今日は帰りたくないと言われたときの反応
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意を決して、私は小さく呟いた。
「……今日は帰りたくないな……」
その声は、自分でも驚くほどか細く、胸の奥がひりりと痛む。
息を吸うたびに、胸の中で微かに波が立ち、心臓が跳ね
るのを感じた。
肝心の景吾は、いつも通りの涼やかな顔で、少し鼻先を上げて軽く笑った。
その笑みには、無邪気さと、どこか手練れの余裕が混じっていて、胸の奥がむず痒くなる。
「来客用のベッドがいくつかあるから、好きなの使え」
───え、そういう意味で言ったわけじゃ……。
胸の奥で、じんわりと落ち込み、唇が微かに震えた。
言葉がうまく伝わらず、もどかしさだけが夜の空気に溶けて漂う。
目の前の彼は、何も知らないように涼しい顔をしているけれど、視線が私を捕まえて離さない気がして、少しだけ息が詰まる。
「ごめん……私、やっぱり今日は帰るね」
言いながら、後ずさる足に力が入らない。
背中に微かに触れる夜の空気が、いつもより冷たく、でもどこか甘く感じられる。
その瞬間、鼻先で軽く笑う景吾の声が耳をかすめ、胸の奥にじんわりと熱が広がった。
「……フッ、真に受けんな。一緒のベッドに決まってんだろうが」
その笑い声に、思わず肩の力が抜ける。
視線を上げると、彼が手招きをしていて、私はおずおずと、でも自然と導かれるようにして、後をついていった。
足元は緊張で小さく震えているのに、胸の奥は不思議な期待感で少しだけ熱くなる。
だが、自室のドアの前で、彼は突然立ち止まった。
戸惑う私へ振り返り、低く釘を刺す。
「もし枕並べて修学旅行ごっこでもするつもりなら、部屋には入れねえよ」
言葉の端に、挑発が混じる。
私は思わず眉をひそめ、でもその目は、茹でダコ状態で固まった自分を責めるように、彼を睨み返す。
耳元に低く囁かれた声が、さらに私の背筋をぞくりと震わせる。
「帰りたくなったか?」
胸の奥が一気に熱くなり、理性が一拍遅れて追いかけてくる。
私は、まるで試されるような瞳で、スカした笑みを浮かべる景吾を睨み返すことしか出来ない。
「……覚悟はできてる」
言い放った瞬間、胸の奥で何かがきゅっと締まった。
強気に言い返された景吾の顔が、満足そうに変わる。
その笑みを残して、彼はゆっくりと、確実にドアを開けた。
レディーファーストで案内され、だだっ広い部屋の中へ足を踏み入れる。
柔らかな照明に照らされた空間は、贅沢な静けさと、どこか誘惑的な温度を帯びていた。
背後でガチャリと音がして、鍵が閉まる。
ハッと胸が跳ね、思わず振り返る。
「まあ、最初から帰すつもりはなんてねえけどな」
底意地の悪い笑い声が、夜の静けさに溶ける。
気づいた時には、私はもうベッドに押し倒されていて、ここまでの選択がすべて誘導されていたことを理解した。
蕩けるような高級シーツの海に、二人分の体が深く沈み込み、柔らかな布に包まれたまま、熱と呼吸が絡み合っていく。
胸の奥で、心拍がじわりと重なり合い、時間さえもゆっくりと溶けていくようだった。
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