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ファンミーティング翌朝。
すたぽらのグループLINEは、未読100件を余裕で超えていた。
【こえ】昨日の写真まとめたよ〜!
【くに】ファンレターの山えぐい。段ボール3箱は初体験(語弊)
【こったろ】俺のうちわに“結婚して”って書いた人、正直でよろしい
【ゆう】くにおが本番中に泣きかけてたの録画済(証拠動画あり)
「……こいつら、元気すぎん?」
Reluは目をこすりながらスマホを見つめた。
昨夜、ファンミが終わったのは22時。
ホテルに戻り、深夜2時近くまで反省会兼「語ろうぜ」タイム。誰よりも真面目なリーダー・Coe.でさえ、途中からうつらうつらしていた。
Reluはベッドの中で昨夜のことを思い返す。
──ステージの光。
──客席の歓声。
──隣にいた、あの声。
(……やっぱ、リーダーってすげぇな)
改めてそう思った。
**
その夜、すたぽらはYouTubeに緊急ライブ配信を決行した。
タイトルは、
『【反省会】ファンミ裏話全部バラす!!!』
6人がそれぞれホテルの部屋から、同じ通話部屋に入ってきた。
「さぁて始まりました〜すたぽらの反省会〜!!」
「マジで昨日ヤバかったよな〜!泣いたもん普通に!」
「照明トラブルもバラしてええんか?」
「俺、こったろのセリフ飛ばしも言っていい?」
「え、お前も飛ばしてたじゃん」
コメント欄は爆速で流れていく。
「えぐい!最高だったよ!」
「こったろミスってたの!?」
「可愛すぎて死んだ」
「Reluの挨拶泣いたってば!」
「Coe.リーダー泣いてただろ正直」
「今日の顔面偏差値バグってる」
そんな中、配信の終盤──
こったろが唐突に話を振った。
「そういえばさ、ReluとCoe.さ」
「……なに?」
「リハ後にふたりで裏口のとこにいたよね?」
Reluの手が一瞬止まった。
「えっ、それ……」
「なにしてたのかな〜〜??」
くにとゆうがおおげさにザワザワし出す。
「おやおやこれは!?」「え〜〜なんですか〜〜」
Coe.が淡々と笑いながら返す。
「アイツが緊張しててな。肩叩きに行ってただけや」
Reluは顔を赤らめた。
「……なんでそんな冷静なんだよお前……」
「事実やしな?」
配信コメントが騒然とした。
「まってむり」
「れるこえきた!!?」
「肩!?!?!?!?!?」
「好きがあふれてつらい」
配信は1時間後、笑いの中で終了した。
「じゃ、また明日。各自ゆっくり休んでね〜」
Coe.の声が最後に響いて、通話が切れた。
──と思ったら。
ReluのDiscordに、個別通話の通知が表示された。
「……リーダー?」
「まだ寝てないでしょ?」
通話を取ると、Coe.の声が静かに入った。
「少し、話せる?」
**
深夜のホテルの部屋。
時計は1:47を回っていた。
Reluはベッドの上で、ノートPCを膝にのせていた。
「で、なに話?」
「いや……さっきの配信、ちょっと意識したのかと思って」
「ん?……どのへん」
「“肩叩かれた”ってくだり」
「うっ……」
ReluはPC画面を見ながら、そっぽを向く。
「……だってさ、なんか、みんなから見たらさ。ああいうの、“仲いい”って感じに見えんのかなって」
「見えるだろうね」
「ふつうに、俺は助けられてただけだし」
「俺から見たら──」
「ん?」
「助けたかったんや。……お前が、不安そうな顔してたから」
Reluの手が止まった。
「僕ね、グループのリーダーとして、みんなを支えないとだめだと思ってた」
「けど、あの顔見たら……単純に、守りたくなったんだと思う」
一瞬、沈黙が落ちる。
Reluは、心臓がうるさすぎてイヤホンを外したくなった。
「……それってさ、リーダーとして?」
「それもあるけど」
「けど?」
「それだけじゃない、と思ってる」
Reluの喉が、勝手に鳴る。
「僕、れるさんのこと、よく見てるつもりだったけど……ファンミのとき、初めて“自分の気持ち”が混じった気がした」
「……」
「言葉じゃ、よう説明できない。けど、れるさんの声とか、顔とか……ずっと、気になってるの」
Reluは唇を噛んだ。
これはもう、バレたらアウトだ。
ファンに、メンバーに──何より、自分自身に。
でも、画面越しのリーダーの目は、ただ静かだった。
「Reluさん。……れるさんは、僕のこと、どう思ってる?」
Reluは、目を閉じた。
あのステージの光。
あの拍手の音。
あの隣にいた声。
全部、思い出して──
「……俺も、気になってた」
「誰よりも、俺のこと見てくれるし、言葉にしてくれるし、導いてくれるから」
「ずっと、憧れで──」
「でも最近は、それだけじゃない、って思う」
「だから俺──」
そのとき、ピンポーンと部屋のチャイムが鳴った。
Reluは心臓を飛ばしそうになりながらドアを開けた。
「……Coe.?」
そこには、通話中のはずの本人が立っていた。
「やっぱ、言葉だけだと伝わらないこともあるな、って思って」
そう言って、彼はそっと、Reluの頭を撫でた。
「これが、僕の答え」
Reluは、何も言えず、ただその手に目を閉じた。
心臓の音だけが、夜の静けさの中で響いていた。
──ふたりだけの夜が、そっと始まった。
すたぽらのグループLINEは、未読100件を余裕で超えていた。
【こえ】昨日の写真まとめたよ〜!
