「リンネ」
『……』
「おれは神になる」
私はただ彼を見上げて戸惑うしか出来なくて
「小さい頃お前にそう言っただろう？」
『…………』
もうわかんなかった。
頭の中はぐちゃぐちゃなのに、どこかそれを冷めた目で見つめる自分もいるような気がして。
「行くぞお前達！目指す先はスカイピア！偽りの神をその座から下ろし私が神として降臨するのだ！！」
なんだか気が遠くなって行くのを感じた。
ああ…どうなってしまうのだろうか。
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目が覚めた。
『(ここは…？)』
「気がついたか」
社…だろうか。
私はエネルの体に乗せられて椅子に寝そべっていた。
変な模様のクッションが私の頭を支えていた。
目の前に大きな門が見える。
「1日ほどよく眠っていたぞ フフ…」
『1日…？！ビ、ビルカ、は…』
「消えた」
ああ、夢ではなかったか。
もう受け入れざるを得ないな…
『そう、…』
……ビルカ…
あそこに住んでいた人達は…
特別深い関わりを持っていた訳では無いが罪もなかっただろうに。
俯いていると彼は私の頭をぽん、と撫でた。
「安心しろ！怖くなどないぞリンネ、今日からはこのスカイピアがおれたちの家だ」
『……私たちの…家……？』
「ああ だから安心しろ」
『……』
ここはどこだろう…
何かを祀る場所のような…
この椅子も変わってるな…
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その翌々日、私は逃げ出したのだった。
状況が全くわからなかったが、外れの方にある島でなんとか家を見つけることが出来た。
町は混乱していた。
私は冷めた目でそれを見ていたが酔いが回っていつの間にか眠っていた。