乱入
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≪おまけ≫
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以下は「乱入」で流れに合わなくてカットされたシーン。
新選組の寺田屋襲撃を知らせに、薩摩藩邸に慎ちゃんが駆け込んできた後。
大久保さんと部下の薩摩藩士たちが、寺田屋の残り3人を助けに行くために藩邸を出ようとしている場面で。
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[薩摩藩邸 廊下]
中岡「待ってください、大久保さん。俺も行きます」
大久保「…怪我人は、ここで休んでいろ」
中岡「そんなわけにはいかないっス!龍馬さんが危ないのに、俺だけ安全な場所にいるわけにはいきません!
俺も一緒に連れて行ってください!」
大久保「今のお前は戦力にならん。聞き分けろ」
中岡「俺はっ!龍馬さんのためなら、これぐらいの怪我、なんてことないっス!命がけで戦います!
だから…」
大久保「くどい!」
大久保さんが腕を振り上げた。
バシンっ!とものすごい音がして、慎ちゃんの体がふっとんだ。
大久保さんが、手の甲で、慎ちゃんの頬をひっぱたいたんだ。
私は慎ちゃんに駆け寄った。
小娘「け…怪我人に何するんですかっ!」
大久保「おまえら土佐の屑どもは…!!!
日本を救うなどとほざくがな、日本の三千万人を救うつもりなら、自分ひとりの感傷で動くな!
いい加減、組織で動くことを覚えたらどうだ!?
怪我人など足手まといだ。要らんわ!
それに薩摩は新撰組と斬りあう気はない!」
中岡「…見捨てるんですか」
大久保「人聞きのわるいことを言うな。剣は交えんと言っているだけだ
助けると言ったはずだ。今までこの私がやると言ってやらなかったことがあるか?」
中岡「そんなのやつらに通用するわけない…!」
大久保「(にやりと笑う)ふん。薩摩隼人をなめるな。
通用するしないは関係ない。やらねばならんからやるまでだ。
それに相手は町方や目付ではない。京都守護職配下だ。
剣を抜く気なら、まず使った後のことを数歩先まで読んでから動け」
中岡「…あっ…」
大久保「心配するな、すぐ戻る」
そういって、大久保さんと藩士の人たちは出て行った。
慎ちゃんは、後に残されて、唇をかんだまま下を向いていたけれど…。
やがて、ぽつりと言った。
中岡「…いちばん自分一人の感傷で突っ走ってるのは…大久保さんじゃないか…」
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