第六章 カナコ
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次の日、学校でカナコに、京都旅行にOKが出た話と、おじいちゃんの反応の話をした。
カナコはけらけら笑ってた。
「なんかいいわ、それ。その祖父にしてその孫ありって感じよね。
あ、そうだ。もひとつ忘れてた。あんた、アンティークショップの店長から名刺もらったでしょ」
「ああ…和田さん、って言ったっけ」
「そそ。その人。また京都に行くって、連絡しといて」
そう言えばそうだった。困ったら相談してくれって言われてたっけ。
なんか親切そうな人だったよね。けっこう美形だし。
「あれからさぁ…いろいろ考えたんだけどね。例の、歴史は変えられるかって話」
と、カナコはいきなり話題を変えた。
「これから話すことは、私の自己満足だから、あんたはわかんなくていいけどさ…。
歴史は変えられるってのは、要するに、幕末から見た未来が複数あって、どっちにも進めるって考えればいいのかなって思った。
つまり…あんたが最初に幕末へ飛んでった時の、神社が存在する方の未来と…。
もうひとつ、あんたが今いるこの未来。つまり、大久保さんが神社をどっかにやっちゃって、存在しない方の未来。
少なくとも、その2種類の未来があって、大久保さんが明治にどう行動するかで、どっちの未来になるか決まるわけだよね。
つまり、図にすると、こんな感じ。」
「何、これ?」
「いや、だから…あたしの自己満だから…こんなややこしい話は聞かなくていいんだけどね」
カナコは頭をかいた。
「あんたの行動は…赤線の部分になるわけ。
あんたは、神社のある未来から、慶応2年に飛んでった。この1866の下の×んとこね。
で、あんたが無理やり大久保さんに未来に帰された時に、すぐ神社を使って戻るからって言ったんで…大久保さんは神社をどっかにやっちゃおうと決意した。
そこが分岐点。
この時点で、神社がなくなるって決まったから…あんたの未来は、神社がないってことになって…。
こっちの、神社なしの未来に、あんたは飛んで来た」
…確かに、よくわかんない。
カナコ、何が言いたいんだろう?
「青の方は?」
「もう一人のあんた」
「へ?」
カナコは、何と言うか…なぜかすごく恥ずかしそうな顔をして、説明をしていた。
「なんで私…こんな日曜朝の子ども番組みたいなノリの説明してんだろなあ…。ま。いいや。
今私らがいる、神社の無い未来でも、あんたは消えてる。
で、やっぱり慶応二年に飛んでったとすると…。
もう一人のあんたは、神社なしでタイムスリップしたわけだから、大久保さんに神社の話はしない。
だから、大久保さんは神社をそのまま放っておく。
なもんで…分岐点から先の未来は、神社のある未来になる」
うーん…わかったような、わからないような。
だけど、それが何なんだろ。
「どうでもいいけど、カナコ、字、下手だね」
「うるさい」
カナコは少し顔を赤くした。
「ほら。何それって、顔してる。
わかんなくていいんだけどね、別に。
要は、未来はひとつじゃない、あんたらがどう行動するかで、複数の未来から選べるって考えれば、いろんなことに説明がつくわけよ」
…よけい、わかんない。
「だから、自己満足って言ったじゃん」
と、カナコは一人で勝手に怒っていた。
カナコはけらけら笑ってた。
「なんかいいわ、それ。その祖父にしてその孫ありって感じよね。
あ、そうだ。もひとつ忘れてた。あんた、アンティークショップの店長から名刺もらったでしょ」
「ああ…和田さん、って言ったっけ」
「そそ。その人。また京都に行くって、連絡しといて」
そう言えばそうだった。困ったら相談してくれって言われてたっけ。
なんか親切そうな人だったよね。けっこう美形だし。
「あれからさぁ…いろいろ考えたんだけどね。例の、歴史は変えられるかって話」
と、カナコはいきなり話題を変えた。
「これから話すことは、私の自己満足だから、あんたはわかんなくていいけどさ…。
歴史は変えられるってのは、要するに、幕末から見た未来が複数あって、どっちにも進めるって考えればいいのかなって思った。
つまり…あんたが最初に幕末へ飛んでった時の、神社が存在する方の未来と…。
もうひとつ、あんたが今いるこの未来。つまり、大久保さんが神社をどっかにやっちゃって、存在しない方の未来。
少なくとも、その2種類の未来があって、大久保さんが明治にどう行動するかで、どっちの未来になるか決まるわけだよね。
つまり、図にすると、こんな感じ。」
「何、これ?」
「いや、だから…あたしの自己満だから…こんなややこしい話は聞かなくていいんだけどね」
カナコは頭をかいた。
「あんたの行動は…赤線の部分になるわけ。
あんたは、神社のある未来から、慶応2年に飛んでった。この1866の下の×んとこね。
で、あんたが無理やり大久保さんに未来に帰された時に、すぐ神社を使って戻るからって言ったんで…大久保さんは神社をどっかにやっちゃおうと決意した。
そこが分岐点。
この時点で、神社がなくなるって決まったから…あんたの未来は、神社がないってことになって…。
こっちの、神社なしの未来に、あんたは飛んで来た」
…確かに、よくわかんない。
カナコ、何が言いたいんだろう?
「青の方は?」
「もう一人のあんた」
「へ?」
カナコは、何と言うか…なぜかすごく恥ずかしそうな顔をして、説明をしていた。
「なんで私…こんな日曜朝の子ども番組みたいなノリの説明してんだろなあ…。ま。いいや。
今私らがいる、神社の無い未来でも、あんたは消えてる。
で、やっぱり慶応二年に飛んでったとすると…。
もう一人のあんたは、神社なしでタイムスリップしたわけだから、大久保さんに神社の話はしない。
だから、大久保さんは神社をそのまま放っておく。
なもんで…分岐点から先の未来は、神社のある未来になる」
うーん…わかったような、わからないような。
だけど、それが何なんだろ。
「どうでもいいけど、カナコ、字、下手だね」
「うるさい」
カナコは少し顔を赤くした。
「ほら。何それって、顔してる。
わかんなくていいんだけどね、別に。
要は、未来はひとつじゃない、あんたらがどう行動するかで、複数の未来から選べるって考えれば、いろんなことに説明がつくわけよ」
…よけい、わかんない。
「だから、自己満足って言ったじゃん」
と、カナコは一人で勝手に怒っていた。