一行の関係性　百合強め

呼吸する音までかわいいなんて反則だと思う。

君が好きだと言った花に囲まれて今日も眠る。

同質空間の気の迷い、ほんとにしてよと月に微笑む。

加工なしで瞳に映り続けたい。

君がお砂糖で出来ていなくて本当によかった。

眩い天体を瞳に飼っているのだとその時気づいた。

私が選んだあなたに似合わないルージュ。

くだらないことに結末はいらない。

行間無しで近づきたい。

流行りというのはつまり君の好きなもの。

授業前のお菓子交換がバレンタインよりも戦争になる。

お揃いというリボンの鎖をつけあうの。

向けられる銃口に震えがあることが唯一の救いだと目を閉じて思う。

手を伸ばさなくても確かめられる関係性。

夢の続きが隣で寝ている。

コーヒーを限りなくミルクにしても愛なので許して。

レジ袋が軽いのは君のおかげ。

スカートを履いてきた彼女の「本気」に頬が緩む。

そばにいるなら言葉も寄越して。

きらめきあふれるものが、何も正解じゃ無いよという人のジーンズに目を焼かれる。

神秘を捨てて、タピオカを飲み込む証拠写真にピース二つ。

会話中に目玉焼きを焦がす生活三日目。

彼女の世界は私というレンズを通して存在する。

生きる場所を探して私を見つけ出したなら、運がない。

表面積が大きくて良いね、抱きしめ合いながら言うことがそれか。

君は憎たらしいけど、憎たらしく無い君はきっと愛するに足らない。
　
歩幅を合わせること、靴音も合わせること。

首に手を回すのは何を断ち切るためだろう。

恋は贅沢品と謳う甘い指先。

昔は神様だったんだよ、明るい笑顔が痛々しい。

もうおしまいにしようなんて桜の季節に言わないで。

弱虫は泣いたって出て行かないよ、涙を救う指の腹が肌の上で蠢く。

時が止まれば私たちは一緒にいられない。

そういうふうに扱っていいと思ってるんだ、と判った瞬間代わりのあることを知った。

暖かな毛布に挿し込む光と包まる幸せの形はネコに似ている。

下手な料理を食べるメリット。

永遠はいらないのであなたの有限をください。

薬を飲む、その先に幸福を夢見る。

死に損ないの救済に偽物の星空。

君がいる地獄は期限つきで天国。

友チョコの代わりに隣で唐揚げ揚げてあげる。

同じ憧れをステージの上に抱いた、そのうちあなたに光を見た。

写真の中で笑うのはもう戻らないあの日を悟っていた私たち。

必死に追うSNS、その指先は私には止まらない。

あなたの腰に絡める腕はほんの少しの下心。

陽だまりの中で風のようにページをめくる、気まぐれな指先。

わかりあえっこないこと、知らなかったわけじゃないでしょう？

助けて欲しいと言えないくせに泣くのなら、一緒に空を飛んでみよう。


あなたに似合うのは赤いガーベラの花なのに。

素敵なニュースだけ見てたいからその瞳を覗き込む。