私が思うに、北原もそんなに友達がいなかったのではないだろうか。
嫌われ者、孤立、ってわけじゃなくて、特定の人物といつもつるんでるとか、そういうのをしないタイプだったというか。
中等部までは特に。
なんか、ダサイって思ってそう。
よくも悪くも他人に興味がないというか、踏み込まないし踏み込ませない。
メンドクセーんですよ。
ここまでは北原と南條って似ているんだけど、違うのはコミュニケーション方法。
南條は世渡り上手、愛想よくニコニコと、つかず離れずの距離を保った『なんか怖い』コミュニケーション。
北原はバカ正直、思ったことをそのまま口にする上に口が悪い、敵を作りやすいコミュニケーション。
厳密には、南條は他人に対して全く興味がないわけではなく、自分に害があるか否かにおいては興味あると思うし、南條はある種一人では生きていけないタイプだとも思う。
北原は一人でも余裕で生きていけるタイプだろうな。
そこがコミュニケーションの差かもしれない。
北原は俺のやりてーようにやる、やるからには完璧に、文句ある奴は転がす、っていうか。
南條は好きなようにどうぞ、俺の足さえ引っ張らなければ、っていうか。
でも南條って、かなり世話焼きなんだよね(笑)
世渡り上手だからこそ、ぶつかりまくってる不器用な奴を放っておけないのかもしれない。
ほんっとお前って損だよな～～って、イヤミなそれっぽい文句を言いつつも、自分のお気に入りが壊れないようにさりげなく守ってやる。
普段の北原しかり、クラスメイトとしての揚羽しかり。五幕の、クラス公演には出られるように動いてたところとかね。

北原の話から逸れた。
北原って、あの性格だから、『悪い奴じゃないんだけど、ちょっとイラッとすること言ってくるよな』とかありそう。
ずっと一緒にいるような友達いなかっただろうな。
特別に誕生日を祝うような、さ。
天花寺みたいにガチで友達いないってわけじゃなくて、普通にいるんだけど、例えば休日にわざわざ誘って遊びに行くとか、そういう相手。
今まではそれでよかったのかもしれない、でも、私自身の経験上、気軽に誘えて話が盛り上がる相手がいると、めちゃくちゃ楽しい！
いなくても別に生きてはいけるけど、いた方が断然楽しい。比べるまでもなく。

何を言いたいのかまとまらないぞ……
二人とも、高等部上がってからすごく楽しかったんじゃないかなあ。
みんなで熱くぶつかり合うような泥臭い青春なんてダサいと思ってたかもしれないけどさ、楽しいから、こういうのも悪くないなってなったんでしょ！(決め付け)
ほんと……出会えてよかったな……
漣先輩ありがとう……