東京に戻った美星華の面々は、それぞれが名古屋での戦いを胸に刻みながらも、ひとときの平穏を過ごしていた。

「やっぱ東京は落ち着くな……」こったろが言う。

「ふふ、コンビニの品揃えも違うしね」Coe.は久々のイチゴスイーツに目を輝かせていた。

そんな平和な時間も長くは続かなかった。

ある夜、藍のもとに一通の封筒が届けられる。
中には一枚の写真と、短く書かれたメッセージ。

『“業”はまだ終わっていない』

その写真には、以前藍が壊滅させたはずの暴走族「夜徒（やと）」の残党が写っていた。

「これは……」
藍は目を細めた。

夜徒は、かつて藍が一人で潰した凶悪チームだった。
だが、どうやら完全には壊滅していなかったらしい。

「藍、またあんた一人で抱えようとしてない？」
Reluが鋭く言う。

「今回は違う。俺たち、仲間だろ」
くにが力強く言葉を添える。

「うん。ひとりじゃ、だめだよ」ゆうも小さく笑う。

美星華は、再び走り出す。過去の清算のために──いや、未来をつかむために。