自宅と学校のちょうど中間あたり。

公園の林の奥の奥、狭まった木々の間の獣道。

滅多に人の寄り付かない…というか、ここに来る人は、私と亡くなったお祖母ちゃん以外いないかもしれない。

まぁそんな場所にある小さなお社。
其処に通い始めて、多分２ヶ月くらいになるのかな。


小さい頃、お祖母ちゃんに連れられてよく此処に来ていた。
けど小学校3年生になってから中々来なくなって、6年生になってお祖母ちゃんが亡くなってからパタリと来なくなった。


あれから5年…
何となく小学生の頃の思い出が頭をよぎって、久々にあのお社へと足を運んでみた。

当時は全く興味なかったけど、確か人間関係でのトラブルとかを祓ってくれるのだとか何だとか。
高校生ってそういうの大事だから、私も通い始めた。

けれどその内お地蔵様に愛着がわいちゃって、最近じゃ御利益云々よりもお地蔵様に会いに来てる感がある。
…友達はちゃんといるからね？

それに、此処には人が来ないから、軽音部での曲の練習にもなる。家だと近所迷惑だって言われるから満足に練習できないんだよね。


「…お地蔵様も、音楽を嗜んだりとかするのかな」


いや、そりゃないか。

さてさて、勝手な空想は後にして。
愛用アコギのモディを構えて練習練習。







どこかで可愛らしい笑い声が聞こえた気がしたけど、きっと耳が疲れてるんだ。