ヒロアカ 第一部
勝己と出久、三人で仲良く道を歩いて家に帰る。ドタバタとした足音が近寄ってきて勢い良く現れたのは半泣きの母さんだった。
「出久!!」
「ごめんなさい!母さん!」
母さんの勢いに反射的に謝った出久は下げた頭を上げてしっかり母と目を合わせる。
「僕、どうしても勝ちたくなって無茶をしたんだ。母さんに心配かけてごめんね。もうこんな無茶も、怪我もしないようにする」
「ほんとだよ!母さん心臓が痛くて痛くて、その怪我治るの?」
「うん、大丈夫!包帯もすぐ取れるから!」
「出久〜!!」
また涙をこぼす母に出久が慌て始めて小さく息を吐いてから二人の背に触れる。
『大丈夫だよ、母さん。ただいま』
「出留、っん、おかえり」
『ほら、玄関で話すのも難だからソファー行こ』
「うん」
奥へ二人を押し込んで、どうやら母さんは夕飯の準備をしていたらしく、通りすがったキッチンには後は焼くだけの状態の肉や盛り付けられたサラダがあって引き継ぐ算段をつける。
ソファーに母を座らせ、荷物を置いてくると部屋に向かった出久。手を洗いがてらキッチンには立って、鼻をかむ母に意識を向けた。
『母さん、体育祭全部見た?』
「うんん、出久の怪我に気絶しちゃったみたいで、起きたら表彰式だったの…ごめんね、出留の試合まだ全部見れてなくて…」
『あー、見ないほうがいいよ。二回戦ボロ負けしたからかっこ悪いし。あ、これ焼いちゃって平気?』
「あ!大丈夫!ごめんね出留、疲れてるでしょう?座って待ってて!」
ティッシュを捨ててキッチンにやってきた母と場所を交代する。水を流して手を洗う音と回る換気扇に熱されたフライパンに肉が焼かれて油の跳ねる音。
この状態だとリビングの音はほとんどキッチンに届かない。
テレビに近寄り、電源を入れて録画記録を呼び出す。編集を押して俺の二回戦からその後の部分をすべて消した。
ぱたぱたとした足音が聞こえてきたからテレビを通常の放送に切り替えて、リモコンを端に置く。予想通り現れた出久はパーカーに着替えていて、立ち上がって荷物を取った。
『俺も着替えてくるね』
「うん!」
入れ替わりで自室に入る。荷物を投げ捨てて携帯を取り出し、来ていた通知を確認する。メッセージは弔からで、応援をしに来てくれた礼と一緒に返信入れた。
着替えを済ませて部屋を出る。漂う肉の焼ける匂いにリビングの出久は今にも涎を垂らしそうな表情で、笑ってから飲み物やコップを用意していく。
米をよそって、サラダや付け合せをいくつかの皿を運び腰を下ろした。
いつかと同じように包帯で箸が持てない出久の口に肉や米を運んでいく。母さんは思ったよりも元気な出久の姿に安心したのかゆったりとご飯は食べすすめてる。
『今日のお風呂もまた濡らさないようにしないといけないな』
「いつもごめんね、兄ちゃん」
『いいよ、気にすんな。はい、あーん』
出久が咀嚼している間に野菜を摘んで食べる。トマトを噛んでいれば先に口の中が空になった出久がそういえばと溢した。
「兄ちゃん、かっちゃん家とお疲れ様会しようって言ってなかったっけ?」
『そうだった』
母に視線を向ける。急な話にかきょとんとしてた。
『勝己のご家族とみんなで体育祭のお疲れ様会したいんだけど、母さんどうかな?』
「あら!良いわね!ご飯食べたら爆豪さん家にご連絡しなくちゃね!」
同じ学校でずっと進級している俺達三人は、一つのイベントが終わるとたまに家族で集まってご飯を食べる。ファミレスに行ったり、どちらかの家にお邪魔したりとその時によって変わるものの、母と光己さんは仲が良くて一緒にご飯を作るのが楽しいらしい。
