恋は乗り越えられない試練を与えない。
「透輝」
遠回りする必要なんてなかった。彼は美しい容姿にそぐわない不器用さを持つ。不器用なまま一心に昊を好きでいてくれる。彼がごく普通の男性の感覚を持てばいいと思ったのは傲慢だった。彼には彼の思いがある。その思いで昊を好きだと言ってくれる。今は素直にそれを受取ろうと思う。
「俺、透輝の浮気を疑ってキレることがあるかもしれない」
「じゃあ、絶対疑われないように暮らす」
迷いなく言われて唇を奪われる。一体どうやって覚えたのか、昊の口腔を蹂躙しながら指先で胸の尖りも弄ぶのだから降参だ。彼より多い経験などもう役に立たない。これから彼に啼かされることになるだろう。手先が器用な彼にどんな技を仕掛けられるか分からないが、彼になら何をされてもいい。
「昊。俺はこの先昊を嫌うことはない」
「……うん」
信じてみようと思う。不安がなくなることはないけれど、堂々と彼の傍にいよう。何か起こってしまったら、そのとき考えればいい。有事に内村に嫌われる未来になっても、今は彼の傍にいたい。どうせ嫌われるなら離れておこうと思っていた気持ちが変わった。嫌われるまで彼の傍にいたい。それが紛れもない本音。
「昊は俺を嫌っても傍にいて」
「何それ」
「昊が嫌っても離さない」
ああ、昊の負けだなと思った。嫌われても傍にいる。そんな風に言われたら反撃する術がない。
「透輝」
「……っ」
話すうちに身体が本能を思い出した。彼にも与えたくなって中心に仕掛けてみる。硬度を増すものに気をよくして更に擦り上げれば、彼に手首を握って止められる。
「反則」
「透輝も俺の身体に触れたでしょう?」
「俺は昊しか経験がないんだ。抑えられなくなる」
「抑えなくていいと言ったら?」
ねだるような視線を向ければ彼の眉が上がった。嬉しいとき。ああ、この身体を抱いて嬉しいのだと実感して、心が温かくなる。
「一度入りたい」
「いいよ」
彼の言葉が素直すぎて昊も即答する。
「いいの?」
「うん。透輝の好きにしていい」
「じゃあ、好きにする」
子どもみたいな言い方にふっと笑う。子ども時代に親に甘えられなかった彼に充分に甘えてほしい。甘えて甘えられて、二人で許し合える関係になっていけたらいい。
「待って」
ヘッドボードの引き出しから彼が昊の身体を解すものを取り出す。
「準備していたんですか?」
「うん。いつかまた昊を抱くって思っていたから」
嘘じゃないというように真新しいボトルの封を切る。彼は本気で昊を傍に戻るのを待っていてくれた。些細なことが彼の気持ちを証明して幸せだと思う。
「……っ」
中に入ってきた指がいい部分を刺激して、全身を震わせる。
「注意散漫。何を考えていた?」
「透輝のこと」
「嘘」
「どうでしょうね……、や……」
ああ、解す技まで学んでいたのか。一体どうやって。まさか自分の身体を使って? そうつらつらと考えていた思考もすぐに散らされた。緩やかに広げられて、時々刺激されて、そのうち彼が欲しくて堪らなくなる。
「透輝、もう入って」
「うん。俺ももう限界」
素直に言った彼が自身の準備を整えて宛てがってくる。
「久しぶりだよね? 無理だったら言って」
「無理じゃない。透輝の好きに……っ」
侵入されて言葉が途切れる。久しぶりと分かっていて一度に入るなんて容赦ない。けれどそれだけ余裕をなくしていると思えば、何をされても許せると思う。
「ごめん。俺、余裕ない」
「うん。いいよ。好きに動いて」
遠回りする必要なんてなかった。彼は美しい容姿にそぐわない不器用さを持つ。不器用なまま一心に昊を好きでいてくれる。彼がごく普通の男性の感覚を持てばいいと思ったのは傲慢だった。彼には彼の思いがある。その思いで昊を好きだと言ってくれる。今は素直にそれを受取ろうと思う。
「俺、透輝の浮気を疑ってキレることがあるかもしれない」
「じゃあ、絶対疑われないように暮らす」
迷いなく言われて唇を奪われる。一体どうやって覚えたのか、昊の口腔を蹂躙しながら指先で胸の尖りも弄ぶのだから降参だ。彼より多い経験などもう役に立たない。これから彼に啼かされることになるだろう。手先が器用な彼にどんな技を仕掛けられるか分からないが、彼になら何をされてもいい。
「昊。俺はこの先昊を嫌うことはない」
「……うん」
信じてみようと思う。不安がなくなることはないけれど、堂々と彼の傍にいよう。何か起こってしまったら、そのとき考えればいい。有事に内村に嫌われる未来になっても、今は彼の傍にいたい。どうせ嫌われるなら離れておこうと思っていた気持ちが変わった。嫌われるまで彼の傍にいたい。それが紛れもない本音。
「昊は俺を嫌っても傍にいて」
「何それ」
「昊が嫌っても離さない」
ああ、昊の負けだなと思った。嫌われても傍にいる。そんな風に言われたら反撃する術がない。
「透輝」
「……っ」
話すうちに身体が本能を思い出した。彼にも与えたくなって中心に仕掛けてみる。硬度を増すものに気をよくして更に擦り上げれば、彼に手首を握って止められる。
「反則」
「透輝も俺の身体に触れたでしょう?」
「俺は昊しか経験がないんだ。抑えられなくなる」
「抑えなくていいと言ったら?」
ねだるような視線を向ければ彼の眉が上がった。嬉しいとき。ああ、この身体を抱いて嬉しいのだと実感して、心が温かくなる。
「一度入りたい」
「いいよ」
彼の言葉が素直すぎて昊も即答する。
「いいの?」
「うん。透輝の好きにしていい」
「じゃあ、好きにする」
子どもみたいな言い方にふっと笑う。子ども時代に親に甘えられなかった彼に充分に甘えてほしい。甘えて甘えられて、二人で許し合える関係になっていけたらいい。
「待って」
ヘッドボードの引き出しから彼が昊の身体を解すものを取り出す。
「準備していたんですか?」
「うん。いつかまた昊を抱くって思っていたから」
嘘じゃないというように真新しいボトルの封を切る。彼は本気で昊を傍に戻るのを待っていてくれた。些細なことが彼の気持ちを証明して幸せだと思う。
「……っ」
中に入ってきた指がいい部分を刺激して、全身を震わせる。
「注意散漫。何を考えていた?」
「透輝のこと」
「嘘」
「どうでしょうね……、や……」
ああ、解す技まで学んでいたのか。一体どうやって。まさか自分の身体を使って? そうつらつらと考えていた思考もすぐに散らされた。緩やかに広げられて、時々刺激されて、そのうち彼が欲しくて堪らなくなる。
「透輝、もう入って」
「うん。俺ももう限界」
素直に言った彼が自身の準備を整えて宛てがってくる。
「久しぶりだよね? 無理だったら言って」
「無理じゃない。透輝の好きに……っ」
侵入されて言葉が途切れる。久しぶりと分かっていて一度に入るなんて容赦ない。けれどそれだけ余裕をなくしていると思えば、何をされても許せると思う。
「ごめん。俺、余裕ない」
「うん。いいよ。好きに動いて」