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「発表しちゃいますか、リーダー?」
こったろの明るい声が響く。
「おう。……行くで」
そう言って、Coe.がYouTubeの「公開」ボタンをクリックした。
動画タイトルは──
『【重大発表】すたぽら、みんなに会いに行きます!』
1分後、Twitterの通知が鳴り始めた。
「ファンミ!?!?!?!?」
「は!?現実!?!?泣くんだけど」
「日程!場所!え、無理、手震えてる」
「トレンド入り……っと。あー、ヤバ、手汗すご……」
Reluはスマホを放り投げ、ソファに倒れ込んだ。
彼の部屋には、進行中の台本、衣装案、ファンミ限定グッズのラフ、そして──無数の未返信LINEが積もっていた。
すたぽら初のファンミーティング。
リアルで、ファンと会う初の機会。
Zeppの会場を借りた一夜限りのイベント。
朗読劇あり、生歌あり、YouTubeネタ再現あり、未公開エピソードトークあり──
その準備は、メンバー全員の情熱と不安で溢れていた。
**
「なぁ、Relu。ちょっと確認してもらってええか?」
ディスコードにCoe.の声が入る。
「え、今?台本書き直してる最中──」
「すまん、衣装案のリテイクきて。お前の色味が会場照明と喧嘩しそうやって」
「あー……オッケ、見るわ。どこ?」
「スプレッドシートの“衣装ver3”のシート」
「また増えてんのかよ……」
Reluは文句を言いながらも、即座にファイルを開いた。
最近、やけに距離が近い。
そう感じていた。
Coe.と、自分。
ライブ配信後、リーダーとしての責任を果たした彼を見て──
Reluの中にある感情が、微妙に変化し始めていた。
尊敬。安心。憧れ。そして──
(この人、かっこいいな)
なんて、ふと思ってしまったのだ。
**
ファンミ前日。
6人は、会場入りして最終リハーサルに挑んでいた。
照明、音響、立ち位置、MC進行、映像チェック。
全てが慌ただしく進む中、Reluはひとり、袖に立ってステージを見ていた。
「……緊張してるんか?」
背後から、Coe.の声。
「いや、まぁ……うん」
正直、バクバクだった。
画面越しでは何百回と話してきたファンたち。けれど、“目の前にいる”という現実が、Reluの想像を超えていた。
「やっぱ、実際に会うって、怖いな」
Reluは素直に呟いた。
「誰かに“違う”って思われたらどうしようって。不安になる」
Coe.は、しばらく無言だった。
「それは……俺もや」
「え?」
「俺も、ずっと怖かった。初めて会う人たちに、自分が“本物”として届くんか、って」
「配信では強く見えても、リアルじゃ、ただの小さな男やしな」
「でもな──それでも、“会いたい”と思ってくれた人たちがおる」
「その気持ちに、俺は応えたいんや」
Reluは驚いた。
(Coe.って、こんなに弱さ見せるんだ)
それが、逆にリアルだった。
強がるだけじゃないリーダー。
不安を口にしても、それでも前に進もうとする人。
Reluは、ふと聞いた。
「さ、リーダー……さ」
「ん?」
「俺、明日もしステージで言葉詰まったら、フォローしてくれる?」
「もちろんや。なんなら、言葉詰まっても、隣でずっと見てる」
「……ありがとな」
そう言ったReluは、そっと目を逸らした。
(だって、顔が熱すぎるから)
**
そして、迎えた本番当日。
Zeppの会場は、すたぽらのファンで満員だった。
サイリウムの海。歓声。メンバーコール。
「いくぞ、みんなぁああああ!!!」
──くにの開幕叫びで、ファンミは幕を開けた。
朗読劇、歌、ネタコント、生配信風トーク、クイズ大会。
あらゆる企画が爆速で進む中、ついに、**「メンバーが語る、それぞれの本音」**の時間が来た。
ひとりずつ、ステージ中央に立つ。
Reluの順番が来た。
彼はマイクを握った。視線の先には、無数の“本物の人”たちがいた。
(怖い)
(でも……)
袖を見ると、Coe.が頷いていた。
Reluは、深呼吸して話し出した。
「えっと、今日は、みんな……来てくれてありがとう」
「俺は、ネットの向こうでしか人と繋がれなかった人間で──」
「でも、こうして今、目の前にいてくれる人がいて」
「……生きてて、よかったって思いました」
客席のあちこちで、涙を拭う音が聞こえた。
「不器用なとこも、バカなとこも、まだまだあるけど──」
「それでも、俺を“すたぽらのRelu”として見てくれて、ありがとう」
彼は、深く頭を下げた。
**
楽屋。
メンバー全員が、汗だくのままソファに倒れていた。
「死ぬかと思った……」「楽しかった……」「声枯れた……」などと疲労と高揚が入り混じる。
Reluは、こっそりとCoe.の隣に座った。
「……なぁ」
「ん?」
「今日の俺、ちゃんと伝わってたかな」
「伝わってたよ。ちゃんと、自分の言葉で話してた」
「そっか……よかった」
しばらくの沈黙。
Reluはぽつりと呟いた。
「さ……リーダーさ」
「ん?」
「お前がリーダーで、ほんとよかった」
その言葉に、Coe.は一瞬目を見開き、それから柔らかく笑った。
「ありがとう。お前にそう言ってもらえるのが、いちばん嬉しいわ」
その距離は、もう「グループの仲間」というだけのものではなかった。
