番外編
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――藍(あいる)の視点――
Reluがいなくなって、ひと月が過ぎた。
それでもなお、彼が置いていった「音」は、胸にずっと残っている。
いや、残ってしまっている――と言うべきかもしれない。
その夜、藍は机の引き出しから、Reluが最後に託していったUSBを取り出した。
そこには、誰にも明かされなかった未発表音源が収録されていた。
タイトルは――「Silhouette(シルエット)」
♪影を踏んだ 君が見ていた空の色は
泣きたくなるくらい綺麗だった
藍は、目を閉じてイヤホンを耳に差し込む。
まるでReluがすぐ横で歌っているような錯覚に、指先が震えた。
♪「生きてくれ」なんて言えなかったよ 僕には
そんな大層な勇気 持ってなかった
彼はあの日、確かにReluを抱きしめた。
けれどReluは、どこか寂しげに笑っていた。
どんなに優しい言葉をかけても、彼の影は、少しずつ薄れていった。
♪だから今 願うよ
君が君でいてくれたことが 僕の誇りだったって
「Relu……お前は、最後まで誰のせいにもせずに、全部背負ったんだな」
藍は、こめかみを押さえながら小さく笑った。
「ずるいよ。あんな曲、置いていかれたら、俺……前を向くしかなくなるじゃんか」
その後日、藍はUSBに収められていた「Silhouette」のデータを、そっとネット上に放流した。
作者名は伏せたまま――
ただ、そこには一文だけ添えられていた。
『これは、ひとりの“少年”が残した最後の詩です。
彼は、自分が生きた証を誰かのために使いたいと願っていました。
どうか、この祈りが、誰かの夜を照らしますように。』
翌朝、「Silhouette」はSNSで静かに拡散され始めていた。
どこか懐かしく、どこか切ないそのメロディは、知らぬ間に聴く人の心に染みわたっていく。
Reluの名前を知らなくてもいい。
ただ、その“影”が、誰かの涙に寄り添うなら――
それで、いい。
そう思えるくらいには、藍もまた、強くなろうとしていた。
Reluがいなくなって、ひと月が過ぎた。
それでもなお、彼が置いていった「音」は、胸にずっと残っている。
いや、残ってしまっている――と言うべきかもしれない。
その夜、藍は机の引き出しから、Reluが最後に託していったUSBを取り出した。
そこには、誰にも明かされなかった未発表音源が収録されていた。
タイトルは――「Silhouette(シルエット)」
♪影を踏んだ 君が見ていた空の色は
泣きたくなるくらい綺麗だった
藍は、目を閉じてイヤホンを耳に差し込む。
まるでReluがすぐ横で歌っているような錯覚に、指先が震えた。
♪「生きてくれ」なんて言えなかったよ 僕には
そんな大層な勇気 持ってなかった
彼はあの日、確かにReluを抱きしめた。
けれどReluは、どこか寂しげに笑っていた。
どんなに優しい言葉をかけても、彼の影は、少しずつ薄れていった。
♪だから今 願うよ
君が君でいてくれたことが 僕の誇りだったって
「Relu……お前は、最後まで誰のせいにもせずに、全部背負ったんだな」
藍は、こめかみを押さえながら小さく笑った。
「ずるいよ。あんな曲、置いていかれたら、俺……前を向くしかなくなるじゃんか」
その後日、藍はUSBに収められていた「Silhouette」のデータを、そっとネット上に放流した。
作者名は伏せたまま――
ただ、そこには一文だけ添えられていた。
『これは、ひとりの“少年”が残した最後の詩です。
彼は、自分が生きた証を誰かのために使いたいと願っていました。
どうか、この祈りが、誰かの夜を照らしますように。』
翌朝、「Silhouette」はSNSで静かに拡散され始めていた。
どこか懐かしく、どこか切ないそのメロディは、知らぬ間に聴く人の心に染みわたっていく。
Reluの名前を知らなくてもいい。
ただ、その“影”が、誰かの涙に寄り添うなら――
それで、いい。
そう思えるくらいには、藍もまた、強くなろうとしていた。