【くに】ファンレターの山えぐい。段ボール3箱は初体験(語弊)
【こったろ】俺のうちわに“結婚して”って書いた人、正直でよろしい
【ゆう】くにおが本番中に泣きかけてたの録画済(証拠動画あり)
「……こいつら、元気すぎん?」
Reluは目をこすりながらスマホを見つめた。
昨夜、ファンミが終わったのは22時。
ホテルに戻り、深夜2時近くまで反省会兼「語ろうぜ」タイム。誰よりも真面目なリーダー・Coe.でさえ、途中からうつらうつらしていた。
Reluはベッドの中で昨夜のことを思い返す。
──ステージの光。
──客席の歓声。
──隣にいた、あの声。
(……やっぱ、リーダーってすげぇな)
改めてそう思った。
**
その夜、すたぽらはYouTubeに緊急ライブ配信を決行した。
タイトルは、
『【反省会】ファンミ裏話全部バラす!!!』
6人がそれぞれホテルの部屋から、同じ通話部屋に入ってきた。
「さぁて始まりました〜すたぽらの反省会〜!!」
「マジで昨日ヤバかったよな〜!泣いたもん普通に!」
「照明トラブルもバラしてええんか?」
「俺、こったろのセリフ飛ばしも言っていい?」
「え、お前も飛ばしてたじゃん」
コメント欄は爆速で流れていく。
「えぐい!最高だったよ!」
「こったろミスってたの!?」
「可愛すぎて死んだ」
「Reluの挨拶泣いたってば!」
「Coe.リーダー泣いてただろ正直」
「今日の顔面偏差値バグってる」
そんな中、配信の終盤──
こったろが唐突に話を振った。
「そういえばさ、ReluとCoe.さ」
「……なに?」
「リハ後にふたりで裏口のとこにいたよね?」
Reluの手が一瞬止まった。
「えっ、それ……」
「なにしてたのかな〜〜??」
くにとゆうがおおげさにザワザワし出す。
「おやおやこれは!?」「え〜〜なんですか〜〜」
Coe.が淡々と笑いながら返す。
「アイツが緊張しててな。肩叩きに行ってただけや」
Reluは顔を赤らめた。
「……なんでそんな冷静なんだよお前……」
「事実やしな?」
配信コメントが騒然とした。
「まってむり」
「れるこえきた!!?」
「肩!?!?!?!?!?」
「好きがあふれてつらい」
配信は1時間後、笑いの中で終了した。
「じゃ、また明日。各自ゆっくり休んでね〜」
Coe.の声が最後に響いて、通話が切れた。
──と思ったら。
ReluのDiscordに、個別通話の通知が表示された。
「……リーダー?」
「まだ寝てないでしょ?」
通話を取ると、Coe.の声が静かに入った。
「少し、話せる?」
**
深夜のホテルの部屋。
時計は1:47を回っていた。
Reluはベッドの上で、ノートPCを膝にのせていた。
「で、なに話?」
「いや……さっきの配信、ちょっと意識したのかと思って」
「ん?……どのへん」
「“肩叩かれた”ってくだり」
「うっ……」
ReluはPC画面を見ながら、そっぽを向く。
「……だってさ、なんか、みんなから見たらさ。ああいうの、“仲いい”って感じに見えんのかなって」
「見えるだろうね」
「ふつうに、俺は助けられてただけだし」
「俺から見たら──」
「ん?」
「助けたかったんや。……お前が、不安そうな顔してたから」
Reluの手が止まった。
「僕ね、グループのリーダーとして、みんなを支えないとだめだと思ってた」
「けど、あの顔見たら……単純に、守りたくなったんだと思う」
一瞬、沈黙が落ちる。
Reluは、心臓がうるさすぎてイヤホンを外したくなった。
「……それってさ、リーダーとして?」
「それもあるけど」
「けど?」
「それだけじゃない、と思ってる」
Reluの喉が、勝手に鳴る。
「僕、れるさんのこと、よく見てるつもりだったけど……ファンミのとき、初めて“自分の気持ち”が混じった気がした」
「……」
「言葉じゃ、よう説明できない。けど、れるさんの声とか、顔とか……ずっと、気になってるの」
Reluは唇を噛んだ。
これはもう、バレたらアウトだ。
ファンに、メンバーに──何より、自分自身に。
でも、画面越しのリーダーの目は、ただ静かだった。
「Reluさん。……れるさんは、僕のこと、どう思ってる?」
Reluは、目を閉じた。
あのステージの光。
あの拍手の音。
あの隣にいた声。
全部、思い出して──
「……俺も、気になってた」
「誰よりも、俺のこと見てくれるし、言葉にしてくれるし、導いてくれるから」
「ずっと、憧れで──」
「でも最近は、それだけじゃない、って思う」
「だから俺──」
そのとき、ピンポーンと部屋のチャイムが鳴った。
Reluは心臓を飛ばしそうになりながらドアを開けた。
「……Coe.?」
そこには、通話中のはずの本人が立っていた。
「やっぱ、言葉だけだと伝わらないこともあるな、って思って」
そう言って、彼はそっと、Reluの頭を撫でた。
「これが、僕の答え」
Reluは、何も言えず、ただその手に目を閉じた。
心臓の音だけが、夜の静けさの中で響いていた。
──ふたりだけの夜が、そっと始まった。