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「最後のワンマンライブ、やるの?」
「本気?」
その日、すたぽら公式アカウントに投稿された一通のツイートは、瞬く間に拡散された。
【お知らせ】
スターライトポラリス、ワンマンライブ開催決定。
タイトルは『Re:LIFE』。
メンバー全員で作り上げる最後の音楽を、あなたへ。
詳細は後日。全力でぶつかります。
#すたぽら #ReLIFE
驚きと喜び、そしてどこか胸騒ぎを感じる声がファンの間を飛び交った。
「最後」という言葉に誰もが反応していた。
メンバーたちは、それぞれの想いを抱えながら準備を進めていた。
***
「Reluさん、本当にやるんだね」
Coe.は、音合わせを終えた後のスタジオで、静かに言った。
「……うん。やる。みんなでやりたいねん」
「僕も、やりたい。……でも、それってさ、“さよなら”の準備なんでしょ?」
「ちゃう」
Reluは、きっぱりと否定した。
「“ありがとう”を伝えるためや。“さよなら”は、その先にしかない」
Coe.は一瞬黙ってから、微笑んだ。
「……うん、わかった。じゃあ、全力で届けよう、“ありがとう”を」
その言葉の裏に、彼が感じ取っている“終わりの気配”はあえて口にされなかった。
***
「ほな、また来週リハーサルや」
Reluがそう告げると、ゆうが不安そうにReluを見つめる。
「Reluくん……最近、ちょっと顔色悪くない?」
「ゆさん、気のせいやって」
Reluは笑って、誤魔化す。
「なんや? 心配してくれんの?」
「当たり前じゃん……ゆさん、仲間だもん」
くにが苦笑混じりに肩を叩いた。
「ゆうくん、あんま泣くなよな。ライブ前に感情崩壊すんな」
「泣いてないもんっ……!」
こったろは、そのやり取りを静かに見つめていたが、心の中には確かにひとつの違和感があった。
Reluの手の震え。時々の息切れ。声のかすれ。
それがただの疲労ではないことに、彼は気づいていた。
けれど、何も言わなかった。
それが、Reluの選んだ道だから。
***
夜。藍の家。
Reluはいつものように、ベランダにいた。
藍が隣に立つ。
「……ライブ、決まったんだな」
「ああ」
「“ありがとう”を伝えるために、だろ?」
「せや。……お前、よう覚えてるな」
藍は目を細めて、煙草の火を消した。
「お前の言葉、聞き流せるほど軽くないからな」
Reluは肩をすくめて笑った。
「やっぱ、藍には敵わんな」
「じゃあ……正直に聞く。ライブ、本当にできるのか?」
Reluは、少しだけ目を伏せた。
「正直、きつい。でもな、あと少しやねん。……死ぬまでに、やりたいこと、あと一個だけ」
「歌うこと?」
「ちゃう。歌って、終わらせること。逃げずに、自分の最後を自分で締めくくるんや」
藍はゆっくりと頷いた。
「……なら、俺はお前の最期まで見届けるよ。全部な」
風がまた、ふたりの間を通り過ぎる。
冷たくて、優しくて、残酷だった。
***
そして、“リハーサル最終日”。
Reluは誰にも気づかれないように、ふらついた足でスタジオに入った。
「大丈夫か?」
「大丈夫や。問題あらへん」
そう言って、彼はいつもと変わらない笑顔でマイクを握った。
だが――
イントロが流れ、歌い出しの直前。
Reluの体が、崩れ落ちた。
メンバー全員が叫んだ。
「Relu!!」
「やばい、くに、救急車!」
「僕、電話する!」
「Reluくん、しっかりして! お願い!」
藍だけは、静かに立っていた。
Reluの震える手を、しっかりと握って。
「……俺は、逃げないぞ。だから、お前も逃げるな」
Reluの唇が、微かに動いた。
