事の発端。
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北の方に位置する「シンオウ地方」。
そこで最も高い「テンガン山」、その山頂にある「やりのはしら」。
そこで、一人の青年がテントを張り、野宿の準備をしていた。
…一応言っておくと、此処は立派な雪山である。
そんな所で野宿など、下手すると低体温症で死に至る可能性もある。
だがこの青年、その事をわかった上で、敢えて野宿をしているのだ。
「…シンオウで最も綺麗に見える朝日……か。」
そう。理由は此処から見る朝日が最も綺麗だという話を聞いたからなのだ。
旅人らしく綺麗な景色や不思議な光景を好む彼…スダチはこういった話を聞いては自ら確かめにいく。
「楽しみだなー、ミミロップ。」
色違いのパートナーにそう話しかければ、彼女は賛同するように鳴いてに抱きついた。
スダチも表情こそ変わらないものの、どこか雰囲気がキラキラしている。
真っ赤に染まった太陽が一日の仕事を終え、帰っていく。
夜明け前に起きるため、そろそろ眠ろうかと愛用の寝袋に籠もったその瞬間。
パウワワワワワワワワワワッ!!
つんざくようで広がるような
そんな音が、空間を包んだ。
何だ何だとテントから顔を出したスダチは、何時もの眠たげな目を大きく見開いて音の出所を見た。
神殿のような高台に佇む、巨大なポケモン。
足の大きな爪、鎧のような腕。
身体を走る赤紫のラインや鉄板を思わせる翼は威圧感を惜しげもなく放っているのに、
肩の丸い水晶がそれらすべてを中和させ、どこか厳かな神聖ささえ感じる。
「……パル、キア」
不意に言葉を落としたかと思うと、そのポケモンは此方をチラリと見やり、またあの不思議な声で咆哮した。
さっきと違うのは、その肩の丸い水晶が淡く光っていた事だが。
哮る響きが全て消え、辺りは重く煩いくらいの静寂が襲う。
其処は、空っぽの神殿であった。
誰も、いなくなっていた。
そこで最も高い「テンガン山」、その山頂にある「やりのはしら」。
そこで、一人の青年がテントを張り、野宿の準備をしていた。
…一応言っておくと、此処は立派な雪山である。
そんな所で野宿など、下手すると低体温症で死に至る可能性もある。
だがこの青年、その事をわかった上で、敢えて野宿をしているのだ。
「…シンオウで最も綺麗に見える朝日……か。」
そう。理由は此処から見る朝日が最も綺麗だという話を聞いたからなのだ。
旅人らしく綺麗な景色や不思議な光景を好む彼…スダチはこういった話を聞いては自ら確かめにいく。
「楽しみだなー、ミミロップ。」
色違いのパートナーにそう話しかければ、彼女は賛同するように鳴いてに抱きついた。
スダチも表情こそ変わらないものの、どこか雰囲気がキラキラしている。
真っ赤に染まった太陽が一日の仕事を終え、帰っていく。
夜明け前に起きるため、そろそろ眠ろうかと愛用の寝袋に籠もったその瞬間。
パウワワワワワワワワワワッ!!
つんざくようで広がるような
そんな音が、空間を包んだ。
何だ何だとテントから顔を出したスダチは、何時もの眠たげな目を大きく見開いて音の出所を見た。
神殿のような高台に佇む、巨大なポケモン。
足の大きな爪、鎧のような腕。
身体を走る赤紫のラインや鉄板を思わせる翼は威圧感を惜しげもなく放っているのに、
肩の丸い水晶がそれらすべてを中和させ、どこか厳かな神聖ささえ感じる。
「……パル、キア」
不意に言葉を落としたかと思うと、そのポケモンは此方をチラリと見やり、またあの不思議な声で咆哮した。
さっきと違うのは、その肩の丸い水晶が淡く光っていた事だが。
哮る響きが全て消え、辺りは重く煩いくらいの静寂が襲う。
其処は、空っぽの神殿であった。
誰も、いなくなっていた。
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