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「……終わった、のか……」
こったろが、震える指で額の汗を拭った。
まるで時間が止まったかのように、全員が呆然と立ち尽くしていた。
「Reluくん……すごかった……すごかったよ……」
ゆうは小さな声で言いながら、泣きそうな笑顔を浮かべていた。
「……俺、歌ってて……途中でわけわかんなくなってさ……でも……れるちの声が聞こえてきて……それで」
くにが言葉を飲み込んで、唇を噛む。
「泣くなよ、くにお。お前まで泣いたら……僕が堪えきれなくなるでしょ……」
Coe.が珍しく、顔を覆った。
こみ上げてくるものを、どうしても抑えきれなかった。
Reluは、舞台袖の壁に寄りかかりながら、全員の方を見ていた。
顔は真っ青で、息も浅い。
でも、その目だけは、確かに生きていた。
「……みんな、ありがとな。……俺、今、生きてるって思えたわ」
その声に、誰もが何も言えなかった。
Reluの体が限界であることは、誰の目にも明らかだった。
「Relu、もう休まないと――!」
スタッフが駆け寄った瞬間、Reluはゆっくりと手を上げた。
「……まだ、終わってへん。あと、もうちょっと……」
彼は、藍のいる方向に視線を向けた。
ーーーーーー
それから一時間後。
Reluは再び病室へ戻されていた。
今夜のライブで体は限界を超え、倒れる寸前だった。
医師は「これ以上の活動は危険です」と警告した。
だがReluはただ、穏やかな表情で天井を見上げていた。
「……おるんやろ、藍」
「……ああ、いるよ」
いつものように藍は、ベッドのそばの椅子に座っていた。
「Relu……お前、本当に無茶をするよな」
「なあ、藍……俺、生きてた?」
「当たり前だろ。あのステージで……あの瞬間で、Reluはちゃんと“生きてた”よ」
Reluは目を閉じて、ふっと力を抜くように笑った。
「せやろ。せやろな……」
「もう、無理するなよ。これ以上、誰にも何も背負わせるな」
藍の声が、わずかに震えた。
Reluは、手を伸ばして藍の手を握った。
その手は、冷たく、細い。
「ありがとうな、藍。ほんまに、俺の味方でいてくれて。最後まで」
「最後にするな。まだ、何も終わっちゃいない」
「せやな……せやけど、ちょっとだけ……眠らせてや」
Reluの声は、もう囁くようなものだった。
「……藍」
「……ああ」
「お前がおってくれて……ほんま、よかったわ」
Reluの目がゆっくりと閉じていく。
その静寂に、藍はただ手を握り返し続けた。
「――まだ、お前を行かせない」
藍の囁きは、夜の空気に吸い込まれていった。
ーーーーーーーー
翌朝。
Reluはまだ眠っていた。呼吸は浅く、微弱だったが、確かに“生きて”いた。
病室のカーテンが開き、やわらかな朝日が差し込んでくる。
それを見つめながら、藍は呟いた。
「夜明けまで、一緒にいような。Relu。お前が選ぶなら、最期の朝まで、ずっとそばにいる」
こったろが、震える指で額の汗を拭った。
まるで時間が止まったかのように、全員が呆然と立ち尽くしていた。
「Reluくん……すごかった……すごかったよ……」
ゆうは小さな声で言いながら、泣きそうな笑顔を浮かべていた。
「……俺、歌ってて……途中でわけわかんなくなってさ……でも……れるちの声が聞こえてきて……それで」
くにが言葉を飲み込んで、唇を噛む。
「泣くなよ、くにお。お前まで泣いたら……僕が堪えきれなくなるでしょ……」
Coe.が珍しく、顔を覆った。
こみ上げてくるものを、どうしても抑えきれなかった。
Reluは、舞台袖の壁に寄りかかりながら、全員の方を見ていた。
顔は真っ青で、息も浅い。
でも、その目だけは、確かに生きていた。
「……みんな、ありがとな。……俺、今、生きてるって思えたわ」
その声に、誰もが何も言えなかった。
Reluの体が限界であることは、誰の目にも明らかだった。
「Relu、もう休まないと――!」
スタッフが駆け寄った瞬間、Reluはゆっくりと手を上げた。
「……まだ、終わってへん。あと、もうちょっと……」
彼は、藍のいる方向に視線を向けた。
ーーーーーー
それから一時間後。
Reluは再び病室へ戻されていた。
今夜のライブで体は限界を超え、倒れる寸前だった。
医師は「これ以上の活動は危険です」と警告した。
だがReluはただ、穏やかな表情で天井を見上げていた。
「……おるんやろ、藍」
「……ああ、いるよ」
いつものように藍は、ベッドのそばの椅子に座っていた。
「Relu……お前、本当に無茶をするよな」
「なあ、藍……俺、生きてた?」
「当たり前だろ。あのステージで……あの瞬間で、Reluはちゃんと“生きてた”よ」
Reluは目を閉じて、ふっと力を抜くように笑った。
「せやろ。せやろな……」
「もう、無理するなよ。これ以上、誰にも何も背負わせるな」
藍の声が、わずかに震えた。
Reluは、手を伸ばして藍の手を握った。
その手は、冷たく、細い。
「ありがとうな、藍。ほんまに、俺の味方でいてくれて。最後まで」
「最後にするな。まだ、何も終わっちゃいない」
「せやな……せやけど、ちょっとだけ……眠らせてや」
Reluの声は、もう囁くようなものだった。
「……藍」
「……ああ」
「お前がおってくれて……ほんま、よかったわ」
Reluの目がゆっくりと閉じていく。
その静寂に、藍はただ手を握り返し続けた。
「――まだ、お前を行かせない」
藍の囁きは、夜の空気に吸い込まれていった。
ーーーーーーーー
翌朝。
Reluはまだ眠っていた。呼吸は浅く、微弱だったが、確かに“生きて”いた。
病室のカーテンが開き、やわらかな朝日が差し込んでくる。
それを見つめながら、藍は呟いた。
「夜明けまで、一緒にいような。Relu。お前が選ぶなら、最期の朝まで、ずっとそばにいる」
