"現実"って言葉が少し嫌いだった。



確かに楽しい事も多々あったけど



それ以上に毎日必ず嫌な事があって



嫉妬、憎悪、悲哀、後悔とか



負の感情は年を重ねる事に深くなっていくし



人として生きる以上は



時間に追われて生活しなきゃいけないし、周りの人に配慮しなきゃいけないし



全てをさらけ出せる社会なんてなかなか存在しないし。



だから、そんな"現実"から少しでも逃れられるように



ｱﾆﾒとか漫画とか小説にﾊﾏってた。



半分はｽﾄﾚｽ解消ってのもあったけど



残りの半分はﾘｱﾙから目を逸らしてただけ。



親に叱られたり、友人と関係が歪んだり、物事に失敗してたら



すぐに携帯開いたり音楽聴いてた。



自分が悪い筈なのに、何処かで「ｱｲﾂがあんな事するから」って



人のせいにしてる部分とかもあったり…



だから、友達とよく一緒に「消えたい」とか「二次元に行きたい」とかふざけて言い合ってた。









この小説を読んでる、画面越しの皆さん。



もし、軽はずみに言った本当に小さな何気無い一言が"現実"になったら



貴方は其処でどう生きていきますか？



そしてそれが世界を揺るがすような大事だったら



貴方はその圧力を踏み外して歩き出す事が出来ますか？