第一章 それぞれの思惑
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
で、高杉さんと桂さんと私の三人は、伏見の外れまで一緒に歩いて行くことになったんだけど…。
高杉さんが寄っておきたい場所があると言うので、ついて行ったら、例の神社だった。
そこで、高杉さんは、
「なあ、ゆう。お前、竹取物語というのを知っているか?」
と、例によって、突然とっぴょうしもないことを言い出した。
「は?」
私が思わず桂さんの方を見ると、桂さんも困った顔をしていた。
「晋作…。お前の古典文学好きは昔からだけれど、何もこんな時にまで、話す必要はないだろう?」
「こら、知識欲は、いつだって大事だぞ!」
と高杉さんは、憤慨したように言った。
「そうだな…例えば、古典文学をかじっているとだな。日本語の変化の進み具合で、ゆうがだいたいどの程度の未来から来たかが、わかる。
せいぜい…今から百五十年ってところだな」
「へ…?」
「当たったか?」
「いえ…だいたい今が西暦何年かわかんないし…」
「その『せいれき』というのは何だ?」
「西洋の暦ですよ。私の来たのは20XX年だけど…こっちがいったい何年になるかわかんないし…」
あ…言っちゃってよかったのかな?
「なら、当たりだな」
「え?」
「先日、大村のやつが、今年出たばかりの銃の話をしていて、ウィンチェスター1866年型と言っていたからな。
おそらく、1866年というのは、その西暦だろう」
そ…そうなんだ…。
なんか突然、自分がどの時代に飛んだかがわかって、私の頭の中はぐるぐるしてしまった。
「なあ。古典文学ってのも、バカにしたものではないだろう?」
と、高杉さんは自慢げに笑った。
高杉さんが寄っておきたい場所があると言うので、ついて行ったら、例の神社だった。
そこで、高杉さんは、
「なあ、ゆう。お前、竹取物語というのを知っているか?」
と、例によって、突然とっぴょうしもないことを言い出した。
「は?」
私が思わず桂さんの方を見ると、桂さんも困った顔をしていた。
「晋作…。お前の古典文学好きは昔からだけれど、何もこんな時にまで、話す必要はないだろう?」
「こら、知識欲は、いつだって大事だぞ!」
と高杉さんは、憤慨したように言った。
「そうだな…例えば、古典文学をかじっているとだな。日本語の変化の進み具合で、ゆうがだいたいどの程度の未来から来たかが、わかる。
せいぜい…今から百五十年ってところだな」
「へ…?」
「当たったか?」
「いえ…だいたい今が西暦何年かわかんないし…」
「その『せいれき』というのは何だ?」
「西洋の暦ですよ。私の来たのは20XX年だけど…こっちがいったい何年になるかわかんないし…」
あ…言っちゃってよかったのかな?
「なら、当たりだな」
「え?」
「先日、大村のやつが、今年出たばかりの銃の話をしていて、ウィンチェスター1866年型と言っていたからな。
おそらく、1866年というのは、その西暦だろう」
そ…そうなんだ…。
なんか突然、自分がどの時代に飛んだかがわかって、私の頭の中はぐるぐるしてしまった。
「なあ。古典文学ってのも、バカにしたものではないだろう?」
と、高杉さんは自慢げに笑った。