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――1.Reluのいない日常
朝が来るたび、誰かが言う。
「Relu、今頃どうしてるかな……」
誰も、口には出さないけれど、本当はもう「今頃」なんて存在しないことを知っている。
でも、“まだどこかで生きている気がする”――そう思いたかった。
ゆうはベッドの中で丸くなりながら、ReluとのLINE履歴を何度も見返していた。
【Relu】「お前、飯ちゃんと食ってんか?しんどくなったら言えよ」
【ゆう】「ゆさんはお姫様やから、食べさせてもらわないと食べられないの」
そのやり取りに、自然と涙が滲んだ。
「Relu……ゆさん、今も泣いてばっかりだよ……」
窓の外には、冷たい春の風。
その風にさえ、Reluの気配を探してしまう自分がいた。
――2.くにの咆哮
くには珍しく、一人で街を歩いていた。
帽子を深くかぶって、マスクをして、誰にも気づかれないように。
彼は今、怒っていた。Reluに。何も言わずにいなくなったReluに。
「ふざけんなよ……なんで、なんで言ってくれなかったんだよ……!」
人気のない河川敷で、くには思いきり叫んだ。
何度も、何度も、拳で自分の胸を叩いた。
「俺、お前のこと……もっと、知りたかった……!」
その声は、誰にも届かなかった。
ただ、風がそれをかき消していくだけ。
そして気づく。
Reluは、自分を“嫌わせよう”としていた。
全部は、それだけのためだった。
「ほんとに……バカだな、あいつ」
くには、泣きながら、空に向かって笑った。
――3.Coe.の手紙
Coe.は、Reluのために手紙を書いていた。
最初は日記のつもりだった。でもいつのまにか、「手紙」になっていた。
Reluへ
もう君がいないことに、少しずつ慣れてしまいそうで怖いです。
僕はまだ、君の声を忘れていません。
君の笑い方も、怒り方も、作曲しているときの真剣な顔も。
君の嘘は、たしかに優しかった。
でも、痛すぎました。
今でも夢に見るよ。
僕たちが6人で笑いあっている光景を。
それでも、僕は前に進むよ。
君がくれた音を、君が残した場所を守るために。
ありがとう、Relu。
僕は、君を忘れません。
書き終えた紙を、彼は丁寧にたたんで、Reluのギターケースの中にそっと入れた。
そこはもう、誰も触れられない聖域だった。
――4.藍と“遺された声”
ある日、藍のもとに、一通のメモリカードが届いた。
差出人は不明だったが、筆跡だけは見覚えがあった。
Reluだった。
恐る恐る再生すると、そこには彼の声があった。
「藍、これを見てるってことは……多分、自分はもう……」
静かなイントロ。
彼がギターで弾いた未発表のメロディと共に、Reluは語り始めた。
「みんなには言えへんかった。でも、藍だけにはほんま感謝してる」
「自分、よう泣く藍に助けられてばっかやった」
「そっちでも……元気でな。自分の代わりに、みんなのこと……頼んだで」
藍は涙を流しながら、最後までその声を聴いた。
静かに涙をぬぐい、画面の中の彼に向かって呟いた。
「……任せとけ。Relu、お前の優しさも、全部受け取ったから」
――5.名前のない痛みたちへ
人は、形のある“死”よりも、形のない“喪失”の方が、ずっと苦しい。
Reluが残したのは、形ではなかった。
けれど、それは確かに“遺されたもの”だった。
「悲しいって、名前をつけられないくらい……ぐちゃぐちゃなんだよ、ゆさんの心……」
「そうだな。でも、それを音に変えてきたのが俺たちなんだ」
「うん……Reluのためにも……歌う」
こったろ、Coe.、くに、ゆう、藍――それぞれがReluの痛みを、自分の中で引き受けていく。
名前のない痛みたちを、歌に乗せて、世界に放つ。
それがきっと、彼への最大の「ありがとう」になると
