エイリア学園/真帝国編
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ゆうside
目が覚めた。
目が覚めたら……隣にじろーちゃんが寝ていた。
「っ!」
びっくりして声を上げそうになったが、口を塞ぐ様に手で押さえる。寝ている人を起こしたらいけない…と昔強く教えられたから。
どうしてこうなったのか…。
って、私がお願いしたからじゃん!!被害者ヅラも甚だしい。
あまり内容は思い出せないが、自分でベットに誘い込んだのは覚えている。私は変態だ。
隣で眠る彼の顔を見る。寝息をたて、気持ち良さそうに寝ている。
中学生の割には色気のある顔立ちをしている。
……触れたい。
じろーちゃんの喉を少し上からなぞる様に触る。
自分とは違う男の子の喉仏、首の太さ。それが妙に色っぽく感じる。
そのまま手を左胸の方へ沿わせる様に触れていく。
じろーちゃんの心臓の鼓動が規則正しいリズムで刻まれてる。
彼がこの世に生まれて、存在している…それを証明しているみたいに。
そして、彼にぎゅっと抱き付く。自分から離さないように。
今この瞬間が生まれてきて一番安心する。ずっと、ずっと続けば良いのに…。
「ねぇ、じろーちゃん…どうしたら良いかな。私もう…裏切るのは嫌、嫌だよぉ…。」
寝ている彼に泣き言を言いたくなるくらい、自分はもう皆の事が大好きなんだ。
なのに影山総帥か皆、どちらも選べない。
過去が私の首を絞めてくる、どうしても抜け出せない。
皆を陥れてるのに仲間のふりをして側にいる。
私は…最低最悪な人間だ。
——神様、いつか私が裁かれるまで甘い夢を見させて下さい。
そんな事を祈ってしまう、私は酷い女だ。
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no side
——カシャン
物音がし、佐久間は目覚める。
既に隣に寝ていたはずのゆうの姿はなく、彼女は台所に立っていた。
この妙な状況が恥ずかしく顔を赤くしつつも声を掛ける。
「…おはよう。」
「あっ、起こしちゃった?もう少し寝てて良いよ。」
昨日体調悪かったゆうは既に元気になり、テキパキと朝ご飯の準備をする。
佐久間は側に行き話しかける。
「へーき。…体調はもう大丈夫か?」
「ふふっ、じろーちゃんが色々手伝ってくれたからね。ありがとう。もう元気だよ。」
ゆうの元気な姿を見てほっと胸を撫で下ろす。
だが、この状況下で落ち着く事は出来ずソワソワとしている。
「何か手伝う事とか…。」
「もー!大丈夫、大丈夫だから!ほら、座ってて。」
邪魔邪魔と言わんばかりにゆうは佐久間をローテーブルの方へ座るように指示をする。
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パン好きな佐久間のためにゆうは朝食を準備していた。
佐久間は目を輝かせながらその朝食を食べる。
「っ!!このパン美味しいな。外はカリカリ、中はフワフワ。」
「でしょー。マニトバって言うんだよ!」
「幸せな味がする…。」
「気に入ってくれて良かった。」
そんな美味しそうに食べる佐久間をふふっ可愛い奴め、と思いながらゆうも朝食を食べる。
「あっ、制服!洗濯回して、今干してるから…多分、昼過ぎには乾くかも。」
「えっ?そこまでしてくれたのか。何だか悪いな…。」
佐久間は少しバツが悪そうにする。
「何言ってるの、私の方こそ迷惑かけちゃったし…。まあ、それまではうちでゆっくりしてて。」
「……おう。」
やはり意識すると恥ずかしいのか、佐久間は顔を赤面させてゆうから視線を逸らす。
そんな様子を見てウブだなぁと思うゆうであった。
昨日は土曜日であった為、本日は日曜日。
「じろーちゃん、絶対このペンギンの映画好きでしょ〜。一緒に見よ!」
「ペンギン!!俺が見た事ない映画だ…。見よう!」
2人はゆっくりと過ごすのであった。
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佐久間side
ゆうと別れて、自分の家へ帰る。
…まあ、色々とあったがゆうの体調が戻って良かった。
彼女とのやり取りを思い出す。
今まで以上に知らなかった一面が見えた一夜だった。
いつも、飄々としてふざけてて揶揄われる事が多い…最初はそんな所が少しウザかった。
自分とはキャラが違うなと思ってた。
……いや、違うな。本当は最初から気になっていた。
転入してきた初日、彼女の姿を見た時から印象に残ってた。
俺はあの時、自分に素直になれなかった。プライドが高かったから、どうしてもその感情を認められなかった。
今はゆうを知れば知る程、どんどん好きになる自分が怖い。
揶揄ってきても、遊ばれても好きだ。
意外と優しくて、傍若無人で、怖がりで、愛らしくて、俺を見ててくれた所も…全部、全部大好きなんだ。
過去に何を抱えてるかは、分からない。それでも、何があっても受け止めたい。そう思える程に…。
——だから、きっと夢だ。俺の夢だったんだ。
ゆうが言っていた「裏切るのは嫌」
夢なのか現実なのか、自分自身も定かではない。寝ぼけていたのかもしれない。
だから、これは俺の夢。悪い夢だ。
そう自分に言い聞かせるように、俺は立ち止まった足を前へ動き出させるように歩く。