……今日、天気ええし、ふたりで外行くか」
「うん、行こう」
午前9時、合宿所の裏にある湖のほとり。
こったろとゆうは、散歩ついでにカメラを回していた。
ファン向けのオフショット動画になるらしい。
「なんか、れるとこえ……最近やたら一緒にいるよね?」
ゆうがつぶやく。こったろはカメラ越しにふたりを見ながら頷いた。
「うん。でも、なんか“自然”なんだよなぁ……無理してる感ないし」
「こえくん、れるのこと、ほんとに大事にしてるよ」
「れるもだな」
その湖畔。ベンチに並んで座ったCoe.とRelu。
Reluが持ってきたギターをぽろんと弾く。
「……これ、新曲のラフ。まだ歌詞もないけど」
「どんな曲になるの?」
「お前の声で、完成する曲や。そういうつもりで作ってる」
Coe.は驚きつつも、照れながら、でも目をそらさずにReluを見た。
「……それって、プロポーズみたいな?」
Reluはギターを止め、笑って言った。
「せやな。音楽で言う“告白”や」
「じゃあ、僕も返事しなきゃね」
ふたりの笑顔の先には、まぶしい朝の陽が差し込んでいた。
リスナーにも、メンバーにもまだ言わない。
けど、今のこの“音”が、ふたりの関係をすべて語っていた。
「……この曲、タイトル決めてないんよ」
「じゃあ、『朝焼けの音』ってどう?」
「……ええな、それ。完璧や」
風が静かに吹き抜ける。
青春も恋も、活動も、全部ひっくるめて、すたぽらの一日は続いていく。