朝が来るたび、誰かが言う。
「Relu、今頃どうしてるかな……」
誰も、口には出さないけれど、本当はもう「今頃」なんて存在しないことを知っている。
でも、“まだどこかで生きている気がする”――そう思いたかった。
ゆうはベッドの中で丸くなりながら、ReluとのLINE履歴を何度も見返していた。
【Relu】「お前、飯ちゃんと食ってんか?しんどくなったら言えよ」
【ゆう】「ゆさんはお姫様やから、食べさせてもらわないと食べられないの」
そのやり取りに、自然と涙が滲んだ。
「Relu……ゆさん、今も泣いてばっかりだよ……」
窓の外には、冷たい春の風。
その風にさえ、Reluの気配を探してしまう自分がいた。
――2.くにの咆哮
くには珍しく、一人で街を歩いていた。
帽子を深くかぶって、マスクをして、誰にも気づかれないように。
彼は今、怒っていた。Reluに。何も言わずにいなくなったReluに。
「ふざけんなよ……なんで、なんで言ってくれなかったんだよ……!」
人気のない河川敷で、くには思いきり叫んだ。
何度も、何度も、拳で自分の胸を叩いた。
「俺、お前のこと……もっと、知りたかった……!」
その声は、誰にも届かなかった。
ただ、風がそれをかき消していくだけ。
そして気づく。
Reluは、自分を“嫌わせよう”としていた。
全部は、それだけのためだった。
「ほんとに……バカだな、あいつ」
くには、泣きながら、空に向かって笑った。
――3.Coe.の手紙
Coe.は、Reluのために手紙を書いていた。
最初は日記のつもりだった。でもいつのまにか、「手紙」になっていた。
Reluへ
もう君がいないことに、少しずつ慣れてしまいそうで怖いです。
僕はまだ、君の声を忘れていません。
君の笑い方も、怒り方も、作曲しているときの真剣な顔も。
君の嘘は、たしかに優しかった。
でも、痛すぎました。
今でも夢に見るよ。
僕たちが6人で笑いあっている光景を。
それでも、僕は前に進むよ。
君がくれた音を、君が残した場所を守るために。
ありがとう、Relu。
僕は、君を忘れません。
書き終えた紙を、彼は丁寧にたたんで、Reluのギターケースの中にそっと入れた。
そこはもう、誰も触れられない聖域だった。
――4.藍と“遺された声”
ある日、藍のもとに、一通のメモリカードが届いた。
差出人は不明だったが、筆跡だけは見覚えがあった。
Reluだった。
恐る恐る再生すると、そこには彼の声があった。
「藍、これを見てるってことは……多分、自分はもう……」
静かなイントロ。
彼がギターで弾いた未発表のメロディと共に、Reluは語り始めた。
「みんなには言えへんかった。でも、藍だけにはほんま感謝してる」
「自分、よう泣く藍に助けられてばっかやった」
「そっちでも……元気でな。自分の代わりに、みんなのこと……頼んだで」
藍は涙を流しながら、最後までその声を聴いた。
静かに涙をぬぐい、画面の中の彼に向かって呟いた。
「……任せとけ。Relu、お前の優しさも、全部受け取ったから」
――5.名前のない痛みたちへ
人は、形のある“死”よりも、形のない“喪失”の方が、ずっと苦しい。
Reluが残したのは、形ではなかった。
けれど、それは確かに“遺されたもの”だった。
「悲しいって、名前をつけられないくらい……ぐちゃぐちゃなんだよ、ゆさんの心……」
「そうだな。でも、それを音に変えてきたのが俺たちなんだ」
「うん……Reluのためにも……歌う」
こったろ、Coe.、くに、ゆう、藍――それぞれがReluの痛みを、自分の中で引き受けていく。
名前のない痛みたちを、歌に乗せて、世界に放つ。
それがきっと、彼への最大の「ありがとう」になると
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