エイリア学園/真帝国編
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エイリア学園との戦いが終結し、皆各々の日常へ戻る。
皆、勝利を敗北を喜びを悲しみを満足感を悔しさを———其々自分の中に落とし込み納得し、成長して…何の変哲もない平和な日常へ戻っていった。
そして、この事件から3ヶ月後に"フットボールフロンティア・インターナショナル"が開催される。
今回の話は通称FFIが開催される数週間前の出来事である。
・
・
・
佐久間は長いリハビリを終えて、晴れて医者から全面的に運動の許可が降りた。
ブランクを取り戻す為に、部活動や自主練に力を入れる。
とある日の帰り道、部活動が終わり佐久間とゆうは待ち合わせて一緒に帰る。
——もう"ゆうの面倒を見る"と言う命令は無いのにも関わらず。
佐久間の意思でゆうと一緒にいる為に、帰れる日は誘ってるのであった。
「うわっ、雨?」
「気のせいじゃないか?」
ゆうは頬に当たった水滴に少し不快感を示し、佐久間は気付いてないのか軽く流す。
その日は晴天で誰も彼も傘を持ってない、2人も同様に。
だが、その雨粒は気のせいではなく更に強まっていく。
それはもうゲリラ豪雨の様な強さになっていき、佐久間とゆうは青ざめながら顔を合わせる。
「これは…。」
「ヤバいですなぁ…。」
ゆうは呑気にそう言うので、佐久間はゆうの腕を掴み走り出す。
「ヤバいですなぁ、じゃない!ほら、急ぐぞ!!」
「えぇ〜、どこに行くっすか?もう手遅れだよぉ。」
傘無しのゲリラ豪雨状態に見舞われてるので、2人はずぶ濡れである。ゆうは諦め、佐久間は足掻こうとしてる。
丁度走っていたら小さな公園の東屋が見えたので、そこで雨宿りする事になった。
「うぅ、もう制服びしょびしょ引っ付いてる…気持ち悪い〜。」
「災難だな。濡れたせいか、肌寒いな…。」
「っくしゅ!ヤバい、本当に寒くなってきた。」
制服は衣替えしており、夏服を着ていた。2人のワイシャツは肌にピタリとくっ付き、薄く肌着や肌色が見えてる状態だ。
お互いに異性として気になる存在…故に気まずいのか、ベンチに座りながらも自然と距離が空き視線も逸らす。
雨は止まない、沈黙も続く。
____________
佐久間side
チラッとゆうの方を見る。彼女は寝息を立て少し項垂れた様に俯いてる。
緊張してるのは自分だけかいっ!と内心突っ込みを入れつつ、俺はその姿をジッと見てしまう。
普段は降ろしてる髪の毛が珍しくポニーテールとなっていて、ゆうの無防備なうなじが晒される。
——触れたい。
申し訳ないと思いつつも、自分の中の"何か"に突き動かされる。
好奇心…いや、そんな綺麗なものじゃない、普段見ない様にしていた劣情が悪さをして…手が伸びていく。
身体も近くに寄っていき、ゆうと俺の腕が触れ合う。淡い温もりを感じる。
…最低だと思う。
だが寒さに頭がやられたのか、この状況に酔っているのか…止まる事が出来ない。
そんな葛藤をしつつも、自分の指先がゆうのうなじに触れる。
柔らかい…。
指先から熱を感じ取り、寒いのに身体が熱くなる。そのまま、指を下の方へ動かす。
その先は…なんて考えてると。
「うぅ…。」
ゆうが少し切なく呻き声をあげる。
瞬間、手を引っ込める。一気に罪悪感が胸の中を占める。
「ご、ごめん!!」
なんて情けない謝罪なんだろうか。
そんな様子の俺を他所に、ゆうはいきなり俺の肩にしな垂れてきた。
先程以上に体温を感じる。その熱が触れ合う所がビリビリと甘さに変わる。
「じろーちゃん…わたし、…もう…ダメ…、」
「はい?」
ゆうがそう言い切ると、事切れたかの様に俺の膝の上に倒れ込んできた。
「ちょっ、大丈夫か!?」
膝枕状態になりつつゆうの顔を覗き込む。
俯いていたので分からなかったが、顔を真っ赤にして脂汗をかいていた。
額に手を当ててみると、熱い。異常な程に。
最近、ゆうは体調を崩しがちだった。更に、この雨により身体を冷やし悪化させたのであろう。
ここにいたら、ゆうの体調は悪化の一途を辿る事になるだろう。
「家まで送る…場所を教えてくれ!」
ゆうは何とか力を振り絞り、家の住所を伝えてくれた。
携帯で検索をし、幸い見慣れた道だったのでゆうを背負い彼女の家に向かう事になった。
・
・
・
目の前にある家は明らかに一人暮らし用のアパートであった。
嫌な予感はしつつも、教えられた部屋番号の扉の前まで行きインターフォンを鳴らす。
だが誰も応答しない。
…誰もいない?
