恥ずかしげもなく、愛してると言って
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忘れていた呼吸を思い出すことは、陣痛を自ら与えることだ。 手が震える。揺れる。内側に何かがいるのだ。生まれるな生まれるな、そう言っ て握りしめる。 世界には私とあなたとそれだけでいいのに。ご飯だって食べたくないのに。何も 生み出したくなどないのに。 あなたは窓辺で絵を描いている。真剣な顔で真っ白いキャンバスに立ち向かって いるあなたを見ると、めちゃくちゃにしてやりたくなる。あなたをではない。 キャンバスを破り捨てて私のことを見て欲しくなる。 ねぇ子供を私うめてしまうのよ。適当な男に紫色の灯りの下でみんなみたいに 笑って立ってればだれかに愛してもらえるのよあなたより簡単に、確実に愛し てもらえるのよ あいしてよ ねぇなんで、なんでそんな簡単なことを私にして くれないの それじゃあ、みかんの木でも買ってくればいい。きみはころすために生むんだ 好きな木を買って懇切丁寧に育てればいい処女だって木の枝に突き破らせれば いい、きみは勘違いしているきみのいう愛と私の愛が全然別のとこにあるんじゃなく て、きみが分かろうとしないだけなんだ きみは自分から栄養を拒否して不健康 になろうとしているだけだよ
あなたはカラオケなんか行かないと思っていたから意外だった。家でしかめっっ らでタンポポコーヒーを鍋で煮出して渋みの強い液体をコップで掬って飲んでい るあなたが、ありふれた合成甘味料を飲んでいるのを見ると、恐ろしく、心配 だった。
似合わないというけどね、私にだって生活があるんだったからなんでも食べるし 食べたんだよ カップラーメンだってなんだって。ご飯がお膳立てされていた ことなんて家じゃなかった 人生においての構成の割合で言えば合成されたこの 世にもともとなかった物質で私はできているんだよ 宇宙から最も遠い人造物ま みれの人間なんだよ」
あなたがあんまり誇らしげにいうから、私は笑ってしまった。
あなたはカラオケなんか行かないと思っていたから意外だった。家でしかめっっ らでタンポポコーヒーを鍋で煮出して渋みの強い液体をコップで掬って飲んでい るあなたが、ありふれた合成甘味料を飲んでいるのを見ると、恐ろしく、心配 だった。
似合わないというけどね、私にだって生活があるんだったからなんでも食べるし 食べたんだよ カップラーメンだってなんだって。ご飯がお膳立てされていた ことなんて家じゃなかった 人生においての構成の割合で言えば合成されたこの 世にもともとなかった物質で私はできているんだよ 宇宙から最も遠い人造物ま みれの人間なんだよ」
あなたがあんまり誇らしげにいうから、私は笑ってしまった。
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