それから数日後、東京の郊外にある美星華の秘密拠点では、６人が集まっていた。

こったろが集めた情報によると、狂蘭の本拠地は多摩地区にある旧工場を改造したアジトらしい。
しかし、そこには“牙”と呼ばれる特攻部隊が配備されており、過去に単独で踏み込んだ暴走族はことごとく敗れていた。

「ここが……本丸ってわけか」
藍が地図に指を置く。

「でも、まともに突っ込んだら危ない。作戦が必要やな」Reluが考え込む。

「戦いばっかじゃしんどいなぁ……」とゆうが膝を抱えた。

「でも、向き合わなきゃだめだよね」Coe.が柔らかく微笑む。「逃げたくない。もう、誰にも負けたくないから」

その言葉に、皆が小さくうなずいた。

その夜、美星華は決戦に向けた“再結成式”を開いた。

照明もない拠点の裏庭で、６台のバイクが整列する。

「これが、俺たちの誓いや」Reluが静かに言う。

「どんな困難が来ても、もう逃げない。仲間を信じて、前に進む」こったろが続ける。

「うん、僕たちはもう、一人じゃない」Coe.が微笑む。

「力だけじゃない。心も、ひとつ」くにが拳を胸に当てる。

「もう、戻れない。だから進むしかないんだよね」ゆうが呟く。

そして最後に、藍が言った。

「俺たちは、“美星華”だ。闇夜に咲く一番星。

誰にも消せない、仲間の光だ」

エンジンが一斉に唸りを上げた。

その音はまるで、魂の咆哮のようだった。

夜明けは近い。

だが、それまでに乗り越えるべき試練はまだ残されていた。

美星華は、ついに狂蘭の本拠地へ向けて動き出す