ドアノブを引いても当然鍵は掛かってるので開きはしない。
このまま、扉の前に置いて行く訳にもいかないので俺は「すまん。」と言いつつ、ゆうの鞄から鍵を見つけて扉を開けた。
ゆうを降ろして、靴を脱がせる。肩を貸しリビングへと向かおうと思った所、すぐ目の前に彼女の生活空間は広がっていた。
小さい机に椅子、折り畳みのマットレスがコンパクトにまとめて置かれていた。
俺でも分かる。多分、ゆうは一人暮らしをしている。
元々孤児であった事は知ってる、だから鬼道みたいに引き取られて義両親の元で生活しているのかと思っていた。
非常に不味い事になった。
濡れた状態で体調が悪いゆうをどう介抱したら良いか、出来る手段は何もない。
いや…あるにはあるが多分犯罪者になる、俺が。
いや!バスタオルで対応したら良い!
天啓が降りてきた俺はゆうをマットレスの上にもたれかける様に降ろして、洗面所らしき所にバスタオルを探しにいく。
だが洗濯しているのか古いのを捨てたばかりなのか分からないが、この家にはバスタオルが一枚しかなかった。
バスタオルでゆうを拭いても、布一枚では制服までは乾かない。
どうしようと頭を悩ませてた所、拭いてた刺激で起きたのか苦しそうにか細い声でゆうが話す。
「ごめん…ふく…もってきて。洗濯機のうえ、…あるから。」
「わ、分かった!」
そう言われて、再び洗面所に戻り上のラックの所からパジャマを取り出しゆうに渡す。
「1人で大丈夫か?」
ゆうは俺に心配かけない様になのか「うん…、大丈夫。」と伝えた。
「分かった、もし辛かったら連絡してくれ。」
…恐らくこれ以上は自分には出来る事は何もないと思い、そそくさと帰る準備をする。
本当は付き添えたら良いが…夜2人でいるのは色々と不味い。特に俺が耐えられない。
「じゃあ」と声をかけてドアを開け帰ろうとした、その時
——俺の背中を引き寄せるかの様に抱きしめているゆうが居た。
身体が固まる。全身に熱が帯びる。
いやいやいや、不味いって。マジで、ヤバい。
ゆうの肌の温もりが、心地の良い香りが、身体の柔らかさが…脳内を締めてしまい何も考えられなくなる。
「さむい…さむいの。置いていかないで。」
そんな俺とは裏腹に彼女の声はゾッとするくらい震えていた。
エイリア学園との戦いが終結し、皆各々の日常へ戻る。
皆、勝利を敗北を喜びを悲しみを満足感を悔しさを———其々自分の中に落とし込み納得し、成長して…何の変哲もない平和な日常へ戻っていった。
そして、この事件から3ヶ月後に"フットボールフロンティア・インターナショナル"が開催される。
今回の話は通称FFIが開催される数週間前の出来事である。
・
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佐久間は長いリハビリを終えて、晴れて医者から全面的に運動の許可が降りた。
ブランクを取り戻す為に、部活動や自主練に力を入れる。
とある日の帰り道、部活動が終わり佐久間とゆうは待ち合わせて一緒に帰る。
——もう"ゆうの面倒を見る"と言う命令は無いのにも関わらず。
佐久間の意思でゆうと一緒にいる為に、帰れる日は誘ってるのであった。
「うわっ、雨?」
「気のせいじゃないか?」
ゆうは頬に当たった水滴に少し不快感を示し、佐久間は気付いてないのか軽く流す。
その日は晴天で誰も彼も傘を持ってない、2人も同様に。
だが、その雨粒は気のせいではなく更に強まっていく。
それはもうゲリラ豪雨の様な強さになっていき、佐久間とゆうは青ざめながら顔を合わせる。
「これは…。」
「ヤバいですなぁ…。」
ゆうは呑気にそう言うので、佐久間はゆうの腕を掴み走り出す。
「ヤバいですなぁ、じゃない!ほら、急ぐぞ!!」
「えぇ〜、どこに行くっすか?もう手遅れだよぉ。」
傘無しのゲリラ豪雨状態に見舞われてるので、2人はずぶ濡れである。ゆうは諦め、佐久間は足掻こうとしてる。
丁度走っていたら小さな公園の東屋が見えたので、そこで雨宿りする事になった。
「うぅ、もう制服びしょびしょ引っ付いてる…気持ち悪い〜。」
「災難だな。濡れたせいか、肌寒いな…。」
「っくしゅ!ヤバい、本当に寒くなってきた。」
制服は衣替えしており、夏服を着ていた。2人のワイシャツは肌にピタリとくっ付き、薄く肌着や肌色が見えてる状態だ。
お互いに異性として気になる存在…故に気まずいのか、ベンチに座りながらも自然と距離が空き視線も逸らす。
雨は止まない、沈黙も続く。
