エイリア学園/真帝国編
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無機質な機械音が病院のフロアに響き渡る。
ある患者は心電図のアラーム、ある患者はセンサーマットを踏み抜きアラームを鳴り響かせる。
患者対応のため、看護師達は忙しなく働く。
佐久間、源田、ゆうは同じ病棟にて入院となった。
源田とゆうは佐久間よりも比較的に動けていた為、男女別々の大部屋にて入院となった。
佐久間は全身の筋肉のダメージにより身体が動かず意識も混濁としていた為、重症度が高いとみなされ個室にて対応となった。
数日経ち、源田はADLが自立となっていてゆうは杖歩行なら自由に移動可となった。
その間、佐久間の病室に訪れて様子を見ていたが一向に目覚める気配はない。
・
・
・
佐久間が目覚めないことに不安を覚えたのかゆうは夜間に自身の病室を後にし佐久間の病室に訪れる。
看護師達の目を盗み、次のバイタルチェックまで側にいようと思い行動に移したのだ。
月夜に照らされる佐久間を見て、不謹慎にもゆうは"綺麗だな"と思ってしまった。
それと同時に、生きてるのか死んでいるのか…この曖昧な状態に恐怖を覚える。
ゆうは自分の手を眠る佐久間の手の上から重ねて、震える声で呟く。
「じろーちゃん…、私の…側にいて…。」
確かに佐久間の温もりは感じるのに、彼の存在が遠くに感じられた。
「私を…置いていかないで…。」
ゆうは日々のリハビリや投薬の副作用により疲れていたのか、そんな言葉を譫言のように呟きながら眠ってしまった。
それは目の前の彼に言っているのか、又は自分自身の記憶に言っているのか定かではない。
時間が過ぎていき、ゆうが目覚めたのは「おいっ!」と声をかけられてからだ。
その声はずっと待ち焦がれていた佐久間の声であった。
ゆうはガバッと顔を上げ、見つめる。
「…えぇと。担架に乗せられた後、気を失ってたのか…俺?」
佐久間はまだ体を動かせないのか仰向けのまま、気恥ずかしそうにゆうに問いかける。
その声を聞きゆうは佐久間の手を両手で握り締める。
「うん、うん…。目覚めないかと思っちゃったよ。良かった…良かったぁ!」
ゆうは入院してからの経緯と源田も一緒の病棟に入院していることを説明した。
「「………」」
お互い先日の出来事があって恥ずかしいのか無言の時間が続く。
耐え切れずゆうは手を離そうとし「看護師さん呼んでくるね」と言いその場を後にしようとした。
が、佐久間の指先が微かに力を込められ止められる。
「…もう少しだけ。」
「えっ?」
「俺も…側にいて欲しいんだ。」
佐久間は照れ臭そうに、だが少し意地悪そうにゆうに告げる。
ゆうは瞬間フリーズしたが、その言葉の意味を読み解いていくにつれて顔を赤くする。
「あっ!もしかして…起きてたの!?」
「…ごめん。お前が入ってきた時に意識が戻ってきてた。」
「…もー!何で話しかけてくれなかったの!」
佐久間は夢見心地にゆうの様子を見ていて愛おしさのあまり話しかけられないでいた。なんて事は言えるはずもなく誤魔化した。
「それは…秘密だ。」
「何それー!!」
ゆうは佐久間の反応に怒りつつも、手はしっかりと繋がれていた。
・
・
・
瞳子が紹介した最新の治療により源田と佐久間はみるみる病状が良くなっていった。
佐久間とゆうは源田が退院してから数日後に退院となった。
退院日前日の夜明けの時間に佐久間はゆうを屋上に呼び出しベンチに座る。
「どーしたの?改まっちゃって。……もしかして、愛の告白とか?」
以前のような関係に戻ってきていたので、茶化すようにゆうは佐久間に問いかける。
そんな彼女の態度に佐久間は半ば呆れつつも、懐かしいやり取りに愛しさを感じる。
「違う。でも、完全には違くないかもな。」
