その三 薩摩藩邸三日目
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私が、ひととおり泣いて、ようよう落ち着いてくると、大久保さんは言った。
「お前はここに来て、まる二日も立ってないだろう。
それで一人前扱いされたいとは、ずいぶんと欲張りなやつだな」
それって、なぐさめてるつもりなんだろうか。
とにかく、大久保さんは上機嫌で言った。
「まあ、その欲張りっぷりは気に入った。
女というものは、困ったときは何もせず、不安だの、どうしてくれるかだの、文句ばかり垂れるものかと思っていたが。
じたばたあがく分だけ、お前の方が上等だな。まったく解決にはなっとらんが。
しかし、なぜ奉公人と同じことをお前がする必要がある?訳がわからん。
お前には、お前しかできんことがいくらもあるだろうが。何も仕事で毎日やっている人間と張り合うこともなかろうに」
「私にしか、できないこと…?」
また、あきれた顔をされた。
「何だ、気づいとらんのか。
まあ、いい。泣き止んだな。八つ当たりをして、多少はスッとしたろう?」
…なんか、見抜かれてる。
…と、まあ、その辺までは、私が泣いてたこともあって、ちょっと優しかったんだけど。
その後の嫌味が長かった。
「お前はここに来て、まる二日も立ってないだろう。
それで一人前扱いされたいとは、ずいぶんと欲張りなやつだな」
それって、なぐさめてるつもりなんだろうか。
とにかく、大久保さんは上機嫌で言った。
「まあ、その欲張りっぷりは気に入った。
女というものは、困ったときは何もせず、不安だの、どうしてくれるかだの、文句ばかり垂れるものかと思っていたが。
じたばたあがく分だけ、お前の方が上等だな。まったく解決にはなっとらんが。
しかし、なぜ奉公人と同じことをお前がする必要がある?訳がわからん。
お前には、お前しかできんことがいくらもあるだろうが。何も仕事で毎日やっている人間と張り合うこともなかろうに」
「私にしか、できないこと…?」
また、あきれた顔をされた。
「何だ、気づいとらんのか。
まあ、いい。泣き止んだな。八つ当たりをして、多少はスッとしたろう?」
…なんか、見抜かれてる。
…と、まあ、その辺までは、私が泣いてたこともあって、ちょっと優しかったんだけど。
その後の嫌味が長かった。