羽衣さん、春島【初春】
チェンジ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
セイウチ親分たちによれば、この裏カジノには赤の女王の下、優秀な兵士が4人いるらしい
ハート、ダイヤ、スペード、クローバー…
ローの目の前に立っているのはハートと呼ばれていた男だ
「タイム!タイムタイムタイム!!貴様らはハートの海賊団だな…」
「なんだ、知っててくれたのか?」
「もちろん!これ以上ないくらいイイ名前だから、一瞬で覚えたよ!
そんな素晴らしい名前を持つ男は…きっと優しく慈愛に満ち、笑顔がチャーミングな男と決まっている」
「確かに俺はそんなハートを持った男を知っているが、どうやら俺もお前も当てはまらないようだな」
「なに!?ミーが優しく慈愛に満ち笑顔がチャーミングな男ではないと!出鱈目なことを言うな!イカサマ野郎!!」
ハートはカンガルーへと姿を変えていった
「俺は優しく慈愛に満ち笑顔がチャーミングな愛の“漢我流(カンガルー)”!!」
悪魔の実だ
これがセイウチ親分の言っていた“ジョーカー”から手に入れた“SMILE”か?
「ここの元締め…ジョーカーのことを知っているか?」
「答える必要もない
どうせお前はミーにバラバラにクズされるのだからな!」
「…さぁ、それはどっちだろうな」
お前には聞くことがたくさんありそうだ
「おっと!どこに行くんだい、子猫ちゃん!」
タヌキも、もう1人のトランプ兵の男と対峙していた
多分トランプ兵のダイヤだと思われる
着ている服がダイヤ柄だし、キャラットキャラットって言ってるし
「我が名はクローバーだキャラット!!こんなところに美しき子猫ちゃん、君の名は?」
クローバーかよ、ややこしいな
不機嫌にタヌキの尻尾が床を叩くと、ヒビが入った
猫でもない!
『答える必要ない』
「キャキャラット!どうやら…ヤンチャがすぎる子猫ちゃんの様だ」
耳障りな笑い声を上げながらクローバーはみるみる姿を変えていきダチョーの姿になった
『悪魔の実の能力者…!』
「悪魔の実動物系モデル・堕超(だちょー)だキャラット!
俺の美脚!惚れるなよ!子猫ちゃん!!」
高く飛び上がったクローバーはもはやダチョーの力とも思えない
壁を蹴りスピードを増していく
『ダチョーのくせに飛ぶのか』
動物系の悪魔の実の能力者と初めて対峙するタヌキ
天井が吹き抜けになってるこの部屋だと逃げられたら面倒くさい
『【五尾 卑弥呼鏡(ひみこのかがみ)】』
タヌキが尻尾から取り出したのは神々しき日輪を纏う聖鏡
煌々と燃え盛る炎を宿し、本来は穢れを焼き払う紅蓮の炎が、2人を包む
タヌキが、まだ尻尾が五尾の若かりし時、ちょっとした酒の勢いでどこかの神社から頂戴した物だ
返そうと思ったが記憶もなく当てもないので借りたままだ
もちろん返せと言われればすぐに返す気はある
狐火と違ってこちらは燃える
「あっぢぃぃいいい!!!」
『これで飛べぬな』
壁を蹴れなくなったクローバーが落ちてきたのを見て、タヌキは悪く笑った
「愛羅武勇(あいらぶゆう)!」
「!!、チッ!」
ハートが放ったパンチをローは避けたが、その威力は凄まじく当たった床にヒビが入る
漢我流になったハートの絶え間ない攻撃にローは逃げの一手だった
「愛・愛・愛・愛・愛羅武勇ーー!!」
体勢を崩したローにハートがパンチをたたみかけてくる
が、その時2人の間に上からは降ってきたタヌキの鉄扇が入った
『【二尾の鉄扇】』
覇気を纏った鉄扇にハートの拳は折れた
「ッあ゛ぁぁあああ」
「ハート!?クソよくも!!」
タヌキを追って上から襲いかかってきたクローバーにローの標準が向く
「空中でそんな呑気でいいのか?
避けれないぞ…amputate」
ローが鬼哭を振るうと、展開していた円の中軌道の延長線上にいたクローバーの右腕は斬られた
「キャラッ!?…あの闘いの中!どうやって!連携!とっている!?」
「俺の愛の拳がぁあああああ!!!
くそッ、許さない!許さないぞ!!」
「!?、ッ待て!ハート落ち着け!!」
怒りに震えるハートの体が2倍、3倍へと膨れ上がっていく
『!、これは』
「どういう原理だ、あれは…本当に悪魔の実能力か?」
たしかに動物系の悪魔の実ではモデルによって体格は変わるが、あれは行き過ぎだ
「身体がデカくなるなんて、いったいナニを喰ったのか…しっかり教えてもらうぞ」