「と、言うと?」
佐久間は顔を逸らし言い淀む。だが、意を決してゆうの瞳を真っ直ぐ見つめる。
「……俺の告白、聞いてくれるか?」
そんな佐久間の真剣な表情に真帝国の時の彼とは違う何かを感じた。恐らく決意を語るのであろうと。
ゆうも佐久間を見つめて、静かに頷いた。
佐久間は視線を自身の握り締めた拳に移し語る。
「世宇子に負けてからも真帝国として戦ってた時も…ずっと考えてたんだ。
俺は、鬼道は特別だったからこそ、勝ちたかった。
勝って、鬼道と肩を並べられる自分になりたかった。
あの戦いで確かに鬼道が見ている景色を見えた。そこに、後悔はないんだ。」
佐久間は声色も握り締めた拳も徐々に震える。言葉を紡いでいく程に、瞳には涙を浮かべていく。
「でも…やっぱり実力で勝ちたかった、負けるのが怖かった、肩を並べられる自分になりたかった、エイリア石や影山に頼らないで…。」
そして、瞳から大粒の涙を溢す。それを恥じずに佐久間はゆうに向き直り想いの内を告白する。
「——悔しい…死ぬほど悔しいッ!!!
だけど、先にあるものが見えて…ようやく分かった。
今は、負けるかもしれない奴から逃げることが怖い。
…上手くなりたい。上手くなりたい!!俺は!!サッカーが大好きだから!!!
そう思い続けられるように、自分に胸張って誇れるように、俺…もっと強くなる。
…だから、見ていて欲しい。サッカーも、人としても誇れるような男になるから。」
そう言い切った佐久間は、ゆうにはどこか大人っぽく見えた。
ゆうは手を伸ばし、佐久間の涙を優しく拭う。震える声で答える。
「…やっぱり、かっこいいね。分かったよ。今までも、これからも見ててあげる。」
「ずっと俺のこと見ててくれて…ありがとう。」
その言葉を聞きゆうも我慢していた涙が溢れ、気づけば佐久間は力強く抱き締めていた。
無機質な機械音が病院のフロアに響き渡る。
ある患者は心電図のアラーム、ある患者はセンサーマットを踏み抜きアラームを鳴り響かせる。
患者対応のため、看護師達は忙しなく働く。
佐久間、源田、ゆうは同じ病棟にて入院となった。
源田とゆうは佐久間よりも比較的に動けていた為、男女別々の大部屋にて入院となった。
佐久間は全身の筋肉のダメージにより身体が動かず意識も混濁としていた為、重症度が高いとみなされ個室にて対応となった。
数日経ち、源田はADLが自立となっていてゆうは杖歩行なら自由に移動可となった。
その間、佐久間の病室に訪れて様子を見ていたが一向に目覚める気配はない。
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佐久間が目覚めないことに不安を覚えたのかゆうは夜間に自身の病室を後にし佐久間の病室に訪れる。
看護師達の目を盗み、次のバイタルチェックまで側にいようと思い行動に移したのだ。
月夜に照らされる佐久間を見て、不謹慎にもゆうは"綺麗だな"と思ってしまった。
それと同時に、生きてるのか死んでいるのか…この曖昧な状態に恐怖を覚える。
ゆうは自分の手を眠る佐久間の手の上から重ねて、震える声で呟く。
「じろーちゃん…、私の…側にいて…。」
確かに佐久間の温もりは感じるのに、彼の存在が遠くに感じられた。
「私を…置いていかないで…。」
ゆうは日々のリハビリや投薬の副作用により疲れていたのか、そんな言葉を譫言のように呟きながら眠ってしまった。
それは目の前の彼に言っているのか、又は自分自身の記憶に言っているのか定かではない。
時間が過ぎていき、ゆうが目覚めたのは「おいっ!」と声をかけられてからだ。
その声はずっと待ち焦がれていた佐久間の声であった。
ゆうはガバッと顔を上げ、見つめる。
「…えぇと。担架に乗せられた後、気を失ってたのか…俺?」
