story
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「──重大告知があります!」
こったろの配信の声が、Discordの裏ルームにも響いていた。
「実は!すたぽら、ついに大型コラボやらせてもらいますっ!」
「某・超人気YouTuber事務所さんと!合計10名のグループコラボ!」
「日程は来週末、2日間の生配信企画でーす!!!」
配信のコメント欄が、一瞬で湧き上がる。
「え!?すごい!!」
「まさかの“あの事務所”と!?」
「すたぽら、もうトップやん😭」
裏では、メンバーが顔を見合わせていた。
「……いよいよ、来たね」とゆう。
「ビビるけど、楽しみだな」とくに。
「なに着てこう」「髪色どうする」とこったろがそわそわしている横で、Reluは黙っていた。
Coe.はそんな彼の顔を横目で見ながら、ふとつぶやいた。
「……これって、案件ってより、試されてるよね。俺たちの“空気”が」
「他グループと混ざったときに、“すたぽら”って空気を、ちゃんと持ってけるか」
Reluが頷く。
「せやな。“一発で覚えられる存在感”がないと、埋もれる」
「──だからこそ、今のうちに戦略立てよ。誰が何するか、全部想定しよう」
「個人スキルも、ちゃんと整理してな」
その目は、いつになく冷静だった。
**
数日後。
打ち合わせと仮リハーサルが、都内某スタジオで行われた。
相手は、登録者100万人を超える人気グループ“Glitz5”。
すたぽらとは方向性もカラーも異なり、どちらかというとエンタメ全振りの大型チャンネルだ。
「よろしくっす~。あ、リルくんだよね?配信、見てます」
「ありがと。こっちも動画チェックしてた」
Reluは、笑顔で対応しながらも、距離感を保っていた。
その姿を見て、Coe.は少しだけ胸がざわついた。
──Reluが、仕事モードに入っている。
──俺のこと、ちゃんと見えてる?
そんなことを思ってしまう自分に、また嫌気が差した。
**
その夜、Coe.は部屋で自分のマイクに向かって、録音を繰り返していた。
セリフ録りの案件。
でも、どうしても調子が出ない。
(──なんで、こんなに集中できないんだろ)
「……Relu、今、誰と何話してるんだろ」
スマホを見ても、既読はつかない。
いつもなら、深夜までReluと通話をしていた。
曲の話、リスナーの反応、グループの未来、どうでもいい雑談……
でも最近は、仕事優先で話せていない。
不安、というより、置いていかれそうで怖い。
──その時。
「ピンポーン」
玄関のチャイムが鳴った。
時計を見ると、23時を回っている。
「……Relu?」
扉を開けると、そこには予想通りの人影があった。
「サボってたやろ?」
「……なんで分かった」
「俺もやから」
ふたりは顔を見合わせて、ふっと笑う。
Reluはコンビニ袋を掲げた。
「おやつ持ってきた。深夜の反省会や」
「反省……?」
「俺さ、最近、まわりと比べてばっかで」
「“あいつの再生数、やばいな”とか、“この人のMC力、すごすぎ”とか」
「でも、気づいたんや。俺がしたいのは、戦うことやなくて、“一緒に笑う”ことやって」
「すたぽらで、Coe.と、それができればいいって」
「……Relu」
「今だけは、ちゃんと甘えてええで?」
その言葉が、Coe.の中の何かを溶かした。
「……ありがとう」
「ちゃんと見てくれてて」
その夜、ふたりは久々に、朝までくだらない話をした。
**
迎えた本番の日。
スタジオには、10人の配信者が勢ぞろいしていた。
企画は“チーム対抗・即興劇バトル”。
グループをミックスし、ランダムに与えられたテーマで、即興劇を演じるというもの。
Coe.とReluは、別々のチームになった。