一時、勝己の出久否定が酷くなったときには光己さんが死にそうなくらい申し訳なさそうに謝って、母さんのほうが驚いてたっけと思い出しながら出久の口にご飯を運んだ。
ご飯を食べきり、メッセージを入れればちょうど同じく夕飯を済ませたらしい勝己からお疲れ様会の内容が届く。
既に母同士で話が進んでいるらしく、体育祭の代休に行われることになってた。
場所は爆豪家。料理はいつものように母二人で作ってくれるので買い出しは俺と勝己の役割で、出久と勝さんは母二人の手伝いのはずだ。
楽しみだねと送れば既読がつき、間をおいてスタンプがひとつだけ送られてくる。まりものような白い猫のスタンプは上げてからずっと使ってくれているもので、威嚇顔で毛を逆立たせてるスタンプに苦笑して携帯をおいた。
『買い物はあと何があったっけ?』
「なんもねーだろ」
スーパーでリストをチェックしながら歩く。かごを二人で持ち、それぞれ必要なものを入れながら話す。
予定通り開催されるお疲れ様会、買い出しは変わらず俺達で、母二人と勝さんは家で待っていて、出久はクラスメイトに誘われ買い物にいっていた。
『勝己も買い物行ってこなくて良かったの?』
「今欲しいもんなんてねぇし、最初からこっち手伝う約束してんだから行くわけねぇだろ」
『別に買い出しは俺一人でも大丈夫だよ?』
「そう言って何回トラブルに巻き込まれてんだてめぇ」
『四回くらいだから片手で足りるし問題ないでしょ』
「大アリだわ!」
怒り顔の勝己に誤魔化すように手元のリストに目を落として商品を取る。
トラブルと言っても勝己や出久のように敵に遭遇するような恐ろしいものではなく、道を尋ねられて案内するとか迷子を見つける程度のやさしいものだ。
リストの商品が揃ったから会計をして店を出る。いつだかにも弔と来たスーパーで、慣れた帰り道を歩く。
『出久も夕方前には帰ってくるみたいだし、母さんたち久しぶりで楽しそうだね』
「うちのババアがはりきりすぎなんだよ」
言葉少なに歩いて、爆豪家に戻る。先に入った勝己についていき、リビングに招かれた。
「おかえり!二人ともありがとね!」
光己さんが笑って迎えてくれて、ここからの仕事はバトンタッチとなる。お茶会をしていた母さんたちが掛けていたソファーに座り、勝さんが用意してくれた紅茶とスコーンを齧りながら教材を広げた。
元々予習復習を欠かさない勝己は勉強だけすればいい俺と違って体作りのトレーニングも積極的に行ってる。器用というよりは時間の使い方や組み立てがうまい。
タブレットをペンで叩く俺に対して、授業で出された課題らしきものにさらさらとペンを滑らせて、スコーンに手を伸ばした。
「特待の課題終わったんか」
『おー、完璧。体育祭目前は流石に課題も少なかったし』
「ふぅん」
スコーンを齧る勝己はすっかり手を止め、ペンを置いてる。勝己が勉強を止めるのなら俺もさして必要のない自習を止めて、同じようにスコーンを食べることにした。
食事は三時間ほど時間があるとはいえ、活発な男子高校生の胃袋はすぐに中身がなくなる。スコーンをぺろりと平らげ、テレビを見るためか向かいあって座っていた勝己が隣に移動してテレビをつけた。
「全部見たか」
『全然。実は家で録画してたやつ俺の二回戦あたりから録画できてなかったんだよね』
「都合のいい録画データだな」
『いざとなったらまとめサイトとかで見れるしいいかなって』
本来平日の昼過ぎ。ニュース番組かバラエティしかやっていない時間にチャンネルを回した勝己は勝さんにリモコンを渡す。
「勝己くん、観たいものなかった?」
「ねえ」