佐久間はまだ体を動かせないのか仰向けのまま、気恥ずかしそうにゆうに問いかける。
その声を聞きゆうは佐久間の手を両手で握り締める。
「うん、うん…。目覚めないかと思っちゃったよ。良かった…良かったぁ!」
ゆうは入院してからの経緯と源田も一緒の病棟に入院していることを説明した。
「「………」」
お互い先日の出来事があって恥ずかしいのか無言の時間が続く。
耐え切れずゆうは手を離そうとし「看護師さん呼んでくるね」と言いその場を後にしようとした。
が、佐久間の指先が微かに力を込められ止められる。
「…もう少しだけ。」
「えっ?」
「俺も…側にいて欲しいんだ。」
佐久間は照れ臭そうに、だが少し意地悪そうにゆうに告げる。
ゆうは瞬間フリーズしたが、その言葉の意味を読み解いていくにつれて顔を赤くする。
「あっ!もしかして…起きてたの!?」
「…ごめん。お前が入ってきた時に意識が戻ってきてた。」
「…もー!何で話しかけてくれなかったの!」
佐久間は夢見心地にゆうの様子を見ていて愛おしさのあまり話しかけられないでいた。なんて事は言えるはずもなく誤魔化した。
「それは…秘密だ。」
「何それー!!」
ゆうは佐久間の反応に怒りつつも、手はしっかりと繋がれていた。
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瞳子が紹介した最新の治療により源田と佐久間はみるみる病状が良くなっていった。
佐久間とゆうは源田が退院してから数日後に退院となった。
退院日前日の夜明けの時間に佐久間はゆうを屋上に呼び出しベンチに座る。
「どーしたの?改まっちゃって。……もしかして、愛の告白とか?」
以前のような関係に戻ってきていたので、茶化すようにゆうは佐久間に問いかける。
そんな彼女の態度に佐久間は半ば呆れつつも、懐かしいやり取りに愛しさを感じる。
「違う。でも、完全には違くないかもな。」
「と、言うと?」
佐久間は顔を逸らし言い淀む。だが、意を決してゆうの瞳を真っ直ぐ見つめる。
「……俺の告白、聞いてくれるか?」
そんな佐久間の真剣な表情に真帝国の時の彼とは違う何かを感じた。恐らく決意を語るのであろうと。
ゆうも佐久間を見つめて、静かに頷いた。
佐久間は視線を自身の握り締めた拳に移し語る。
「世宇子に負けてからも真帝国として戦ってた時も…ずっと考えてたんだ。
俺は、鬼道は特別だったからこそ、勝ちたかった。
勝って、鬼道と肩を並べられる自分になりたかった。
あの戦いで確かに鬼道が見ている景色を見えた。そこに、後悔はないんだ。」
佐久間は声色も握り締めた拳も徐々に震える。言葉を紡いでいく程に、瞳には涙を浮かべていく。
「でも…やっぱり実力で勝ちたかった、負けるのが怖かった、肩を並べられる自分になりたかった、エイリア石や影山に頼らないで…。」
そして、瞳から大粒の涙を溢す。それを恥じずに佐久間はゆうに向き直り想いの内を告白する。
「——悔しい…死ぬほど悔しいッ!!!
だけど、先にあるものが見えて…ようやく分かった。
今は、負けるかもしれない奴から逃げることが怖い。
…上手くなりたい。上手くなりたい!!俺は!!サッカーが大好きだから!!!
そう思い続けられるように、自分に胸張って誇れるように、俺…もっと強くなる。
…だから、見ていて欲しい。サッカーも、人としても誇れるような男になるから。」
そう言い切った佐久間は、ゆうにはどこか大人っぽく見えた。
ゆうは手を伸ばし、佐久間の涙を優しく拭う。震える声で答える。
「…やっぱり、かっこいいね。分かったよ。今までも、これからも見ててあげる。」
「ずっと俺のこと見ててくれて…ありがとう。」
その言葉を聞きゆうも我慢していた涙が溢れ、気づけば佐久間は力強く抱き締めていた。