「……ほんま、ずるいわ。……お前は」
薄れる意識の中、それでも彼は、笑っていた。
「本気?」
その日、すたぽら公式アカウントに投稿された一通のツイートは、瞬く間に拡散された。
【お知らせ】
スターライトポラリス、ワンマンライブ開催決定。
タイトルは『Re:LIFE』。
メンバー全員で作り上げる最後の音楽を、あなたへ。
詳細は後日。全力でぶつかります。
#すたぽら #ReLIFE
驚きと喜び、そしてどこか胸騒ぎを感じる声がファンの間を飛び交った。
「最後」という言葉に誰もが反応していた。
メンバーたちは、それぞれの想いを抱えながら準備を進めていた。
***
「Reluさん、本当にやるんだね」
Coe.は、音合わせを終えた後のスタジオで、静かに言った。
「……うん。やる。みんなでやりたいねん」
「僕も、やりたい。……でも、それってさ、“さよなら”の準備なんでしょ?」
「ちゃう」
Reluは、きっぱりと否定した。
「“ありがとう”を伝えるためや。“さよなら”は、その先にしかない」
Coe.は一瞬黙ってから、微笑んだ。
「……うん、わかった。じゃあ、全力で届けよう、“ありがとう”を」
その言葉の裏に、彼が感じ取っている“終わりの気配”はあえて口にされなかった。
***
「ほな、また来週リハーサルや」
Reluがそう告げると、ゆうが不安そうにReluを見つめる。
「Reluくん……最近、ちょっと顔色悪くない?」
「ゆさん、気のせいやって」
Reluは笑って、誤魔化す。
「なんや? 心配してくれんの?」
「当たり前じゃん……ゆさん、仲間だもん」
くにが苦笑混じりに肩を叩いた。
「ゆうくん、あんま泣くなよな。ライブ前に感情崩壊すんな」
「泣いてないもんっ……!」
こったろは、そのやり取りを静かに見つめていたが、心の中には確かにひとつの違和感があった。
Reluの手の震え。時々の息切れ。声のかすれ。
それがただの疲労ではないことに、彼は気づいていた。
けれど、何も言わなかった。
それが、Reluの選んだ道だから。
***
夜。藍の家。
Reluはいつものように、ベランダにいた。
藍が隣に立つ。
「……ライブ、決まったんだな」
「ああ」
「“ありがとう”を伝えるために、だろ?」
「せや。……お前、よう覚えてるな」
藍は目を細めて、煙草の火を消した。
「お前の言葉、聞き流せるほど軽くないからな」
Reluは肩をすくめて笑った。
「やっぱ、藍には敵わんな」
「じゃあ……正直に聞く。ライブ、本当にできるのか?」
Reluは、少しだけ目を伏せた。
「正直、きつい。でもな、あと少しやねん。……死ぬまでに、やりたいこと、あと一個だけ」
「歌うこと?」
「ちゃう。歌って、終わらせること。逃げずに、自分の最後を自分で締めくくるんや」
藍はゆっくりと頷いた。
「……なら、俺はお前の最期まで見届けるよ。全部な」
風がまた、ふたりの間を通り過ぎる。
冷たくて、優しくて、残酷だった。
***
そして、“リハーサル最終日”。
Reluは誰にも気づかれないように、ふらついた足でスタジオに入った。
「大丈夫か?」
「大丈夫や。問題あらへん」
そう言って、彼はいつもと変わらない笑顔でマイクを握った。
だが――
イントロが流れ、歌い出しの直前。
Reluの体が、崩れ落ちた。
メンバー全員が叫んだ。
「Relu!!」
「やばい、くに、救急車!」
「僕、電話する!」
「Reluくん、しっかりして! お願い!」
藍だけは、静かに立っていた。
Reluの震える手を、しっかりと握って。
「……俺は、逃げないぞ。だから、お前も逃げるな」
Reluの唇が、微かに動いた。
「……ほんま、ずるいわ。……お前は」
薄れる意識の中、それでも彼は、笑っていた。