番組表を確認して最終的に止まったのは有名なドラマの再放送だった。勝さんや光己さん、確か母さんも見ていたはずのドラマを眺めていればそのうち左側に重みがかかり、目を向ける。
小さな寝息を立てて眠る勝己はドラマに飽いていたらしい。俺も携帯を触りながらのながら見だったから、眠ってしまう気持ちはわかる。
体育祭の勝己の試合と表彰式の部分だけ、動画の転載サイトから拾って見て、ついでにまとめサイトに潜る。見つけたアンチスレを軽く読んで予定通りに賑わってるそれに息を吐いて画面を切り替えた。
「あら、ほんと勝己は出留くん大好きだねぇ」
「疲れちゃってたのかしら?」
にこにことして現れたのはキッチンから来た母の二人で、勝さんの方に座る。
『手伝うことはない?』
「大丈夫大丈夫。あとは煮込むだけだから放っておくだけで勝手に出来るからさ、ありがとね」
今日のメインはビーフシチューらしく、パエリヤやトマト焼きやスープ、サラダといろいろ並ぶ予定だ。パエリヤは炊く直前の状態、スープとシチューは温め直すだけ。後は出久の帰宅に合わせ仕上げるだけと慣れてるだけあって母二人でご飯を作るときは俺の出る幕がない。
左側に勝己を凭れさせながら爆豪夫婦と母と話、時間をゆっくりと過ごす。
唐突に揺れた携帯に目を向ける。見覚えのない番号に眉を寄せれば、光己さんが出て平気だよと笑うから耳にあてた。
『はい、もしもし』
「あ、緑谷出留さんのお電話でお間違いありませんか?」
『ええ、そうです』
「お忙しいところ申し訳ありません。私、東京☓☓警察の塚内と申します。ご家族様の緑谷出久くんの件でご連絡差し上げました」
『出久ですか?』
目を瞬いて聞き返す。出久の名前に母さんも爆豪夫婦もこちらを見て、眠っていた勝己が起き上がった。
「はい、出久くんより、ご家族様はご不在と伺いまして、お母様にご連絡差し上げましたがお電話が繋がらなかったので出留さんにお電話差し上げております」
『はあ、お手数をおかけしたようで…それで出久に何が?』
「はい、出久くんが同級生の子たちとショッピングモールにいたのはご存じですか?」
『ええ』
「そのショッピングモールにて、一人になった出久くんの目の前に敵連合のリーダーが現れ、出久くんへ犯行予告をし消えました」
敵連合のリーダーというのは弔のことであってるだろう。驚きの内容にまた頭が痛くなる。
『出久は何かされたんですか?』
「結論から言えばなにも。ただ敵はその場にいる他の客を人質と脅し、行動を制限させ話しかけていたようで、心的負担がかなり大きく、憔悴しているようで…」
『…………』
この間、事前報告を頼んだから物理的な攻撃に走らなかったのは弔を褒めるべきなんだろう。ただ、そんなことを知る由もない出久はもしかしたらに縛られてそれだけ緊張で寿命を縮めたのかもしれない。
ちらりと見た母さんと爆豪夫婦が心配そうにこちらを見ていたから目を逸らす。
『迎えいきますね。何かいるものはありますか?』
「恐れ入りますがご本人の確認が取れるものを一点お持ちください」
『わかりました。今から向かうので三十分くらいでお伺いできると思います』
通話を切って立ち上がる。ポケットに学生証と保険証のはいった財布があるのを確認して、前を見ると今にも泣きそうな母と不安そうな爆豪夫婦がいて、笑ってみた。
『ちょっと出久迎えに行ってくる』
「出久くん、どうしたの?」
『敵関係のトラブルに巻き込まれたみたい…交通事故の目撃者くらいで別にまったく怪我とかは一切ないみたいだから安心してよ』
泣きそうな母の背を撫でて落ち着かせる。涙を引っ込めた母に、任せておいてと光己さんと勝さんが笑うから頭を下げてからリビングを出る。
