番外編
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薄暗い書斎で、一人机に向かっている。
棚には使い古された楽譜集、壁には額縁に入った賞状――どれもReluが子どもの頃に受け取ったものだ。
「……懐かしいな」
手に取ったのは、小学校の時の作文だった。
「ぼくは、作曲家になりたいです。人の心を動かす音楽を作れる人になりたいです。」
その頃は、ただ微笑ましく思っていた。
でも、年を重ねるごとに、息子の音楽への執念は“本気”に変わっていった。
「……お前は、ほんまにやる奴やったな」
だけど自分は、それを応援できなかった。
「そんなのは食っていけん」「安定した道を選べ」
口を開けば、いつも否定ばかりだった。
(怖かったんだよ、Relu……)
父である自分が夢を捨てたから。
現実に折れたから。
同じ傷を、息子に負わせたくなかった。
だけど。
「何も言わずに消えるなんて、卑怯やぞ……Relu」
コップの中でコーヒーが冷めていく。
Reluが家を出てからというもの、家の空気はどこか沈んでいる。
妻も、無理に笑うようになった。
朝の味噌汁の塩加減が少しずつ変わっているのにも気づいている。
「戻ってこいとは言わん。けど……生きてるって、知らせてくれへんか」
返事のない部屋に語りかける。
自分の気持ちなんて、今さらだと思っている。
けど、それでも。
「お前が好きに生きたなら……俺は、それでええ。
遅くなったが――あの日、夢を語ったお前を、俺は誇りに思っとる」
言えなかった一言を、今さらながら、空に向かって呟いた。
棚には使い古された楽譜集、壁には額縁に入った賞状――どれもReluが子どもの頃に受け取ったものだ。
「……懐かしいな」
手に取ったのは、小学校の時の作文だった。
「ぼくは、作曲家になりたいです。人の心を動かす音楽を作れる人になりたいです。」
その頃は、ただ微笑ましく思っていた。
でも、年を重ねるごとに、息子の音楽への執念は“本気”に変わっていった。
「……お前は、ほんまにやる奴やったな」
だけど自分は、それを応援できなかった。
「そんなのは食っていけん」「安定した道を選べ」
口を開けば、いつも否定ばかりだった。
(怖かったんだよ、Relu……)
父である自分が夢を捨てたから。
現実に折れたから。
同じ傷を、息子に負わせたくなかった。
だけど。
「何も言わずに消えるなんて、卑怯やぞ……Relu」
コップの中でコーヒーが冷めていく。
Reluが家を出てからというもの、家の空気はどこか沈んでいる。
妻も、無理に笑うようになった。
朝の味噌汁の塩加減が少しずつ変わっているのにも気づいている。
「戻ってこいとは言わん。けど……生きてるって、知らせてくれへんか」
返事のない部屋に語りかける。
自分の気持ちなんて、今さらだと思っている。
けど、それでも。
「お前が好きに生きたなら……俺は、それでええ。
遅くなったが――あの日、夢を語ったお前を、俺は誇りに思っとる」
言えなかった一言を、今さらながら、空に向かって呟いた。