End Credit…もどき(エピローグ)
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≪明治12年 (1879年)正月 東京高輪 大久保利通邸≫
正月だというのに、あいかわらず書斎にこもってお仕事中の大久保さん。
ゆう「あの…」
大久保「(後を向いたまま)…何だ」
ゆう「桐野(中村)さんからお年始にフランス菓子いただいたんですけど、おあがりになります?」
大久保「…うむ」
ゆう「お飲み物は…暮れに西郷さんのところから送って来た知覧のお茶でいいですか?」
大久保「…うむ」
ゆう「もう。『うむ』ばっかり。顔が見たいから話しかけてるのに」
大久保「(ふり返る)うるさいぞ。これでは仕事にならんだろうがっ」
ゆう「ごめんなさい…。(でも、ふり向いてくれるから、やさしいよね)」
大久保「ふん」
ゆう「正月になると…伏見の戦のあった日を思い出しますね」
大久保「今度は何の話だ」
ゆう「前々から気になってたんですけど…。あの日、神社をこわしたのって、結局薩摩の大砲だったんですよね」
大久保「あの状況ではしかたあるまい。神社には悪いことをしたが」
ゆう「あれって利通さんが頼んで、西郷さんが渋々やってくれたんですよね」
大久保「だから何だっ!」
ゆう「つまり、利通さん、私がこっちに帰って来たって聞いてすぐ、あの神社を大砲で撃てって指示した…ってことですよね」
大久保「…」
ゆう「あの…」
大久保「…人の顔をじっと見るんじゃない」
ゆう「えと…」
大久保「(また後ろを向いてしまう)…あの時は私も冷静ではなかった。神社などあるから、お前を帰さねばと悩むんだ。
帰してたまるか、と思った。
…だからどうした。文句あるか」
ゆう「…な、ないです…(やっぱり、そうだったんだ…)」
(部屋の外でガシャンと陶器か何かの割れる音。小さな女の子の騒ぐ声。パタパタという足音)
ゆう「もう…。また、お芳が騒いでいるみたい。お転婆なんだから」
大久保「家の中ぐらい、自由に騒がせておけ」
ゆう「ほんと、甘いんだから。…やっぱり女の子ひとりだから、男の子みたいになっちゃうんでしょうか」
大久保「(笑う)ふん。…ならもう一人、女の子供を作るか?」
ゆう「もう…そんなことばっかり。馬鹿っ」
正月だというのに、あいかわらず書斎にこもってお仕事中の大久保さん。
ゆう「あの…」
大久保「(後を向いたまま)…何だ」
ゆう「桐野(中村)さんからお年始にフランス菓子いただいたんですけど、おあがりになります?」
大久保「…うむ」
ゆう「お飲み物は…暮れに西郷さんのところから送って来た知覧のお茶でいいですか?」
大久保「…うむ」
ゆう「もう。『うむ』ばっかり。顔が見たいから話しかけてるのに」
大久保「(ふり返る)うるさいぞ。これでは仕事にならんだろうがっ」
ゆう「ごめんなさい…。(でも、ふり向いてくれるから、やさしいよね)」
大久保「ふん」
ゆう「正月になると…伏見の戦のあった日を思い出しますね」
大久保「今度は何の話だ」
ゆう「前々から気になってたんですけど…。あの日、神社をこわしたのって、結局薩摩の大砲だったんですよね」
大久保「あの状況ではしかたあるまい。神社には悪いことをしたが」
ゆう「あれって利通さんが頼んで、西郷さんが渋々やってくれたんですよね」
大久保「だから何だっ!」
ゆう「つまり、利通さん、私がこっちに帰って来たって聞いてすぐ、あの神社を大砲で撃てって指示した…ってことですよね」
大久保「…」
ゆう「あの…」
大久保「…人の顔をじっと見るんじゃない」
ゆう「えと…」
大久保「(また後ろを向いてしまう)…あの時は私も冷静ではなかった。神社などあるから、お前を帰さねばと悩むんだ。
帰してたまるか、と思った。
…だからどうした。文句あるか」
ゆう「…な、ないです…(やっぱり、そうだったんだ…)」
(部屋の外でガシャンと陶器か何かの割れる音。小さな女の子の騒ぐ声。パタパタという足音)
ゆう「もう…。また、お芳が騒いでいるみたい。お転婆なんだから」
大久保「家の中ぐらい、自由に騒がせておけ」
ゆう「ほんと、甘いんだから。…やっぱり女の子ひとりだから、男の子みたいになっちゃうんでしょうか」
大久保「(笑う)ふん。…ならもう一人、女の子供を作るか?」
ゆう「もう…そんなことばっかり。馬鹿っ」