札幌での決戦を終え、東京に戻った美星華。
だが、その平穏は長くは続かなかった。

「“夜叉組”が動き出したらしい」
藍の声が静かに響く。

夜叉組──関西に拠点を置く大型暴走族で、政治家や警察とも裏で繋がりを持ち、
半ば“暴走の組織”から“地下の権力”と化した連中だった。

Reluが険しい表情を浮かべる。「俺の昔の仲間がいる……潰さなきゃならねぇ」

夜叉組には、Reluが関西にいた頃に一時的に身を置いていた過去があった。
だが、暴走行為というより、違法ドラッグや脅迫といった汚れ仕事が横行しており、彼はそこを逃げるようにして抜け出した。

「待ってたぞ、Relu……お前が裏切ってから、俺たちは地獄を見た」

現総長“蛇道（じゃどう）”は、毒のような舌とカリスマで関西全域を支配していた。

蛇道は、美星華が“正しき暴走”を掲げることに目障りを感じていた。
「正義？　仲間？　そんなものじゃこの世界は渡れねぇよ、坊やども」

美星華は、大阪の湾岸地区にて夜叉組との一戦に臨む。

Reluが前線に立ち、つぶやく。「これが俺の罪。そして、俺の償いだ」

蛇道の策略により、美星華は2手に分断される。
だが、こったろとゆうの奇抜な機転で合流に成功。

Coe.が叫ぶ。「逃げねぇ！　俺たちのやり方で貫くんだ！」

藍の一撃が蛇道のバイクを吹き飛ばし、決着の瞬間が訪れる。

Reluが最後に呟いた。「過去を超えるには……仲間が必要だった」

夜叉組の支配は崩れ去り、関西に新たな風が吹く。