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「あの子、今日も来ましたねぇ」
「そうですねぇ…おや、今日はお供え物もしてくれてます」
「何々…じゃが○こ、ゆず胡椒味?」
「中々にスパイシーなチョイス…」
「あの子は美味しいですよーって言ってましたからきっと美味しいですよ。
後で食べてみましょうか」
先程までいたギターの少女──名を柊琳音という──が帰った後。
ゆらりと木漏れ日に紛れ、木の枝に姿を現した小柄な朱色の頭巾を被った小さな子と
社の影から表れたこれまた小柄な僧侶。
彼らは、かの有名な「木霊」と「地蔵菩薩」である。
「それにしても、ここに人間が来るのは何年ぶりでしょうか」
しみじみと木霊が呟いた。
地蔵菩薩はそれに穏やかな笑みを湛えて返す。
「もう5年ぶりですかねぇ。あの時はまだ幼かったあの子と彼女のお婆様が一緒にお参りに来てくれてました」
「人の子の成長は早いものです」
「ふふ、ですが、お婆様思いなのはあの頃から変わっていませんよ」
お祖母ちゃん、ちゃんと天国に往けたかなぁ。
ギターを弾きながらぽつりとこぼした独り言。
二人はしっかりと聞いていた。
「明日も待ってますよ。」
「次の音楽も、楽しみにしています。」
そより、木漏れ日が揺れた。
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