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佐久間side
チラッとゆうの方を見る。彼女は寝息を立て少し項垂れた様に俯いてる。
緊張してるのは自分だけかいっ!と内心突っ込みを入れつつ、俺はその姿をジッと見てしまう。
普段は降ろしてる髪の毛が珍しくポニーテールとなっていて、ゆうの無防備なうなじが晒される。
——触れたい。
申し訳ないと思いつつも、自分の中の"何か"に突き動かされる。
好奇心…いや、そんな綺麗なものじゃない、普段見ない様にしていた劣情が悪さをして…手が伸びていく。
身体も近くに寄っていき、ゆうと俺の腕が触れ合う。淡い温もりを感じる。
…最低だと思う。
だが寒さに頭がやられたのか、この状況に酔っているのか…止まる事が出来ない。
そんな葛藤をしつつも、自分の指先がゆうのうなじに触れる。
柔らかい…。
指先から熱を感じ取り、寒いのに身体が熱くなる。そのまま、指を下の方へ動かす。
その先は…なんて考えてると。
「うぅ…。」
ゆうが少し切なく呻き声をあげる。
瞬間、手を引っ込める。一気に罪悪感が胸の中を占める。
「ご、ごめん!!」
なんて情けない謝罪なんだろうか。
そんな様子の俺を他所に、ゆうはいきなり俺の肩にしな垂れてきた。
先程以上に体温を感じる。その熱が触れ合う所がビリビリと甘さに変わる。
「じろーちゃん…わたし、…もう…ダメ…、」
「はい?」
ゆうがそう言い切ると、事切れたかの様に俺の膝の上に倒れ込んできた。
「ちょっ、大丈夫か!?」
膝枕状態になりつつゆうの顔を覗き込む。
俯いていたので分からなかったが、顔を真っ赤にして脂汗をかいていた。
額に手を当ててみると、熱い。異常な程に。
最近、ゆうは体調を崩しがちだった。更に、この雨により身体を冷やし悪化させたのであろう。
ここにいたら、ゆうの体調は悪化の一途を辿る事になるだろう。
「家まで送る…場所を教えてくれ!」
ゆうは何とか力を振り絞り、家の住所を伝えてくれた。
携帯で検索をし、幸い見慣れた道だったのでゆうを背負い彼女の家に向かう事になった。
・
・
・
目の前にある家は明らかに一人暮らし用のアパートであった。
嫌な予感はしつつも、教えられた部屋番号の扉の前まで行きインターフォンを鳴らす。
だが誰も応答しない。
…誰もいない?
ドアノブを引いても当然鍵は掛かってるので開きはしない。
このまま、扉の前に置いて行く訳にもいかないので俺は「すまん。」と言いつつ、ゆうの鞄から鍵を見つけて扉を開けた。
ゆうを降ろして、靴を脱がせる。肩を貸しリビングへと向かおうと思った所、すぐ目の前に彼女の生活空間は広がっていた。
小さい机に椅子、折り畳みのマットレスがコンパクトにまとめて置かれていた。
俺でも分かる。多分、ゆうは一人暮らしをしている。
元々孤児であった事は知ってる、だから鬼道みたいに引き取られて義両親の元で生活しているのかと思っていた。
非常に不味い事になった。
濡れた状態で体調が悪いゆうをどう介抱したら良いか、出来る手段は何もない。
いや…あるにはあるが多分犯罪者になる、俺が。
いや!バスタオルで対応したら良い!
天啓が降りてきた俺はゆうをマットレスの上にもたれかける様に降ろして、洗面所らしき所にバスタオルを探しにいく。
だが洗濯しているのか古いのを捨てたばかりなのか分からないが、この家にはバスタオルが一枚しかなかった。
バスタオルでゆうを拭いても、布一枚では制服までは乾かない。
どうしようと頭を悩ませてた所、拭いてた刺激で起きたのか苦しそうにか細い声でゆうが話す。
「ごめん…ふく…もってきて。洗濯機のうえ、…あるから。」
「わ、分かった!」
そう言われて、再び洗面所に戻り上のラックの所からパジャマを取り出しゆうに渡す。
「1人で大丈夫か?」
ゆうは俺に心配かけない様になのか「うん…、大丈夫。」と伝えた。
「分かった、もし辛かったら連絡してくれ。」
…恐らくこれ以上は自分には出来る事は何もないと思い、そそくさと帰る準備をする。
本当は付き添えたら良いが…夜2人でいるのは色々と不味い。特に俺が耐えられない。
「じゃあ」と声をかけてドアを開け帰ろうとした、その時
——俺の背中を引き寄せるかの様に抱きしめているゆうが居た。
身体が固まる。全身に熱が帯びる。
いやいやいや、不味いって。マジで、ヤバい。
ゆうの肌の温もりが、心地の良い香りが、身体の柔らかさが…脳内を締めてしまい何も考えられなくなる。
「さむい…さむいの。置いていかないで。」
そんな俺とは裏腹に彼女の声はゾッとするくらい震えていた。