その三 薩摩藩邸三日目
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そして、次の日。つまり三日目。
昨日、早く寝たので、早くに目が覚めた。
朝の冷たい空気の中で、すでに藩邸では活発に人が働いている気配がした。
すぐにやってきた女中さんたちに着物を着せてもらうと、私は藩邸のあちこちを覗いてみた。
何か、手伝えることはないかと思ったから。
…というか、何か、手伝わせてほしかった。
このまま、ただ、お世話になるだけ、誰にも必要とされずに迷惑をかけるだけの存在でいるのが、すごい嫌だった。
だけど…
「いけません。私どもが叱られます」
「おからかいになっちゃいけません。そんなきれいなお着物で、タスキもかけず、汚れ仕事などさせられません」
…そんな感じで、どこでもあっさり断られた。
それは、そうだよね。
あちこちの仕事を覗いて、痛感した。
私、薪の台所じゃ料理できない…。
洗剤使わないで洗濯したこともない…。
せめて、庭や玄関前の掃除くらいできるかな…と思ったけど。
その仕事は、幼い奉公人さんたちの教育に使っているので、どうか手は出さないでくださいと言われた。
うろうろしてたら、警護の人にも、困った顔された。
何か私、ちょっと手伝いたいなって思っても、皆の邪魔にしかならないんだな…。
ほんとに、とことん情けなくなってきた…。
昨日、早く寝たので、早くに目が覚めた。
朝の冷たい空気の中で、すでに藩邸では活発に人が働いている気配がした。
すぐにやってきた女中さんたちに着物を着せてもらうと、私は藩邸のあちこちを覗いてみた。
何か、手伝えることはないかと思ったから。
…というか、何か、手伝わせてほしかった。
このまま、ただ、お世話になるだけ、誰にも必要とされずに迷惑をかけるだけの存在でいるのが、すごい嫌だった。
だけど…
「いけません。私どもが叱られます」
「おからかいになっちゃいけません。そんなきれいなお着物で、タスキもかけず、汚れ仕事などさせられません」
…そんな感じで、どこでもあっさり断られた。
それは、そうだよね。
あちこちの仕事を覗いて、痛感した。
私、薪の台所じゃ料理できない…。
洗剤使わないで洗濯したこともない…。
せめて、庭や玄関前の掃除くらいできるかな…と思ったけど。
その仕事は、幼い奉公人さんたちの教育に使っているので、どうか手は出さないでくださいと言われた。
うろうろしてたら、警護の人にも、困った顔された。
何か私、ちょっと手伝いたいなって思っても、皆の邪魔にしかならないんだな…。
ほんとに、とことん情けなくなってきた…。