第二章 正助
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そんなことを話していたら、ふと、何かの気配がした。
あれ?と外を見ると、拝殿の外の縁側?みたいなところの、床に近い所から、小さい頭がふたつ、のぞいていた。
侍の子たちみたいなんだけど、何しろ背丈が低くて、頭しか見えない。
なんか…私…まじまじと二人に見つめられてる。
「…ショースケが化け物に襲われてるっ…」
いやいや。
うーん…確かに、今の体は闇でぼーっと光るし、透けてるし、怖いかも。
「竜助…弥助…。なんで、こんな夜中に…」
正助君がびっくりしたように、二人に声をかけた。
「竜助のやつが、なかなか出て来ないから」
「遅くて悪かったなっ」
弥助君…らしいほうが、木切れを拾うと、私に向かって投げたけれど、コントロールが悪くて、思いっきりはずした。
「弥助、やめとけ。たたられるぞ」と竜助君が止める。
「あー…」正助君が困った顔をした。「こいつ、妖怪のくせに何もできないから、ほっといて大丈夫だ」
そういう言い方も、何か失礼な気がする。
弥助君はそれでもしばらく警戒して私を見てたけれど、そのうち、ぴょんぴょん跳ね出した。
何をしてるのかなと思ったら、必死に縁側に取り付いて、登って来た。
近づいて来た姿を見ると、弥助君もやっぱり貧しそうな格好ではあるんだけど、正助君と比べるとかなりまともなものを着ている。
弥助君は私を避けるようにぐるっと迂回して、正助君の所に行くと、やおら小さな刀を引っこ抜いて、正助君をしばっている紐と格闘し出した。
「助けに来てくれたのか。ありがとな」
「うん!ショースケ、ちょっと待ってろ」
弥助君…いい子だ…。
大人なら、きっとスパッと切れるような紐なんだけど、弥助君はものすごく不器用らしい。
それに私が怖くて腰が引けてるから、なかなか切れない。
「竜助も来いよ」
「やだよ。化け物のそばなんか」
「…つまり、本当に壺割ったのは、この子たち二人なわけ?」と私は聞いた。
弥助君と竜助君がドキッとする。
「もしかして、壺の化け物か?」
「壺割ったから、たたりに来たのか?」
弥助君は泣きそうだし、竜助君は逃げ出しそうだ。
「いや…何というか…布と一緒に降ってきた妖怪だから…。壺のじゃないだろ、たぶん」
と、正助君が、ものすごくいい加減なフォローをした。
「イッタンモメンか?」
「紐も布だけど…切ったら怒るか?」
「違いますって。それに怒りません」
「じゃ、ボタンドーローだ」と弥助君が言った。「化け女がショースケに惚れて出てきたんだ」
「…馬鹿言うなっ」
と正助君が答える。
あれ?なんかあせってる?
「その…ボタンドーローって…何?」
弥助君がぽかんとした顔をした。
「こいつボタンドーローも知らないんだ。馬鹿じゃね」
「お化けに惚れられると、生気を吸われて死んじゃうんだぞ」
うっ…こんな小さい子に物知らずと馬鹿にされてしまった。
あれ?と外を見ると、拝殿の外の縁側?みたいなところの、床に近い所から、小さい頭がふたつ、のぞいていた。
侍の子たちみたいなんだけど、何しろ背丈が低くて、頭しか見えない。
なんか…私…まじまじと二人に見つめられてる。
「…ショースケが化け物に襲われてるっ…」
いやいや。
うーん…確かに、今の体は闇でぼーっと光るし、透けてるし、怖いかも。
「竜助…弥助…。なんで、こんな夜中に…」
正助君がびっくりしたように、二人に声をかけた。
「竜助のやつが、なかなか出て来ないから」
「遅くて悪かったなっ」
弥助君…らしいほうが、木切れを拾うと、私に向かって投げたけれど、コントロールが悪くて、思いっきりはずした。
「弥助、やめとけ。たたられるぞ」と竜助君が止める。
「あー…」正助君が困った顔をした。「こいつ、妖怪のくせに何もできないから、ほっといて大丈夫だ」
そういう言い方も、何か失礼な気がする。
弥助君はそれでもしばらく警戒して私を見てたけれど、そのうち、ぴょんぴょん跳ね出した。
何をしてるのかなと思ったら、必死に縁側に取り付いて、登って来た。
近づいて来た姿を見ると、弥助君もやっぱり貧しそうな格好ではあるんだけど、正助君と比べるとかなりまともなものを着ている。
弥助君は私を避けるようにぐるっと迂回して、正助君の所に行くと、やおら小さな刀を引っこ抜いて、正助君をしばっている紐と格闘し出した。
「助けに来てくれたのか。ありがとな」
「うん!ショースケ、ちょっと待ってろ」
弥助君…いい子だ…。
大人なら、きっとスパッと切れるような紐なんだけど、弥助君はものすごく不器用らしい。
それに私が怖くて腰が引けてるから、なかなか切れない。
「竜助も来いよ」
「やだよ。化け物のそばなんか」
「…つまり、本当に壺割ったのは、この子たち二人なわけ?」と私は聞いた。
弥助君と竜助君がドキッとする。
「もしかして、壺の化け物か?」
「壺割ったから、たたりに来たのか?」
弥助君は泣きそうだし、竜助君は逃げ出しそうだ。
「いや…何というか…布と一緒に降ってきた妖怪だから…。壺のじゃないだろ、たぶん」
と、正助君が、ものすごくいい加減なフォローをした。
「イッタンモメンか?」
「紐も布だけど…切ったら怒るか?」
「違いますって。それに怒りません」
「じゃ、ボタンドーローだ」と弥助君が言った。「化け女がショースケに惚れて出てきたんだ」
「…馬鹿言うなっ」
と正助君が答える。
あれ?なんかあせってる?
「その…ボタンドーローって…何?」
弥助君がぽかんとした顔をした。
「こいつボタンドーローも知らないんだ。馬鹿じゃね」
「お化けに惚れられると、生気を吸われて死んじゃうんだぞ」
うっ…こんな小さい子に物知らずと馬鹿にされてしまった。