第六章 子どもたち
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幸い、正助君はちょっとめまいがしただけで、たいしたことなかったみたいだった。
でも、私を見て、さっきより顔を赤くして、寝返りを打って背中を向けてしまった。
うう…。
おチビちゃんたちがいなくなったのはいいけど…二人きりになると、なんか気まずいよ…。
正助君は、あっちを向いたまま、言った。
「…おいがお前を見てるのは、胸じゃないからなっ」
「…うん」
「なんと言うか、その…お前の顔って、緊張感がないというか…」
「はい?…」
「いつも何も考えてない感じで、へらへら笑顔でいるというか…」
あの…。
嫌味じゃなくて、真剣に、考えながら言われちゃうと、よけい傷つくんですけど…!
「…見てると、ほっとするというか…安心する」
「へ…?」
「おいはつい頭で色々突き詰めて考え過ぎる欠点があって…いっぱいいっぱいになって…。
自分でもまずいと思うんだけど…。お前見てると、なんか力が抜けて…楽になると言うか…」
「それって…私が馬鹿だから、ほめてるの…かな」
わかんないけど。
「…ほめてるかどうか、おいにもわからないけれど…。
ここ数日間、そばにいてくれたのが、化け女で良かったな…とは思う」
と、あいかわらずそっぽを向いたまま、正助君は言った。
「正助君…」
なんか嬉しくて、胸がいっぱいになってしまう。
大人版は、こんな素直なセリフ、絶対言わないよなあ…。
でも、大久保さんが私を馬鹿だ馬鹿だと言うときも、やっぱり同じようなこと、考えてくれてんのかな。
でも、私を見て、さっきより顔を赤くして、寝返りを打って背中を向けてしまった。
うう…。
おチビちゃんたちがいなくなったのはいいけど…二人きりになると、なんか気まずいよ…。
正助君は、あっちを向いたまま、言った。
「…おいがお前を見てるのは、胸じゃないからなっ」
「…うん」
「なんと言うか、その…お前の顔って、緊張感がないというか…」
「はい?…」
「いつも何も考えてない感じで、へらへら笑顔でいるというか…」
あの…。
嫌味じゃなくて、真剣に、考えながら言われちゃうと、よけい傷つくんですけど…!
「…見てると、ほっとするというか…安心する」
「へ…?」
「おいはつい頭で色々突き詰めて考え過ぎる欠点があって…いっぱいいっぱいになって…。
自分でもまずいと思うんだけど…。お前見てると、なんか力が抜けて…楽になると言うか…」
「それって…私が馬鹿だから、ほめてるの…かな」
わかんないけど。
「…ほめてるかどうか、おいにもわからないけれど…。
ここ数日間、そばにいてくれたのが、化け女で良かったな…とは思う」
と、あいかわらずそっぽを向いたまま、正助君は言った。
「正助君…」
なんか嬉しくて、胸がいっぱいになってしまう。
大人版は、こんな素直なセリフ、絶対言わないよなあ…。
でも、大久保さんが私を馬鹿だ馬鹿だと言うときも、やっぱり同じようなこと、考えてくれてんのかな。
