01話:ホワイト
世界はきっと、沢山の色に溢れている。目に映るモノ以上に蔓延るそれらは、恐らく認識されることを望んでいるから色づいているはずなのに、人間の能力の限界によって把握できない色は山のようにあるのだろう。
でも、もしそれら全てを把握出来たとしたらどうだろうか? 視界に入るモノ全てが鮮やかに映り、毎分毎秒新鮮な気持ちで物事を把握出来るのかも知れないが、情報量が多すぎて煩わしくなってしまうかも知れない。
それなら僕は、視えないほうが断然マシだと思ってしまう。
自分の知りたいと思う情報以外の存在は、知る必要なんてない。そのはずだ。
僕は重くのしかかる瞼を動かす。何か、嫌なモノが視界に入らなければいいなと思いながら、ゆっくりと目を開ける。僕の目に映ったそれらに、僕はたちまち首を傾げた。
「……あれ?」
辺り一面に広がっていた真っ白な空間に、僕は目を丸くした。
でも、もしそれら全てを把握出来たとしたらどうだろうか? 視界に入るモノ全てが鮮やかに映り、毎分毎秒新鮮な気持ちで物事を把握出来るのかも知れないが、情報量が多すぎて煩わしくなってしまうかも知れない。
それなら僕は、視えないほうが断然マシだと思ってしまう。
自分の知りたいと思う情報以外の存在は、知る必要なんてない。そのはずだ。
僕は重くのしかかる瞼を動かす。何か、嫌なモノが視界に入らなければいいなと思いながら、ゆっくりと目を開ける。僕の目に映ったそれらに、僕はたちまち首を傾げた。
「……あれ?」
辺り一面に広がっていた真っ白な空間に、僕は目を丸くした。
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