第六章 子どもたち
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なんか…さすがだな、と思った。
やっぱ、この子たち、普通の子じゃないよ。
なんか、見ていて泣きそうになってきちゃった。
「あ、化け女が泣いてる」と、ひとりの男の子が言った。
「女はすぐ泣くなあ…」と誰かが笑う。
「だって…」なんか、またじわっとしてしまう。「あなたたち、ほんとにすごいんだもん。きっとそうやって、日本だって変えちゃうから」
「…大きく出たなあ」別の誰かが笑う。
「日本を変えるんなら、まず、島流しは止めさせないとな」
「つか、カンタンに島流しとか言い出す殿様なんか要らねえよ」
「坊主のくせに、神社に住み着いて汚い金を集めて壺とか買っちゃってるやつらの財産、全部没収な」
「侍は貧乏でも表だって商売できないって決まり、面倒くさくないか」
皆が好き勝手なことを言い出して、けらけら笑う。
「どうだ、やるか?正助」
と吉之助君が聞くと、正助君はうなずいた。
「よし。将来の世直しに向けて、秘密結社の始動だな」
と、吉之助君がちょっとかっこつけて、芝居がかったポーズを取って、笑った。
「世直しか…」
正助君は何を思ったのか、かなり長いこと考えていた。
それから、例の生意気そうな顔で、ニッと笑った。
「とりあえず、あの破戒坊主からやっつけてやろうか。
…誰か、小料理屋と風呂屋に顔の利くやつはいるか?」
なんで、その二つ?
私はそう疑問に思ったけど、同時にわくわくした。
だって、正助君が、将来「薩摩の頭脳」って言われる男になるための、階段を一歩、上り始めたのがわかったから。
やっぱ、この子たち、普通の子じゃないよ。
なんか、見ていて泣きそうになってきちゃった。
「あ、化け女が泣いてる」と、ひとりの男の子が言った。
「女はすぐ泣くなあ…」と誰かが笑う。
「だって…」なんか、またじわっとしてしまう。「あなたたち、ほんとにすごいんだもん。きっとそうやって、日本だって変えちゃうから」
「…大きく出たなあ」別の誰かが笑う。
「日本を変えるんなら、まず、島流しは止めさせないとな」
「つか、カンタンに島流しとか言い出す殿様なんか要らねえよ」
「坊主のくせに、神社に住み着いて汚い金を集めて壺とか買っちゃってるやつらの財産、全部没収な」
「侍は貧乏でも表だって商売できないって決まり、面倒くさくないか」
皆が好き勝手なことを言い出して、けらけら笑う。
「どうだ、やるか?正助」
と吉之助君が聞くと、正助君はうなずいた。
「よし。将来の世直しに向けて、秘密結社の始動だな」
と、吉之助君がちょっとかっこつけて、芝居がかったポーズを取って、笑った。
「世直しか…」
正助君は何を思ったのか、かなり長いこと考えていた。
それから、例の生意気そうな顔で、ニッと笑った。
「とりあえず、あの破戒坊主からやっつけてやろうか。
…誰か、小料理屋と風呂屋に顔の利くやつはいるか?」
なんで、その二つ?
私はそう疑問に思ったけど、同時にわくわくした。
だって、正助君が、将来「薩摩の頭脳」って言われる男になるための、階段を一歩、上り始めたのがわかったから。