包容と疑心、熱血と気迫。
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ヤンキー騒動から一時間。
駿河っていう国から出たらしい俺は、ふらふらと宛もなく彷徨っている。
彷徨っていて気付いたんだが、どうやら俺らは「次元単位」で飛ばされたらしい。
理由としては、さっきのヤンキー騒動。あの人達はアイツらを「ヤンキー」や「強盗」ではなく「賊」といった。
どんなに田舎の方に住んでるとはいえ、「賊」なんて言葉、今時誰も使うはずがない。
それに服装。皆着ているのは和服だ。しかもあの賊、俺の服を「変わった着物」と言った。
洋服が「変わった着物」なんてなー…
これだけじゃタイムスリップという線もある。でも、決定的に「俺らの世界」と違う所があった。
どうやらここ…この世界には、ポケモンがいないらしい。
ミミロップと歩いていたときの周りの怯えた目や好奇の目。所々から聞こえてきた「物の怪」という言葉。
そして森や草村を歩き回っても、「ポケモン」は出てこねえ。
「獣」はいたが。しかしあれは、ポケモンという存在になる前の、人類でいうホモ・サピエンス的な存在だったはず。
しかも「獣」が「ポケモン」になったのは人類が生まれてからだ。人間と獣が共存しているなんて有り得ねー。
「…どーすっかねぇ」
いくら「次元」が違っても、そこに「空間」が存在するならパルキアの支配は行き届く。つまりまたパルキアがここの空間と向こうの空間を繋げてくれれば帰れる。それは問題ない。
問題なのは、「パルキアがここを見つけてくれるかどうか」。
いくら「伝説」だと、「神様」だと崇められても、パルキアはポケモンという生き物。出来ない事もあるかもしれない。
しかもアイツは俺が捕まえてるわけじゃない。もし見つけたとしても互いの空間や自分に問題ないならスルーする事だって十分に有り得る。
…うっわ、今更不安になってきた。
まぁでも何とかなんだろ。
伊達に数年間バックパッカーやってねーよ。未知でも逞しく生きていけるのがバックパッカーなんだぜ。
ポケモンが存在していないとわかった今、ミミロップはボールに戻ってもらっている。
下手に表に出して物の怪だなんだと驚かせてしまうのも互いによくねーし。
でもなぁ、この荷物と服をどうにかしたい。このままじゃ目立っておちおち旅もできねーよ。
偶然辿り着いた町で着物を売ってる店や地図はないかときょろきょろしていると、誰かとぶつかってしまった。
やっべ、前見てなかったよ。謝らねーと…
「すみません。前をしっかり見ていなかったばっかりに…」
「大丈夫大丈夫、俺様も前見てなかったし。」
結構低めの声なのに明るさを感じさせる不思議な声色に惹かれて顔をあげると、人懐っこい笑みを浮かべるオレンジの髪の人がいた。
「俺様みたいな平民でよかったね。お殿様とかだったらバッサリ斬られちゃってたかもよ?」
「す、すみません…以後気をつけます。」
「アッハハ!そんな深く受け止めないでよー」
なんだろーな、この人、苦手だ。
この人だけじゃなく、全体的に人と関わるのは得意じゃねーけど。
「それにしても変わった着物だね、それ。」
「あ、あぁ…親から譲り受けて。」
「ふーん?じゃあその背中のは?」
「荷物を入れる奴です。これも親から譲り受けたんです。俺の親、珍しい物とかに目がなくて。」
「そーなんだ。」
結構グイグイ来るなこの人。何だろう。俺何もしてねーよ?
「ごめんねー急に。」
「いえ、気にしてないです。」
じゃあね、と手を降ってくれたので会釈をしてからまた歩き出す。
…あ、あの人に此処どこか聞けばよかったかな
因みに地図はどこにも売ってなかった。くそう。
駿河っていう国から出たらしい俺は、ふらふらと宛もなく彷徨っている。
彷徨っていて気付いたんだが、どうやら俺らは「次元単位」で飛ばされたらしい。
理由としては、さっきのヤンキー騒動。あの人達はアイツらを「ヤンキー」や「強盗」ではなく「賊」といった。
どんなに田舎の方に住んでるとはいえ、「賊」なんて言葉、今時誰も使うはずがない。
それに服装。皆着ているのは和服だ。しかもあの賊、俺の服を「変わった着物」と言った。
洋服が「変わった着物」なんてなー…
これだけじゃタイムスリップという線もある。でも、決定的に「俺らの世界」と違う所があった。
どうやらここ…この世界には、ポケモンがいないらしい。
ミミロップと歩いていたときの周りの怯えた目や好奇の目。所々から聞こえてきた「物の怪」という言葉。
そして森や草村を歩き回っても、「ポケモン」は出てこねえ。
「獣」はいたが。しかしあれは、ポケモンという存在になる前の、人類でいうホモ・サピエンス的な存在だったはず。
しかも「獣」が「ポケモン」になったのは人類が生まれてからだ。人間と獣が共存しているなんて有り得ねー。
「…どーすっかねぇ」
いくら「次元」が違っても、そこに「空間」が存在するならパルキアの支配は行き届く。つまりまたパルキアがここの空間と向こうの空間を繋げてくれれば帰れる。それは問題ない。
問題なのは、「パルキアがここを見つけてくれるかどうか」。
いくら「伝説」だと、「神様」だと崇められても、パルキアはポケモンという生き物。出来ない事もあるかもしれない。
しかもアイツは俺が捕まえてるわけじゃない。もし見つけたとしても互いの空間や自分に問題ないならスルーする事だって十分に有り得る。
…うっわ、今更不安になってきた。
まぁでも何とかなんだろ。
伊達に数年間バックパッカーやってねーよ。未知でも逞しく生きていけるのがバックパッカーなんだぜ。
ポケモンが存在していないとわかった今、ミミロップはボールに戻ってもらっている。
下手に表に出して物の怪だなんだと驚かせてしまうのも互いによくねーし。
でもなぁ、この荷物と服をどうにかしたい。このままじゃ目立っておちおち旅もできねーよ。
偶然辿り着いた町で着物を売ってる店や地図はないかときょろきょろしていると、誰かとぶつかってしまった。
やっべ、前見てなかったよ。謝らねーと…
「すみません。前をしっかり見ていなかったばっかりに…」
「大丈夫大丈夫、俺様も前見てなかったし。」
結構低めの声なのに明るさを感じさせる不思議な声色に惹かれて顔をあげると、人懐っこい笑みを浮かべるオレンジの髪の人がいた。
「俺様みたいな平民でよかったね。お殿様とかだったらバッサリ斬られちゃってたかもよ?」
「す、すみません…以後気をつけます。」
「アッハハ!そんな深く受け止めないでよー」
なんだろーな、この人、苦手だ。
この人だけじゃなく、全体的に人と関わるのは得意じゃねーけど。
「それにしても変わった着物だね、それ。」
「あ、あぁ…親から譲り受けて。」
「ふーん?じゃあその背中のは?」
「荷物を入れる奴です。これも親から譲り受けたんです。俺の親、珍しい物とかに目がなくて。」
「そーなんだ。」
結構グイグイ来るなこの人。何だろう。俺何もしてねーよ?
「ごめんねー急に。」
「いえ、気にしてないです。」
じゃあね、と手を降ってくれたので会釈をしてからまた歩き出す。
…あ、あの人に此処どこか聞けばよかったかな
因みに地図はどこにも売ってなかった。くそう。
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