時は流れ、季節は巡る。

美星華は東京を中心に、今や全国で名を知られる存在になっていた。
喧嘩の強さだけではなく、義理と人情を重んじるその姿勢が、各地の族たちの心を動かしていた。

「ここが、俺たちの“今”だな」Reluが言う。

「うん。でも、次は“未来”を見なきゃね」ゆうが笑顔で応える。

ある日、美星華宛に一通の挑戦状が届いた。
送り主は、全国最大規模の暴走族連合『神嵐連盟（しんらんれんめい）』。

「ついに、来やがったな」藍が低く呟く。

「でも、もう怖くない」Coe.が真っ直ぐ藍を見た。「僕たちなら、どんな相手にも負けない」

「ただの喧嘩じゃない。これは、俺たちが信じてきたものの証明だ」こったろが強く拳を握る。

迎えた決戦の夜、全国から人が集まる会場で、美星華は一糸乱れぬ隊列で登場した。

会場が静まり返る。

Reluが、前に出る。
「この戦いは、俺たちの“終わり”じゃない。“始まり”だ！」

そして始まる最後の闘い。

彼らはそれぞれが己の強さと弱さを抱え、それでも仲間とともに前へ進んだ。

無数の戦いを経て──

勝利の瞬間、空が白んだ。

「夜が……明ける」
藍が呟いた。

「美星華、日本一！」くにが叫ぶ。

歓声とともに、太陽が昇る。

Coe.は空を見上げて笑う。「これからも、ずっと一緒にいようね」

「どこまでも走っていこう、俺たちらしく」こったろが応える。

ゆうが涙を浮かべながら頷いた。

Reluは静かに、でも確かに言った。

「これが、美星華の物語──その始まりだ」