「何かあったら大変だから勝己連れていきな!」
『ありがとう』
不服そうながらも文句をこぼさずついてきた勝己もポケットに交通ICカードと携帯を入れてる。
そのまま家を出て少し歩いたところで勝己が息を吐いた。
「怪我も何もねぇ奴がわざわざ警察から電話かかってきて迎えが必要ワケあるか。どうなんだよ」
『身体的な怪我がないのは事実だよ。ただ、買い物先で敵連合のリーダーと会ったらしくて、精神的に参っちゃったっぽい』
「あの手だらけの気持ちワリィやつか」
『えーっと、誰のことを言ってるのか知らないけど、そうなのかな?たぶん』
弔の腕は間違いなく二本で手だらけという表現は不思議だ。理解できず一度首を傾げながら電車に乗る。
学校と家の真ん中にあったショッピングモールへ買い物に行っていた出久たちは、その近くにある大きい警察署にいるらしい。
調べるまでもなく有名なそこに向かって足を進める。大きな入り口。左右には警官が立っていて、勝己と扉をくぐる。受付らしい窓口に近寄ればその人はすぐに顔を上げて目を合わせてくれた。
「こんにちは。本日はいかがなさいましたか?」
『こんにちは。先程塚内さんからお電話いただきました緑谷出久の兄の緑谷出留です』
「お待ちしておりました。ただいま塚内が参りますのでよろしければこちらでお待ちください」
話は通っているのか、勝己も問題なく誘導されて別室に通される。
白目の壁紙と天井。灰がかったリノリウムの床にソファーが置かれていて促されるまま勝己に座った。
「落ち着いてんな」
『この間の体育祭を経て俺も大人になったんだよ』
「そうかよ」
実際は弔には出久に何か攻撃するつもりのときは声をかけるようにと約束を取り付けているから絶対怪我がないと分かっている分気持ちに余裕があるだけだ。
五分と待たず扉がノックされ、開く。
扉の向こうから黒髪の真面目そうな雰囲気をした男性が現れて、微笑まれた。
「ご足労ありがとうございます。お電話差し上げた塚内です」
『こちらこそ、ご連絡ありがとうございます。緑谷出留です。一緒にいるのは、』
「爆豪勝己。雄英一年A組、クラスメイトだ」
『お電話ちょうだいした際一緒にいて、クラスメイトが心配だったのと、俺も一人だと心細いのでついてきてもらいました』
「うん、大丈夫、気にしないでくれ。今出久くんは一緒に買い物をしていたクラスメイトの子たちと居るから、案内するよ」
勝己の顔を知っていたのかすんなりと受け入れて誘導される。いくつもの扉を通り過ぎて廊下を歩き、エレベーターに乗る。階を上がって、降りたのは七階。
そのまま使用中と表記された扉をノックして開いた。
塚内さんが入り、あとに続けば室内には人が複数いる気配がして、真ん中のあたりから何かが飛び出す。
「兄ちゃん!」
咄嗟に手を広げて受け止めるも、勢いを殺せなかったのかふらついて、背を後ろの勝己が押さえてくれた。
ぷるぷるとしてるのは出久で腕の中で震える肩を撫でる。
『よしよし、大丈夫、大丈夫』
「兄ちゃん、兄ちゃん」
足を動かしたことで影になってた勝己が見えたのか、今まで出久と居てくれたらしいクラスメイトが目を瞬いた。
「あれ、爆豪も来たのか!」
「緑谷心配してきたの?」
「んな訳あるか!」
「ならもしかして俺達を心配して、」
「ねぇわ!!」
照れ隠しなどではないその様子に、慣れてるのかA組の子たちは苦笑いを浮かべてる。
愉快なやり取りを横目に近くにあった椅子に座れば膝の上に乗った出久が背を丸めて首元に顔を押し付けた。
『怖かったな』
「うん、でも、僕、逃げなかったよ」
『流石出久だ。出久が頑張ったからみんな無事だったんだろ?偉いなぁ』