「──テーマは、『修学旅行中に宇宙人と遭遇した高校生』!」
「演じるのは、Team-A!」
Reluは淡々とツッコミ役をこなし、的確に展開を拾っていく。
そのクールな安定感に、コメント欄が沸いた。
「リルくん、司会者みたいww」
「安定すごい」「仕切れるの強すぎ」
一方、Coe.のチーム。
彼は自由奔放な“宇宙人”役を演じ、会場を笑わせた。
「コエくんのぶっ飛び方、好きw」
「表情の作り方、天才」
「今日、いちばん印象残ったかも」
配信終了後。
控室に戻ってきたふたりは、顔を合わせた瞬間、ふっと笑い合った。
「……やるやん、宇宙人」
「そっちこそ、解説うますぎ。実況系の人かと思った」
「……すたぽら、いけるな」
「うん。俺たち、ちゃんと届いてたよ。画面の向こうに」
**
数日後。
グループの公式YouTubeに、コラボの裏側を収めたVlog動画が公開された。
5人が控室でリラックスして話す姿や、リハーサルでの小さなハプニング。
その中で、Reluがぽつりと語った言葉が、ファンの間で話題になった。
「俺らがどんだけ上手くなっても、どんだけ数字が伸びても──」
「一番大事なのは、こいつらと“隣で笑えること”やと思ってる」
「それが、俺にとっての“最強のステータス”や」
コメント欄が、静かに熱を帯びていた。
「この言葉、何度も聞き直してる」
「リルくん、すたぽらの心臓だよな……」
「リルコエ、尊すぎて泣ける……」
その日の夜、Coe.の配信が始まった。
画面越しの彼は、ちょっとだけ照れた顔で言った。
「……まあ、照れるけど、ひとつだけ言わせて」
「“隣で笑ってくれる人がいる”って、やっぱすげぇんだよ」
「その人がReluだってこと、俺はすごく誇りに思ってる」
**
すたぽらは、また少しだけ、大きくなった。
“配信者”としてだけじゃない。
“表現者”として、そして“チーム”として。
未来の先に何が待っていても、きっと彼らは、大丈夫だ。
その“矢印”の先が、常に、互いを向いている限りは──
こったろの配信の声が、Discordの裏ルームにも響いていた。
「実は!すたぽら、ついに大型コラボやらせてもらいますっ!」
「某・超人気YouTuber事務所さんと!合計10名のグループコラボ!」
「日程は来週末、2日間の生配信企画でーす!!!」
配信のコメント欄が、一瞬で湧き上がる。
「え!?すごい!!」
「まさかの“あの事務所”と!?」
「すたぽら、もうトップやん😭」
裏では、メンバーが顔を見合わせていた。
「……いよいよ、来たね」とゆう。
「ビビるけど、楽しみだな」とくに。
「なに着てこう」「髪色どうする」とこったろがそわそわしている横で、Reluは黙っていた。
Coe.はそんな彼の顔を横目で見ながら、ふとつぶやいた。
「……これって、案件ってより、試されてるよね。俺たちの“空気”が」
「他グループと混ざったときに、“すたぽら”って空気を、ちゃんと持ってけるか」
Reluが頷く。
「せやな。“一発で覚えられる存在感”がないと、埋もれる」
「──だからこそ、今のうちに戦略立てよ。誰が何するか、全部想定しよう」
「個人スキルも、ちゃんと整理してな」
その目は、いつになく冷静だった。
**
数日後。
打ち合わせと仮リハーサルが、都内某スタジオで行われた。
相手は、登録者100万人を超える人気グループ“Glitz5”。
すたぽらとは方向性もカラーも異なり、どちらかというとエンタメ全振りの大型チャンネルだ。
「よろしくっす~。あ、リルくんだよね?配信、見てます」
「ありがと。こっちも動画チェックしてた」
Reluは、笑顔で対応しながらも、距離感を保っていた。
その姿を見て、Coe.は少しだけ胸がざわついた。
──Reluが、仕事モードに入っている。
──俺のこと、ちゃんと見えてる?
