【魚人の川流れ】トピェレツ
(調査ファイル1)

キーテジからの｢転光生｣で、体に鱗やヒレを持つ二足歩行のマーマン。透き通るような白い肌、俗に｢塩顔｣と評される素朴ながらも整った見目、そして何より聞く者を魅了する歌声で人気を集める。美容関係でメディアに取り上げられることも多く、自身も美容には人一倍気を遣っているが、それは故郷において同族に似ていない容姿を差別され続けてきたことの裏返し。醜いと思い込んでいた顔が東京では称賛されている事実に、戸惑いながらも喜びを感じ、過去を払拭するかのように自分磨きに奔走している。精神的にも解放され、アイドル活動を始めた当初は強気な態度を取りがちだったほか、今でもたまに子供っぽい無邪気さが窺える。
故郷での経験から多くのコンプレックスを抱えている。魚人でありながら全く泳げないことがその最たるもので、恐怖や緊張が水中での動きの鈍さに拍車をかけ、水に落ちるとパニックになり、手を差し伸べた者ごと溺れてしまう。その特性によって同族から排斥されただけでなく、人の命を奪ったことから｢溺殺者｣として討伐された不運な人物。体質のせいで望むとおりに生きられない存在に対面すると、同族嫌悪から威嚇してしまう。六本木の覇王とは転光日が同じく、ともに東京の知識を学んだことで親友の絆を結んでいる。彼との関係を｢幼馴染｣と表現したインタビュー記事が広く知られ、ファンからもそのように見られることが多い。