永遠に消えない心の絆





あいつとは、今まで接点はなかった。
初めて会ったときは、互いの名前すら呼んでいない。

『おい、そこの。大丈夫か?』
『待てよ、ちっこいの』

話をするときといえば、戦闘に関してだけ。
『大虚以上・・・?なんだよ。まるで大虚より上がいるみてぇな言い方じゃねぇか』
『ああ。いや、正確には大虚の中にさらに三つの階級が存在するんだ』

見た目は小せぇくせして、「隊長」という、大きいもんを背負っている。

『冬獅郎!!!』
『日番谷隊長だ!!』

眉間にしわ寄せて、名前を呼べば直ぐ訂正してきやがる。
そんなあいつが唯一見せた、いつもと違う表情。それが・・・

『っ・・・冬獅郎!!』
『頼む・・・っ!』

悲しみに満ちた、揺れる翡翠だった。
あれを見たとき、心に誓った。
こいつを必ず護ってやるって。
でも、それは口先だけだった。
結局俺は、こいつを、護ることが出来なかった。



「冬獅郎」
「・・・」
「乱菊さんがよ、また仕事溜めて書類に追われてるんだぜ!」
「・・・」
「なんで溜めるかな、あの人は」
「・・・」
「あ・・・冬獅郎に会うためか・・・」
「・・・」
「・・・・・・なぁ・・・いつになったら口利いてくれるんだよ・・・!?」
「・・・」
「謝るから・・・頼むよ・・・冬獅郎・・・っ!」
「・・・」

こいつがいない世界が、こんなにも真っ白だったなんて、気づかなかった・・・




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イイネ!