そんなことを思ってしまう自分に、また嫌気が差した。
**
その夜、Coe.は部屋で自分のマイクに向かって、録音を繰り返していた。
セリフ録りの案件。
でも、どうしても調子が出ない。
(──なんで、こんなに集中できないんだろ)
「……Relu、今、誰と何話してるんだろ」
スマホを見ても、既読はつかない。
いつもなら、深夜までReluと通話をしていた。
曲の話、リスナーの反応、グループの未来、どうでもいい雑談……
でも最近は、仕事優先で話せていない。
不安、というより、置いていかれそうで怖い。
──その時。
「ピンポーン」
玄関のチャイムが鳴った。
時計を見ると、23時を回っている。
「……Relu?」
扉を開けると、そこには予想通りの人影があった。
「サボってたやろ?」
「……なんで分かった」
「俺もやから」
ふたりは顔を見合わせて、ふっと笑う。
Reluはコンビニ袋を掲げた。
「おやつ持ってきた。深夜の反省会や」
「反省……?」
「俺さ、最近、まわりと比べてばっかで」
「“あいつの再生数、やばいな”とか、“この人のMC力、すごすぎ”とか」
「でも、気づいたんや。俺がしたいのは、戦うことやなくて、“一緒に笑う”ことやって」
「すたぽらで、Coe.と、それができればいいって」
「……Relu」
「今だけは、ちゃんと甘えてええで?」
その言葉が、Coe.の中の何かを溶かした。
「……ありがとう」
「ちゃんと見てくれてて」
その夜、ふたりは久々に、朝までくだらない話をした。
**
迎えた本番の日。
スタジオには、10人の配信者が勢ぞろいしていた。
企画は“チーム対抗・即興劇バトル”。
グループをミックスし、ランダムに与えられたテーマで、即興劇を演じるというもの。
Coe.とReluは、別々のチームになった。
「──テーマは、『修学旅行中に宇宙人と遭遇した高校生』!」
「演じるのは、Team-A!」
Reluは淡々とツッコミ役をこなし、的確に展開を拾っていく。
そのクールな安定感に、コメント欄が沸いた。
「リルくん、司会者みたいww」
「安定すごい」「仕切れるの強すぎ」
一方、Coe.のチーム。
彼は自由奔放な“宇宙人”役を演じ、会場を笑わせた。
「コエくんのぶっ飛び方、好きw」
「表情の作り方、天才」
「今日、いちばん印象残ったかも」
配信終了後。
控室に戻ってきたふたりは、顔を合わせた瞬間、ふっと笑い合った。
「……やるやん、宇宙人」
「そっちこそ、解説うますぎ。実況系の人かと思った」
「……すたぽら、いけるな」
「うん。俺たち、ちゃんと届いてたよ。画面の向こうに」
**
数日後。
グループの公式YouTubeに、コラボの裏側を収めたVlog動画が公開された。
5人が控室でリラックスして話す姿や、リハーサルでの小さなハプニング。
その中で、Reluがぽつりと語った言葉が、ファンの間で話題になった。
「俺らがどんだけ上手くなっても、どんだけ数字が伸びても──」
「一番大事なのは、こいつらと“隣で笑えること”やと思ってる」
「それが、俺にとっての“最強のステータス”や」
コメント欄が、静かに熱を帯びていた。
「この言葉、何度も聞き直してる」
「リルくん、すたぽらの心臓だよな……」
「リルコエ、尊すぎて泣ける……」
その日の夜、Coe.の配信が始まった。
画面越しの彼は、ちょっとだけ照れた顔で言った。
「……まあ、照れるけど、ひとつだけ言わせて」
「“隣で笑ってくれる人がいる”って、やっぱすげぇんだよ」
「その人がReluだってこと、俺はすごく誇りに思ってる」
**
すたぽらは、また少しだけ、大きくなった。
“配信者”としてだけじゃない。
“表現者”として、そして“チーム”として。
未来の先に何が待っていても、きっと彼らは、大丈夫だ。
その“矢印”の先が、常に、互いを向いている限りは──