ほんの少しだけ、心が触れ合うような──
そんな、微かな予感があった。
こったろの明るい声が響く。
「おう。……行くで」
そう言って、Coe.がYouTubeの「公開」ボタンをクリックした。
動画タイトルは──
『【重大発表】すたぽら、みんなに会いに行きます!』
1分後、Twitterの通知が鳴り始めた。
「ファンミ!?!?!?!?」
「は!?現実!?!?泣くんだけど」
「日程!場所!え、無理、手震えてる」
「トレンド入り……っと。あー、ヤバ、手汗すご……」
Reluはスマホを放り投げ、ソファに倒れ込んだ。
彼の部屋には、進行中の台本、衣装案、ファンミ限定グッズのラフ、そして──無数の未返信LINEが積もっていた。
すたぽら初のファンミーティング。
リアルで、ファンと会う初の機会。
Zeppの会場を借りた一夜限りのイベント。
朗読劇あり、生歌あり、YouTubeネタ再現あり、未公開エピソードトークあり──
その準備は、メンバー全員の情熱と不安で溢れていた。
**
「なぁ、Relu。ちょっと確認してもらってええか?」
ディスコードにCoe.の声が入る。
「え、今?台本書き直してる最中──」
「すまん、衣装案のリテイクきて。お前の色味が会場照明と喧嘩しそうやって」
「あー……オッケ、見るわ。どこ?」
「スプレッドシートの“衣装ver3”のシート」
「また増えてんのかよ……」
Reluは文句を言いながらも、即座にファイルを開いた。
最近、やけに距離が近い。
そう感じていた。
Coe.と、自分。
ライブ配信後、リーダーとしての責任を果たした彼を見て──
Reluの中にある感情が、微妙に変化し始めていた。
尊敬。安心。憧れ。そして──
(この人、かっこいいな)
なんて、ふと思ってしまったのだ。
**
ファンミ前日。
6人は、会場入りして最終リハーサルに挑んでいた。
照明、音響、立ち位置、MC進行、映像チェック。
全てが慌ただしく進む中、Reluはひとり、袖に立ってステージを見ていた。
「……緊張してるんか?」
背後から、Coe.の声。
「いや、まぁ……うん」
正直、バクバクだった。
画面越しでは何百回と話してきたファンたち。けれど、“目の前にいる”という現実が、Reluの想像を超えていた。
「やっぱ、実際に会うって、怖いな」
Reluは素直に呟いた。
「誰かに“違う”って思われたらどうしようって。不安になる」
Coe.は、しばらく無言だった。
「それは……俺もや」
「え?」
「俺も、ずっと怖かった。初めて会う人たちに、自分が“本物”として届くんか、って」
「配信では強く見えても、リアルじゃ、ただの小さな男やしな」
「でもな──それでも、“会いたい”と思ってくれた人たちがおる」
「その気持ちに、俺は応えたいんや」
Reluは驚いた。
(Coe.って、こんなに弱さ見せるんだ)
それが、逆にリアルだった。
強がるだけじゃないリーダー。
不安を口にしても、それでも前に進もうとする人。
Reluは、ふと聞いた。
「さ、リーダー……さ」
「ん?」
「俺、明日もしステージで言葉詰まったら、フォローしてくれる?」
「もちろんや。なんなら、言葉詰まっても、隣でずっと見てる」
「……ありがとな」
そう言ったReluは、そっと目を逸らした。
(だって、顔が熱すぎるから)
**
そして、迎えた本番当日。
Zeppの会場は、すたぽらのファンで満員だった。
サイリウムの海。歓声。メンバーコール。
「いくぞ、みんなぁああああ!!!」
──くにの開幕叫びで、ファンミは幕を開けた。
朗読劇、歌、ネタコント、生配信風トーク、クイズ大会。
あらゆる企画が爆速で進む中、ついに、**「メンバーが語る、それぞれの本音」**の時間が来た。
ひとりずつ、ステージ中央に立つ。
Reluの順番が来た。
彼はマイクを握った。視線の先には、無数の“本物の人”たちがいた。
(怖い)
(でも……)
袖を見ると、Coe.が頷いていた。
Reluは、深呼吸して話し出した。
「えっと、今日は、みんな……来てくれてありがとう」
「俺は、ネットの向こうでしか人と繋がれなかった人間で──」
「でも、こうして今、目の前にいてくれる人がいて」
「……生きてて、よかったって思いました」
客席のあちこちで、涙を拭う音が聞こえた。
「不器用なとこも、バカなとこも、まだまだあるけど──」
「それでも、俺を“すたぽらのRelu”として見てくれて、ありがとう」
彼は、深く頭を下げた。
**
楽屋。
メンバー全員が、汗だくのままソファに倒れていた。
「死ぬかと思った……」「楽しかった……」「声枯れた……」などと疲労と高揚が入り混じる。
Reluは、こっそりとCoe.の隣に座った。
「……なぁ」
「ん?」
「今日の俺、ちゃんと伝わってたかな」
「伝わってたよ。ちゃんと、自分の言葉で話してた」
「そっか……よかった」
しばらくの沈黙。
Reluはぽつりと呟いた。
「さ……リーダーさ」
「ん?」
「お前がリーダーで、ほんとよかった」
その言葉に、Coe.は一瞬目を見開き、それから柔らかく笑った。
「ありがとう。お前にそう言ってもらえるのが、いちばん嬉しいわ」
その距離は、もう「グループの仲間」というだけのものではなかった。
ほんの少しだけ、心が触れ合うような──
そんな、微かな予感があった。