FF編
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ゆうside
雷門中が秋葉名戸中に勝利した。
帝国学園と雷門中が地区大会決勝戦を行うことになった。
まさか、あの雷門中がここまで成長するとは思わなかった。私が在学していた頃では考えられない。
豪炎寺修也と円堂守がきっかけでここまで熱意も意識も変わったのは凄いことだ。
廊下を歩いてるときどー君とじろーちゃんが立ち話をしている。恐らく作戦でも練ってるのであろう。
じろーちゃんは以前、皇帝ペンギン1号を習得した。
この技さえあれば、ゴッドハンドを打ち破れるのではないかと。
だが、今は皇帝ペンギン2号を取得したことで早く雷門戦で決めたいと嬉しそうに話している。
1号は自身の身体を壊してまでも力を発揮する技。
彼は、少し危うい所がある。
そこまでして自分を犠牲にしようとしてまでも、勝利ときどー君という憧れを追いかけられる。
じろーちゃんのその本質が私と似ている。共感していたのだ。
だから、彼に興味を持った。
接してみたら、普通の男の子の面もあって…もっと知りたいと思うようになった。
——だが、私は彼…帝国学園と決別しなくてはならない。
影山総帥が私を呼んでいる。おそらく、徹底的に雷門中の事を潰す気なんだろう。
そして、きどー…鬼道有人も勘付いてる。彼の性格的に見過ごさないだろう。
雷門中には彼の妹、音無春奈も在学してる。行動に移すはずだ。
佐久間次郎は影山総帥より鬼道有人を慕ってる。そちらの味方をするのは分かってる。
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「失礼します。」
「あぁ、入りたまえ夢見。」
…いつ対面しても私は総帥から逃れられない。これは畏怖なのか、それとも愛されたいからなのか…私には、分からない。
「察しの良いお前なら、ここに呼び出した意味…もう分かってるだろう。」
「はい。雷門中を潰します。承知しました。」
総帥は直接的な言葉を使わない。ただ察せさせて、周囲を操ることに長けている。
私がその場を後にしようとした時、影山総帥から声をかけられる。
「…余計な事を考えるな。お前は、私の操り人形…そう傀儡だ。思い出せ、あの時の恐怖を。戻りたくはないだろう。」
心臓の鼓動は早くなるのに、身体が冷える、気持ち悪い。
見透かされてる、私の心の変化。
「分かってますっ、必ず任務を遂行してみせます。」
冷や汗が止まらない、握った拳が震える、怖い。あの時に戻るのも裏切るのも。
自分はここで帝国学園で幸せになれると思ってしまった。
私は…弱くて、甘い夢を見たかっただけなのだ。
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佐久間side
——まさか、影山総帥がここまでするなんて…。
そう今は地区大会決勝戦、雷門中との対戦が始まるところだった。
ホイッスルが鳴ると同時に天井から雷門中に向かって鉄骨が降ってきた。
幸い、鬼道が雷門中のキャプテンに忠告していたおかげで、誰も怪我をせずに済んだ。一歩間違えれば、信じられてなかったら…おそらくグラウンドは血の海だっただろう。
そして、影山総帥が警察に捕まった。元々黒い噂は絶えなかったがあまり信じていなかった。
ただ、勝利に執着し目の前で惨劇を引き起こそうとしていたのは異常だ。
鬼道は俺たち言った。「総帥のやり方を否定する。みんな俺たちのサッカーをやりたくはないのか。」と。
今ならその言葉の意味を深く理解できる。そして、俺は鬼道に着いて行く。
これは人道に反する恐ろしい行いだ。
最初は帝国学園の責任としてこの試合を棄権しようかとなったが、雷門中の計らいにより試合が執り行われた。
お互いに全力を尽くし、結果帝国学園は負けてしまった。
だが、久しぶりの感覚だ。ゆうとの1on1以来の自由なサッカーが出来た。
負けるのは確かに悔しい。悔しいからこそ、次こそは雷門中に勝ちたい。もっともっと強くなりたい。
この気持ちは、負けたことでしか味わえなかっただろう。
そんな闘争心を燃やしつつも、1つ懸念点がある。
影山の仕事を手伝ってると言っていた、…ゆうのことだ。
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次の日、俺は早朝にゆうを呼び出した。
校門前で待っていると、彼女は欠伸をしながらやってくる。
「はぁ〜、どうしたの?こんな朝早くに?…まさか、愛の告白とかぁ?」
「違うっ!…ったく、こっちの気を知らないで。」
「ありゃ、そーなん?じゃあ、どーして呼んだのかな?」
彼女の雰囲気は変わらず、キョトンとしてる。何故呼ばれたのかも分かってないようだ。
「影山が逮捕されたのは知ってるか?その…ゆうは影山の事…慕ってただろ?だから、その…」
"心配で"その言葉が上手く伝えられない。俺は二つの意味で心配なのだ。
彼女が傷ついてないかと、——疑いたくないが、まだ影山と繋がってるのではないか、この2つだ。
「…心配してくれてるんだね、ふふっ。ありがとう。昨日きどーくんにも聞かれたけど、大丈夫だよ。しっかり決別してるし、心配しないで。」
そう言うと、俺の腕を引っ張って教室に連れていこうとする。今日の小テストの勉強を一緒にしようと。
ただ、その横顔は寂しそうに見えた。