「兄ちゃん」
『大丈夫、大丈夫。誰だって後から怖くなることはよくあるよ。あり得たかもしれないもしかしたらを考えて気分が悪くなる。でもそれはただの仮定で、すでにありえない可能性だ。今更振り返って怯える必要はないよ』
「兄ちゃんも怖くなることあるの?」
『そうだな、出久と一緒にいないときはいつだって怖い。もし今この瞬間に出久が辛い思いをしていたら、悲しんでいたら、苦しんでいたら、それが現実になったとき、のうのうと息をして存在していた自分を許せない』
「毎日そうなの?」
『そう、毎日。でも出久は必ず帰ってくるし、そんなことはないから杞憂で済んでる。その瞬間、瞬間は怯えるけれど、後から可能性を突き詰めて怯えることはないかな』
「そっか…」
震えが収まる。弛緩しはじめた筋肉に再び軽く力が入って、肩が揺れた。
「…ふふ、…兄ちゃんいつも僕のこと考えてくれてるね」
『そりゃあ世界一可愛い出久のことだからいつだって出久のことを一番に考えてるんだし、当然だよね』
「うん、僕も兄ちゃんのこと大好きだよ」
『ありがと、出久』
すっかり戻った声の高さに髪を撫でて離してやる。そうすればしっかり自分の足で立って、上げた顔はゆるい笑みを浮かべてた。
「兄ちゃん、ありがとう」
可愛らしい表情に頷いて、塚内さんを見ればホッとしたように息を吐いてたから視線を戻す。
『その調子。母さんたちが待ってるから早く帰ろう』
「あ、母さん泣いてない?」
『交通事故の目撃者として警察にいるだけって言ったからたぶん。…大丈夫だよね?』
「ババアたちがうまくやんだろ」
「かっちゃん!!?」
「え、今気づいたん?デクくん…?」
目視した勝己に慌て、それから麗日さんの声に振り返って顔を赤くする。
「みんないるんだった!!」
「おー、気にすんな緑谷〜」
「ただちょっと緑谷兄弟がブラコンすぎてびっくりしただけ」
「距離感マイナスだったね」
「うん」
あっさりとしたA組の子たちに出久が慌てて弁解をはかってる。その間に見守ってくれていた塚内さんに近づけば、意図を読み取ってか視線を向けてくれた。
「ありがとう、助かったよ緑谷くん」
『お気になさらないでください。弟の不安を除くのも兄の役目ですから』
「今回は事件が事件だ。負担の大きかった出久くんにはカウンセラーをつけることも可能だけど…」
『大丈夫かとは思いますが、もしかしたらお願いするかもしれません。そのときはよろしくお願いします』
「任せてくれ」
いくつか事務報告を受けて、帰宅の許可を得る。元々出久を含め、帰宅して良かったそうだがあまりの出久の憔悴具合に気を使ったクラスメイトが残ってくれていたらしい。
普段より少し疲れてるくらいの元気に戻った出久にクラスメイトたちは良かったと笑って、全員で裏口から警察署を出た。
「爆豪は結局何しに来たの?」
「付き添い」
「緑谷の兄さんのか?」
「ああ」
「爆豪くんって過保護なんやね」
「あ?全然違ェわ!丸顔!!」
声を荒げてから舌打ちをしてクラスメイトの輪を抜ける。手を繋ぐ俺と出久の横に立って、息を吐いた。
見えてきた駅にそれぞれの方向に帰る皆へ出久がまた学校でと笑って、勝己はそっぽ向く。俺からは感謝を伝えて電車に乗った。
携帯を見ればだいぶ時間が経っていたものの、当初予定していた食事会の目安に近い時刻を表示してる。
帰宅目安のメッセージを入れれば、ご飯の仕上げを始めると返ってきて、電車に揺られながら爆豪家に三人で帰った。
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