End Credit…もどき(エピローグ)
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(桂、手紙を開く)
『よっ、小五郎、元気か。
お前がこれを読んでるということは、ゆうが無事そっちへ帰ったということだな。
ま、お前に任せておけば問題ないとは思ったが、やはり、さすがだな。
礼を言う。
まだ、俺のころには、日本がこの先どうなるかはわからなかったが…。
きっと今ごろは、新しい世の中が開けようとしているんだろう。
そりゃきっと、俺の想像もつかんような困難が、いろいろあったんだとは思うが、お前や仲間たちのことだから、きっと乗り越えて来たんだと思う。
まあ、この先も、とんでもないことが待ち構えてんだろうがな。
ただなあ…こんなことを書くとお前は怒るかも知れんが、俺はちょいとばかりお前が心配だ。
黒船来航以来活動をしてきた同志が、すっかり数少なくなって、お前は先に逝った者たちの代弁ができるのは自分だけだと、妙に使命感に燃えちまってるんじゃないか?
伊藤やら山縣やら、後輩相手に、昔はこうだったなどと、しょっちゅう長々しい説教してんじゃないぞ。俺と奴らは違う。あまり説教し過ぎると、後進はついて来なくなる。
今回のことでわかったろうが…。
お前の子孫たちは、お前がついてて、いちいち指示しなくとも、ちゃんとゆうを返してよこした。
なにしろゆうと同じ時代の仲間だ。とんでもなく間の抜けた甘ちゃんぞろいだろうが、それでもやりおおせた。
ま、そんなもんさ。
だから、年下連中どもが、ちゃらんぽらんでも、いちいち案じるな。
肩の力を抜け。
それにだな。まあ俺はお前より先に逝くことになるんだろうが…。
夭折した悲劇の志士みたいな扱い、するんじゃないぞ。迷惑だ。
俺にしてみりゃ、ガキのころに疱瘡わずらって、まあ、あの時にもう人生終わりだと覚悟したからなあ…。
それを考えればずいぶんと長生きできた、運が良かった…などと思っていたりするわけだ。
それに松陰先生のお言葉もある。
名を上げてさっさと死のうが、やるべきことをするために命を永らえようが、結局は同じだ。
どちらの道が、いい悪いということはない。
さっさと死んだ俺の方が、未来じゃ人気があるかも知れんしな。
はは。たぶんそうだろ。やっかむなよ、小五郎。
俺は死んだあと、お前がどうなったかを天から見守ることができるのか、どうかは知らんが。
希望を言わせてもらえば。
お前が死んだ仲間の夢や理想までかなえようと、深刻な暗い顔をして文句を垂れてる姿を見るのは、あまり嬉しくない。
無茶を言っているのは承知だが、肩の荷なんぞ適当にうっちゃらかして、のびのびと好きなことをやってくれていた方が、安心する。
もしお前がいつか、極楽浄土に来たときに俺に文句を言われたくないのなら、やたらと眉間にしわを作って過ごすような生き方だけは、選ぶんじゃない。
俺の言いたいことは、それだけだ。
じゃ、またいつか会おうぜ。
それまで、達者でいろ。幸せに過ごせ。
東行』
(桂、空を見上げる。抑えたような、切ない表情)
桂「…口うるさいのは、お前だ、晋作。
ひとをさんざんこき使っておいて、そうやって自分だけ格好をつけるものじゃないだろう…」
(ふっと、笑み崩れる)
「悪いが、晋作、お前のことなど、私はもう引きずってなどいないぞ。
そんな暇などありはしない。
…なにしろ、これから新しい日本を作らなければならないんだからな」
(ぱん、といい音を立てて、手紙を畳み、懐にしまい込む桂。
何事も無かったような顔をして、去って行く)
『よっ、小五郎、元気か。
お前がこれを読んでるということは、ゆうが無事そっちへ帰ったということだな。
ま、お前に任せておけば問題ないとは思ったが、やはり、さすがだな。
礼を言う。
まだ、俺のころには、日本がこの先どうなるかはわからなかったが…。
きっと今ごろは、新しい世の中が開けようとしているんだろう。
そりゃきっと、俺の想像もつかんような困難が、いろいろあったんだとは思うが、お前や仲間たちのことだから、きっと乗り越えて来たんだと思う。
まあ、この先も、とんでもないことが待ち構えてんだろうがな。
ただなあ…こんなことを書くとお前は怒るかも知れんが、俺はちょいとばかりお前が心配だ。
黒船来航以来活動をしてきた同志が、すっかり数少なくなって、お前は先に逝った者たちの代弁ができるのは自分だけだと、妙に使命感に燃えちまってるんじゃないか?
伊藤やら山縣やら、後輩相手に、昔はこうだったなどと、しょっちゅう長々しい説教してんじゃないぞ。俺と奴らは違う。あまり説教し過ぎると、後進はついて来なくなる。
今回のことでわかったろうが…。
お前の子孫たちは、お前がついてて、いちいち指示しなくとも、ちゃんとゆうを返してよこした。
なにしろゆうと同じ時代の仲間だ。とんでもなく間の抜けた甘ちゃんぞろいだろうが、それでもやりおおせた。
ま、そんなもんさ。
だから、年下連中どもが、ちゃらんぽらんでも、いちいち案じるな。
肩の力を抜け。
それにだな。まあ俺はお前より先に逝くことになるんだろうが…。
夭折した悲劇の志士みたいな扱い、するんじゃないぞ。迷惑だ。
俺にしてみりゃ、ガキのころに疱瘡わずらって、まあ、あの時にもう人生終わりだと覚悟したからなあ…。
それを考えればずいぶんと長生きできた、運が良かった…などと思っていたりするわけだ。
それに松陰先生のお言葉もある。
名を上げてさっさと死のうが、やるべきことをするために命を永らえようが、結局は同じだ。
どちらの道が、いい悪いということはない。
さっさと死んだ俺の方が、未来じゃ人気があるかも知れんしな。
はは。たぶんそうだろ。やっかむなよ、小五郎。
俺は死んだあと、お前がどうなったかを天から見守ることができるのか、どうかは知らんが。
希望を言わせてもらえば。
お前が死んだ仲間の夢や理想までかなえようと、深刻な暗い顔をして文句を垂れてる姿を見るのは、あまり嬉しくない。
無茶を言っているのは承知だが、肩の荷なんぞ適当にうっちゃらかして、のびのびと好きなことをやってくれていた方が、安心する。
もしお前がいつか、極楽浄土に来たときに俺に文句を言われたくないのなら、やたらと眉間にしわを作って過ごすような生き方だけは、選ぶんじゃない。
俺の言いたいことは、それだけだ。
じゃ、またいつか会おうぜ。
それまで、達者でいろ。幸せに過ごせ。
東行』
(桂、空を見上げる。抑えたような、切ない表情)
桂「…口うるさいのは、お前だ、晋作。
ひとをさんざんこき使っておいて、そうやって自分だけ格好をつけるものじゃないだろう…」
(ふっと、笑み崩れる)
「悪いが、晋作、お前のことなど、私はもう引きずってなどいないぞ。
そんな暇などありはしない。
…なにしろ、これから新しい日本を作らなければならないんだからな」
(ぱん、といい音を立てて、手紙を畳み、懐にしまい込む桂。
何事も無かったような顔をして、去って行く)